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スーフィズムに関するHP

717とはずがたり:2015/03/04(水) 08:43:09
<IS>元戦闘員 理想と現実とのギャップに失望
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20150304k0000m030109000c.html
毎日新聞2015年3月3日(火)21:18

 イスラム過激派組織「イスラム国」(IS=Islamic State)の元戦闘員3人が毎日新聞の取材に応じ、イスラム国家の建設という「理想」や高額の報酬に期待したものの、やがて「現実とのギャップ」に失望したと口をそろえた。本拠地を持たない国際テロ組織アルカイダから派生したISは、独自の土着型支配で急拡大したが、地元住民は不満を募らせており、その足元は必ずしも盤石とは言えない。【シャンルウルファ(トルコ南東部)で大治朋子】

 ◇きめ細かな内部統制 戦いに勝つごとに金…

 「毎月200ドルの固定給がもらえ、武器や車も与えられると聞いてISに入った。家族も当初は喜んでいた」。ISの元検問所担当、アブファハド氏(25)はこう話す。ISの「首都」ラッカの農家の四男。家族12人全員で働いても月収は250ドル程度だった。2013年春、ISに入り、毎日6時間おきに計12時間働いた。「激務だったが、同じ額の収入を毎月得られる仕事は他になかった」

 ISに希望も感じていた。「イスラム国家の建設という言葉に興奮した。13年春ごろからラッカの町中にISの旗やポスターが掲げられ、治安も急激に良くなった」。数百ドルの現金と引き換えに、15歳前後の息子をISに預ける親もいた。逆に子供が勝手にISに加わるケースも相次ぎ、「心配した親が家族でトルコに避難した例も多数あった」。

 13年6月から14年夏にかけてISに所属していたアブウサマ氏(26)によると、地元住民がISに加わる主な動機は(1)政治的判断(2)金(3)信仰だ。(1)はアサド政権の元支持者にも多い。戦闘が長期化するなか、有利な側につきたいとの思いだ。(2)は生活困窮者に多い。特にラッカの主産業である農業は戦闘の長期化で農地が荒廃。収入源を失った市民が少なくない。(3)は「イスラム国家」の建設という目標で主に若者らを引きつけているという。

 緩やかなネットワークが特徴の「アルカイダ」と異なり、ISは「首都」を構え、イスラム国家という「目に見える」目標を掲げることで、長期の戦闘に疲弊した地元住民や、日常に希望を見いだせない外国人らの心を捉えている。

 内部の組織はきめ細かく統制され、人事はメンバーの特性を考慮。任務によって報酬の与え方も変えている。検問所担当など特定のポストは月給制。戦闘員には原則、戦いに勝つごとに金を払うため、「戦争を渇望する者も少なくない」という。

 昨年春から半年間ISにいたムハンマド氏(26)の場合、突然自宅にISの戦闘員が来て、「(シリア軍の)戦車の砲手だったそうだが、ISのために働け」と半ば強制的に戦車の整備を指示された。「ISはシリア軍の名簿を入手し、特殊技能を持つ者を選出して特別な任務に当たらせていた」と証言した。

 ◇「同じイスラム教徒なぜ殺すのか」地元住民から高まる反感

 アメとムチで支配するISに対し、地元住民の間からは反発の声も上がっている。「ラッカ市民は、同じイスラム教徒をなぜ殺すのかと怒っている」(アブファハド氏)。シリア北部マンビジュでは昨年夏、市民の処刑に反対した住民が「ストライキ」として店を閉めるなど抗議の意思を表明したという。

 戦闘員の中にも指導部への不信感が見られる。昨年5月、シリア軍と交戦後、ISは降参した兵士も皆殺しにした。戦闘員の間に疑問視するムードが高まると、翌日、シリア軍が拠点にしていた学校で多数のワインボトルが発見された。IS幹部は「(イスラム教で禁じられている)飲酒をするような連中だから、殺すのは当然」と語ったという。アブウサマ氏は「『正義』を強調するため指導部が後からボトルを置いたのではと多くの戦闘員が感じていたようだ」と話す。

 14年9月に米中央情報局(CIA)が明らかにした推計によると、ISの戦闘員は約3万人余り。イラクやシリアなど地元系と外国人がほぼ半数ずつを占める。外国人はISのイデオロギーに共鳴し、理想化する傾向が特に強いとされる。

 だが、現実とのギャップに気づいても逃走は極めて困難だ。「外国人はISに入るとまずパスポートを燃やすよう指示される。土地勘がないので離脱したくても単独で逃げることはほぼ不可能。組織に反抗的な態度を示すと、前線行きや自爆テロを命じられる」(アブウサマ氏)という。

 アブファハド氏は「市民には常に笑顔で接し、温かい言葉をかけるよう幹部から強く指示されていた」と話す。ISの組織維持に、地盤の安定的な統制は欠かせない。地元の反感が今後さらに高まれば、ISを支える土着性そのものも揺らぎかねない。


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