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電力・発電・原子力スレ

2106とはずがたり:2014/04/05(土) 17:02:01
>>2104-2106


 地盤構造の違いを無視した評価が「科学的」と言えるのか。専門家からも疑問の声が上がるが、規制委の権限は絶対的。やむなく九電は、地震評価の見直し作業に入ったが、これには長い時間を要する。その上、想定する地震動が大幅に引き上げられれば、これまで一定の評価を得た事故対策設備にも影響してしまう。これが、想定以上に審査が長引いている理由なのだが、これでは「規制委が再稼働を引き延ばすための戦術だ」と言われても仕方がないだろう。
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東京電力福島第1原発事故の最大要因は何だったのか。「東電の甘い姿勢にある」と言わざるを得ない。

 福島をはじめ三陸沿岸は、数十年〜百年単位で大地震が発生し、大津波にも襲われた。その記録が残されているにもかかわらず、福島第1原発では、非常用発電装置をタービン建屋の地下に置き、扉の防水加工さえしていなかった。想定して当然の津波を「想定外」としたわけだ。

 この結果、津波により、非常用電源装置が水没して使い物にならず、これが長時間にわたる全電源喪失を招き、炉心損傷と水素爆発を引き起こした。

 技術大国・日本の原発が大事故を起こすはずがないという「安全神話」がそこにあった。安全対策を施せば「危険だから対策を施している」と逆に批判されかねない、という珍妙な論理も背景にあった。

 だからこそ、規制基準を徹底的に見直し、轍を踏まないことは重要だ。原子力保安院を解体し、規制委を新設したのはそのためだった。

 だが、規制委の要求は常軌を逸している。日本列島の地形が変わるほどの大地震、九州全域を飲み込む火砕流など「数万年から数十万年に一度というリスクに備えよ」と言っているのだ。このままならば「恐竜を絶滅させたほどの大隕石に備えよ」と言い出しかねない。地球上の人類、生物が滅亡しても残るほどの堅牢な原発が果たして必要なのか。

 原発が日本社会や経済、人々の暮らしに与える恩恵に目をつぶり、「完璧な安全」を求める姿は「羮(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く」というしかなく、滑稽でもある。
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 規制委の安全審査には、九電に加え、関西、四国、北海道、東京の5電力会社が臨んでいる。情報交換などで電力各社の担当者が集まると、誰彼ともなくこう口にするという。

 「行き着くところまで行け。そういうことなんでしょうね…」

 電力各社が原発を再稼働させるには、この「完璧な安全基準」を満たすしかない。

 九電の第2分室は、東京・六本木にある原子力規制庁にほど近い雑居ビルに入居する。原発という「機密」を扱うため、場所は非公表、入り口に社名のプレートもない。

 その分室で90人の社員は寝る間も惜しみ、遠く離れた家族にもなかなか会えないまま規制委の要求を満たすべく作業を続けている。分室の壁には九電各部署が送った千羽鶴、そして寄せ書きが掛けられている。

 「想像を絶する激務と、精神的プレッシャーだと思いますが、再稼働に向けてがんばってください」

(敬称略)


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