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スーフィズムに関するHP

2407とはずがたり:2018/06/23(土) 10:39:14
>>2405-2407
民主主義と揺れる政教分離
どうして、そこまで厳しい締めつけをするのか。ヒントは、エルドアン大統領の過去にあります。強い指導者のイメージがあるエルドアン大統領ですが、かつてはむしろ、弾圧される側にいました。

政教分離を国是とする近代トルコで長年、世俗主義を徹底する役割を果たしていたのは、軍です。軍は、政治に宗教を持ち込もうとする動きに目を光らせ、時に弾圧してきました。エルドアン大統領もイスタンブール市長だった21年前、集会でイスラム教の詩を朗読しただけで逮捕され、一時は政治活動そのものを禁止されました。

そうした困難を乗り越えて、国の実権を握ったエルドアン大統領。多くの国民が信仰するイスラムの教えを表現することが許されないことこそ、民主主義に反すると主張します。そして、政教分離の原則に反するとして禁じられていた、公の場でのイスラム教徒の女性のスカーフの着用を憲法を改正して解禁するなど、イスラム教の価値観を重んじる政策を推し進めてきました。

タクシム広場脇ではモスクの建設が進む
軍の一部が主導した2016年のクーデター未遂のあと、過剰反応ではないか、と思えるほどの、厳しい取り締まりを断行したのも、過去のトラウマが影響しているのかもしれません。クーデターの危機を乗り越え、二度と軍によって追放されない状況を作ろうとしているのは間違いありません。

軍が政治の背後でにらみをきかせる以前の状況も、民主主義からすると健全とは言えませんが、弾圧される側にいたエルドアン大統領が、政権が長期化するなか、強権的だ、抑圧的だという批判を浴びているのも、皮肉な現実です。

建国100年に向け国威発揚
内戦やテロ、混乱が続く中東情勢。欧米と同盟関係を結ぶトルコは中東の安定の要の1つです。しかし、このところトルコは、各国との関係で対立の当事者となる場面が目立つようになっています。

トルコ側の理屈や歴史的背景を踏まえたうえで眺めてみると、中東情勢がより厚みをもって見えてきます。と同時に、これまでにない新しい動きや突然の妥協に、中東世界の奥深さも再認識させられます。

2023年に近代トルコは建国100年の節目を迎えます。エルドアン大統領はこれに向けて国威発揚を図っています。北のロシア、南のアラブ諸国、西のヨーロッパとの間で、危うくも、時には絶妙ともいえるバランス感覚で対立と融和を繰り返しながら、「現代のスルタン」を体現しつつあるエルドアン大統領のもとで揺るがない存在感を築き上げたトルコ。この国はこの先、どこに向かうのでしょうか。
(カイロ支局 土屋悠志記者)


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