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Tohazugatali Medical Review

1170チバQ:2009/11/13(金) 22:18:07
【4】医療の格差が、親子に背負わせたもの

 ケニアでMSFのエイズ治療プログラムにたずさわった看護師の狩森由美子は、ある若い母親の姿が忘れられない。生後1カ月の赤ん坊を背負って2時間歩いて診療所に来た母親は、やせ細っていた。妊娠中にHIV感染がわかると夫が姿を消し、困窮生活を送る彼女は、数日前から何も食べておらず母乳が出ないので、栄養治療を受けて我が子に乳を飲ませたい、という。ARVで母子感染が予防できることを、感染予防のために授乳してはいけないことを、母親は知らなかった。子どもがHIVに感染してしまった可能性は高い。「もし彼女が、母子感染予防の適切なケアを受けていたら、赤ちゃんの感染の可能性は下げられたはずです。先進国の医療との格差に心が痛みます」

【5】援助国の国際公約に左右される命

 2005年のG8サミットで首脳たちは、2010年までにエイズ治療をすべての人に提供するため支援を行うことを公約した。この国際合意が多くのアフリカの政府を勇気づけ、積極的な挑戦を促してきた。

現時点での資金拠出の削減は、治療を期待する患者や、ARVで命をつなぐ患者の命を危険にさらす。すでに予算削減が始まったウガンダでは、一部の病院で新規患者の受け入れを停止している。南アフリカ共和国のフリーステート州では、昨年11月からARVが不足し、治療の中止や新規受け入れの延期が数カ月間続いた結果、3000人の死につながったと見られている。

【6】資金難を克服し、すべての人にARV治療を

 エイズ対策の資金不足を乗り越えるための解決策の一つとして、ARVの価格を引き下げるため、MSFはジェネリック薬の活用や、薬の開発を促進することのできる「特許プール」(※下記「インフォメーション欄」参照)の設立を支持し、後押ししている。

 世界にはいま、ARVで命をつなぐ患者が400万人以上。一方、ARV治療が必要なのに受けられず、数年のうちに命を落とす危機にある人が600万人以上いる。ARVの普及は地球規模の課題であると合意した資金拠出国と、対策を進める途上国政府の責任は、どちらも重い。


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