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電力・発電・原子力スレ

2141とはずがたり:2014/04/17(木) 23:05:15
>>2140の2)に対して。

カンタンな答 - 難しい問題には常に簡単な、しかし間違った答が存在する
http://d.hatena.ne.jp/abz2010/20110707/1310080497
2011-07-07

揚水発電は本当に原発の付属物なのか?

先日のエントリーは原発を含むエネルギー問題はそもそも人類が本当に長期的な視野で考えなければならない問題であり、発電コストが数円高いとか安いといった目先の経済合理性の観点で考えるような問題ではないという趣旨で書いたわけであるが、一方で前回取り上げた大島堅一教授による原発コストの試算はかなり広く取り上げられているようであるので、ある意味蛇足ながら、その内容について少し検証してみる。

まず、大島教授は原発の発電コストを考えるに当たっては不可分の関係にある揚水発電のコストが含まれるべきと主張されている。

揚水発電とは、夜間電力で水をくみ上げて上部調整池にためておき、需要の多い昼間に落水して発電する。原発はつねに一定の出力で発電するため、夜間は電気が余る。揚水はその有効活用策だ。つまり、揚水発電は原子力のために存在する存在であり、両者は不可分の関係にある。

そして揚水発電のコスト(51.87円/kWh)を加えれば、原子力の発電コストは8.64円/kWhから10.13円/kWhまで増加(+17%)すると試算されている。 (試算結果は両方とも大島教授の試算によるもので、1970-2007期間平均)。

揚力発電はイメージとしては以下のようなものである。夜間の電力で水を上部調整池にくみ上げて、需要が高い昼間にその水を使って水力発電を行う。発電時にはおおよそ水をくみ上げるのに使った電力の7割程度の電力を発電することができるとされている。

では、実際にどの程度の電力が揚水発電に使われているのだろうか?

以下は電気事業連合会のサイトで調べた2010年度の発受電電力量実績の概要であるが、この中にある「揚水動力」が揚水発電で水をくみ上げるのに使われる電力に相当する。

数字を見れば一目瞭然であるが揚水発電に使われている電力はかなり少ない。 もし仮にこの電力が全て原子力発電の余剰電力であったとしても、その割合は原子力による発電量の3%程度である。

つまり、余剰電力をすべて捨てたとしても原子力発電の電力コストはkwH当たりにすれば3%程度しか上がらないということであり、大島教授の試算のように「原子力に揚水のコストを加えれば真の原子力の発電コストは17%アップする」という理屈は筋が通らないということが分かるし、少なくとも現状レベルで原子力発電を行うに当たっては揚水発電が必須というわけでもないことも分かる。


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