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スーフィズムに関するHP

2120とはずがたり:2017/10/06(金) 17:36:11
>>2119-2120
一見、こうした取引はロシアにばかり有利なように見える。だがサウジアラビア政府にとっても、2030年までの脱石油・産業振興の道筋を示す構想「ビジョン2030」の一環として、国内の経済開発と近代化を目指すためには、またとない取引だ。

サウジアラビアがロシアのエネルギー分野に投資すれば、逆にロシアがサウジ国内での経済活動を拡大するという相乗効果も期待できる。ロシアはサウジアラビアの石油化学プラントに天然ガスを供給したり、採掘や生産にかかるコストを抑えるためにサウジ国内の労働者を直接雇用したりするからだ。これはサウジアラビア政府の「ビジョン2030」の重要目標である、サウジ国民向け新規雇用の開拓にも貢献する。

サウジアラビアにとってロシア製兵器の取引は、歴史的に安全保障を頼ってきたアメリカとの2国間関係が悪化した場合のリスクを分散させる以上の意味を持つ。覚書には、ロシアがサウジ国内での兵器製造や軍事技術の移転に協力する条項が盛り込まれており、「ビジョン2030」に掲げた軍事産業の育成が可能になる。

ロシアはサウジアラビアと経済協定を結べば、経済制裁下にある国内経済の回復に必要な資金を確保し、サウジアラビア政府指導部との関係を深められる。同時にロシアは、中東におけるサウジアラビアの最大のライバルであるイランとの良好な関係も維持している。

一連の経済協定は、欧米諸国の対ロ経済制裁の妨害にもなる。ロシアがサウジアラビアとの関係改善を図っているのは、アメリカを挑発するためでもあるのだ。

中東での影響力をアメリカから奪う
今後ロシアは中東で影響力を持ち、OPECやシリア情勢を通じてアメリカの中東政策をかき乱すだろう。

ロシアが中東で経済活動を活発化させていることは、アメリカにとって重要なサインだ。アメリカは世界貿易機関(WTO)の生みの親として、加盟国は経済的な恩恵を受けられるという前提のもと、ほとんどの加盟国が共通の貿易ルールを順守するシステムを作り上げた。

だがWTOは今回のような経済協定に関するルールは規定しておらず、サウジアラビアのような国は、ロシアと手を結ぶか、中国が進めるシルクロード経済圏「一帯一路」構想に参加するか、或いは協力国を増やしてリスクを分散させるかを、自由に選択でき、縛ることはできない。

ロシアが中東で進める経済協力は、シリアへの大胆な軍事介入と比べれば控えめだが、アメリカの権益にとっては大きな打撃であり、アメリカの長期的な中東政策が混乱する恐れがある。

(翻訳:河原里香)


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