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電力・発電・原子力スレ

1736とはずがたり:2013/06/11(火) 12:19:43
>>1735-1736
中部電に近い関係者はこう苦笑いする。今回の入札は、各方面との交渉の末、SPCへの出資額こそ中部電が大半を持つものの、発電所は東電の敷地内で、東電の既存設備を活用、発電所の運用も基本的に東電と、肝心な部分はすべて東電が握ったままなのだ。

中部電は、地域的に原発の建設が進まなかったことから原発依存度が小さく、逆に火力発電を低コストで運用することに知恵を絞ってきた。石炭や液化天然ガス(LNG)の調達でも、独自の取り組みを展開している。

ところが、今回のスキームでは、中部電の強みは生かしにくい。特に専門性の高い送電網の運用は東電が握っており、「自前で敷地選定がきちんとできればチャンスは大きかった」と関係者は指摘する。

厳しい価格条件で
鉄鋼会社などは次々と入札見送り

異業種組も実は慎重だ。東電は今回、260万キロワット分を募集していたが、結局2件で68万キロワット分しか集まらなかった。

理由は、入札に際し、1キロワット当たり最高9.53円という条件を盛り込んだことだ。この条件を満たせるのは石炭火力だけ。しかも調達費用などを考慮すると、本事業で石炭を取り扱う企業でないと応札は難しく、ガス会社などは早々に見送りを決めた。しかも、石原伸晃環境相が今年1月、石炭火力の新設について環境面での懸念を示唆したことで、本命視された鉄鋼メーカーも及び腰となった。

神戸製鋼所は応札の代わりに栃木県内にLNG火力を建設し、別の枠組みで東電に供給する方針を打ち出した。JFEスチールも東京湾岸で200万キロワット分程度の石炭火力を検討していたが、結果的に見送ることになった。

それでも経済産業省では「今回の石炭火力の入札は前哨戦。年度内に実施される約1000万キロワットに上るリプレース(老朽火力の設備更新)の入札が本番」との期待の声が上がる。リプレースの主役は高効率のLNG火力とみられ、すでに電力に参入しているガス会社や石油会社などの積極的な応札が見込めるためだ。

今回の募集で届かなかった200万キロワット分についても、政府関係者はリプレースの入札と合わせて再入札を検討中。結果的に4月末に石炭火力の規制が緩和されたこともあり、「東電管内に400万キロワット以上の石炭火力の潜在力がある」(政府関係者)ため、興味を示す企業もあるという。

東電の火力入札は、今後の電力業界の改革の方向を占う上で、最も重要な意味を持っている。リプレースの入札に各社の積極的な参入があれば、東電の火力発電は無事に“解体”され、国の制度改革より前に「地べたから発送電分離が進む」(経産省幹部)。

しかも、他電力や異業種の参入の活性化は、電力会社を守ってきた地域独占を打ち崩し、真の「自由化」につながる。国はいかに消費者利益にかなうかを繰り返し説明し、透明性のある仕組みづくりに取り組んでいくべきだろう。

(「週刊ダイヤモンド」編集部?森川 潤)


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