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電力・発電・原子力スレ

1519とはずがたり:2012/05/22(火) 13:26:06

【原発の不都合な真実】原子力ルネッサンスの幻
−温室効果ガスの削減策として原子力を再評価しようとの動きが喧伝される中、原発の退潮が始まっていた
http://www.47news.jp/47topics/e/220023.php

 二酸化炭素を出さないからといって大規模な原子力発電所を次々と建設するよりも、省エネなどのエネルギーの需要サイドの対策を進め、再生可能エネルギーを拡大させる方が効率的な温室効果ガスの排出削減策となりうることをデンマークやスウェーデン、ドイツなどの例が示している。
 といっても、供給力の大きい原発に、温室効果ガスの削減策として期待する声は根強い。温室効果ガスの排出削減が各国にとっての大きな課題となる中、温暖化対策としての原子力の役割が強調されるようになり、これまで否定的な見方が多かった原子力を再評価しようとの動きが広がっていると言われている。「原子力ルネッサンス」などと呼ばれた動きである。

 推進派によって「原発推進に転じた」とされた国は、米国、英国、スウェーデン、イタリアなど。米国では2005年、ブッシュ政権下で成立したエネルギー法に原発建設への優遇税制や融資保証などが盛り込まれた。英国のブレア政権も07年、政府のエネルギー白書で「原発は温暖化防止上、重要な手段だ」と指摘、08年の法律にも原発の新規建設の支援を明記した。イタリアには原発は存在しないが、08年に発足したベルルスコーニ政権が電力不足などに対応するために新規原発の建設を進める方針に転換。スウェーデンも、原発推進に積極的な政党が与党連合政権に加わったため、原発の段階的な廃止という従来の政策を転換し、老朽化を原因とする既設原発の立て替えを認めることを決めた。これらが「原子力ルネッサンス」を主張する人々の主な根拠となっているようだ。
 だが、これらの国々では原発の新設はまったく進んでいない。唯一、米国で1988年に80%以上建設が進んだところで止まっていた原発の建設が再開されただけ。米国内ではさまざまな建設計画がまとまったものの、資金面を含めて実現性が高いものは少ない。
 英国では「政府がいかに奨励しようが企業に原発建設の動きはない。逆に英国の原子力産業はリストラが進み、原子力産業の空洞化が起こっている」というのは英国のある専門家の見方だ。労働党政権後の現在の連立政権には、原発に消極的な自由民主党が加わったこともあり、英国内で原発の新規着工を目指す動きはみられない。
 スウェーデンはどうだろう?同国の前のエネルギー庁長官のトーマス・コバリエル氏は「原発の建設は認めても、政府の資金援助などはない。スウェーデンの企業に原発建設に向けた目立った動きはなく、投資は再生可能エネルギーに向かっている。再生可能エネルギーにはエネルギー関連以外の企業からの投資も活発だ」と話す。氏は「いくら安いと言われても、事故があった時に批判されることになるので、電力の消費者も原発からの電力の購入に二の足を踏む」と言う。イタリアでも状況は似たり寄ったりだし、リトアニアで欧州連合(EU)加盟の条件として09年末に旧ソ連型の原発が閉鎖されたため、原発を持つ国・地域の数も31から30に減っている。
 欧州の先進国の中で、原発の新規着工があったのは2005年、フィンランドのオルキルオト原発3号機と07年、フランスのEPR1号機の2件だけだ。両国とも別に脱原発や反原発から転換をした国ではなかったので、原子力の復興、ルネッサンスとは言い難い。推進派によって喧伝された原子力ルネッサンスはどうやら幻だったようだ。
 欧州では15年ぶりの原発の新規着工で注目されたフィンランドのオルキルオト原発だったが、運転開始の時期は少なくとも3年以上遅れ、既にコストも当初の見込みの1・8倍にもなっている。09年とも言われていた運転開式時期は13年以降となるのは確実で、最終的な費用は、当初見込みの2〜3倍になるとの観測もでている。
 07年に着工したフランスのEPRも当初33億ユーロとされていた建設費が40億ユーロに上方修正された上、トラブルや安全性の不備の指摘による設計変更などが相次ぎ、運転開始のめどが立っていない。事業者のEDFはフラマンビルの運転開始目標を14年と、当初の目標から2年間繰り延べると同時に、総費用も50億ユーロとなる見通しだと発表している。

 先のスウェーデンのコバリエル前長官は「隣国のフィンランドの原発建設に関する状況も、スウェーデンの事業者が原発建設に踏み切らない大きな理由の一つだ」と指摘する。
英グリニッジ大のスティーブ・トーマス教授によると、08年1月以降に世界で着工された原発は32基。うち21基が中国、6基がロシアだった。同教授は「欧米では原子力ルネッサンスは起こっていない」と明言する。


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