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スーフィズムに関するHP

2429チバQ:2018/07/12(木) 20:16:11
https://www.sankei.com/world/news/180712/wor1807120003-n1.html

2018.7.12 05:00
【サウジの変革】
(下)閉塞感打破、保守層に配慮も 32歳の皇太子が主導するビジョン
 砂漠の産油国サウジアラビアで女性に禁じられてきたのは運転だけではない。

 結婚や就職、海外旅行などの際には、いまも夫や親類など男性の「後見人」の許可が必要だ。政府は6月に女性の運転を解禁する直前、この後見制度の廃止など女性のさらなる権利向上を訴える17人の活動家を一時拘束した。

 「政府の改革の枠を超える要求は許さない」というメッセージといえ、同時に聖職者や宗教保守層への配慮もにじむ。ムハンマド皇太子が主導する社会・経済改革「ビジョン2030」は、大胆にアクセルを踏むと同時にブレーキも利かせる微妙なバランスの上に成り立っている。

 底流にあるのは、多くのアラブ諸国に共通する急激な人口増加と、それに伴う若年層を中心とした閉塞(へいそく)感への危機意識だ。

×    ×

 2011年、中東・北アフリカで民主化要求デモが広がった「アラブの春」は、地域を混乱に陥れた。

 サウジと並ぶアラブの大国エジプトでは政権が崩壊し、シリアは内戦に突入。サウジの“裏庭”のイエメンやリビアでは武装勢力が跋扈(ばっこ)し、イスラム過激思想も拡散した。若年層が人口に占める割合が高いこれらの国では、就業機会が少ないといった若者らの不満が長期強権体制を直撃した。

 「アラブの春」の国内への波及を食い止めることには成功したが、サウジもまた同じ問題を抱える。

 人口増加率は年2%を上回り、西側外交筋によるとサウジ人人口は30年前の3倍以上にふくれあがった。「政府も公務員を雇う余裕がなくなり、民間で働き口を見つけなくてはならない事態だ」という。失業率は20代に限れば20%以上に達するともいわれる。

 オイルマネーの恩恵を受けてきた家庭で育った若者たちに、十分な労働意欲と技術が身につくかを疑問視する向きもある。だが、失業率が今後も高止まりすれば、将来、王室など体制への批判となって不満が噴出する危険性をはらむ。原油に依存する産業構造の多角化と、女性を含む若者の雇用増大は待ったなしの課題なのだ。

×    ×

 「座席はアクセルが踏める位置に固定して」「駐車するときは運転中とは別のブレーキをかけて」

 首都リヤドにあるプリンセス・ヌーラ女子大学。その敷地内に今年初めにできた女性専用の自動車運転教習所で、黒一色の衣服アバヤを全身にまとった女性たちが女性教官の話に聞き入っていた。

 「7万人の女性がここで学び、免許を取得した。10万人が順番待ちの状態で、とても忙しい」(教習所職員のナターシャさん)。これまでにない自由の喜びを享受する若年層を中心に、ムハンマド皇太子の手法は、ひとまず高い支持を得ている。

 では、「中東の盟主」の座を目指して改革を進める皇太子に対し、他の有力王子や宗教保守層が牙をむく可能性はないのか。

 西側外交筋は、「王室などには改革に不満がある者はいるだろうが、実際に行動に出る上で核になる人物や組織は、現時点ではたぶん存在しない」と否定的な見方を示す。サウジ宗教界は国から報酬を得ており、現体制に歯向かえる状況にはないとの見方もある。

 一方で、カイロ・アメリカン大学(エジプト)のアリア・マハディ教授(62)は「皇太子ひとりで重要な決断などできない」とし、改革断行には実父であるサルマン国王の威光が欠かせないと分析した。

 その国王もすでに82歳の高齢だ。若年層や女性の支持を追い風に、王室や宗教界の長老らを懐柔しながら進む32歳の皇太子の諸改革は、サウジの行く末を左右する壮大な実験でもある。(リヤド 佐藤貴生)


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