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スーフィズムに関するHP

1950チバQ:2017/06/04(日) 12:31:02
「これが会場ですか?」

「2020年が楽しみですね」

 これから建設が始まるという広大な万博会場のジオラマを人々がぐるりと取り囲み、興味深そうにのぞき込んでいた。

●モールの中にスキー場

「市場を歩くと、その土地らしさを感じられる」とはある旅行ジャーナリストのことばだが、ドバイらしさを感じるには、巨大商業施設、つまりモールへ行くのがいいのかもしれない。

 14年には年間8千万人が訪れたという前出のドバイ・モールのほか、エミレーツ・モールなど複数のモールがあり、巨大な建物の中に百貨店や家電量販店、スーパーマーケットの店舗や映画館などがすべて収まっている。スケートリンクやスキー場、水族館などまでモールの中にあり、飲食店も充実。毎週末家族で通いつめても飽きないだろう。

 週末(ドバイでは金曜日と土曜日)にドバイ・モールとエミレーツ・モールを訪ねると、人にぶつからずに歩くのが難しいほどの人出。品ぞろえも充実していて、日本では売り切れが続いていたソニーのゲーム機「PS VR」も山積みされていた。大きな買い物袋を抱えて行き来する人々の姿に、旺盛な消費意欲を見せつけられた。

 もう一つ驚いたのは、行きかう人々の人種や民族の多様性。アラブ人、欧米人、アジア人など、世界各地からやってきた人々がここで暮らしていることを実感させる出来事があった。

 エミレーツ・モールで店舗の案内表示を見ていると、白い民族衣装を着たアラブ人男性に、

「スキー場に行きたいんだけれど、ここはどこ? どうやって行ったらいい?」

 と訪ねられた。モール内にスキー場があることも驚きだったが、明らかに外国人の記者に、「地元の人」が道を尋ねてしまうほど、外国人に違和感がないのがドバイ。直前にスキー場を見に行ったので、無事、彼を案内できたということは付け加えておこう。

 逆に、あまり見かけなかったのが高齢者だ。

 モールでも街でも、見かけるのは働く世代や、子どもたち、ベビーカーを引く母親たちばかりだ。それもそのはず。ドバイの人口約240万人中、8割を占める外国人のほとんどは、仕事のためにここを訪れた働く世代だからだ。

●人口の半分はインド人

 建設現場から商業施設、飲食店街、ビジネス街まで、ドバイを支える働き手の多くが外国人。UAE国籍のアラブ人は、政府機関に勤める人が多いので、観光客がドバイの街で接する人々のほとんどは、外国人の働き手だろう。

 例えば、ドバイ・モール内にある「水辺の生き物園」を案内してくれた男性スタッフはシリア出身、欧米人が多く利用するホテルの女性スタッフはロシア出身、観光会社の男性運転手はパキスタン出身、欧米人が多く利用するスペイン料理店の女性スタッフはカナダ出身。

 街の中心部にあるマンションの入り口で、スクールバスで帰宅する小学生くらいの子どもを迎えに来ていたベビーシッターの女性は、フィリピン人だった。

 建設現場では多くのインド人労働者が働く。「人口の約半数を占めるのがインド人労働者」という事実が、図らずも、建設現場の多さを物語っている。

●成長はいつまで続く

「中東」というとテロや内戦のイメージがつきまとうが、ドバイは「日本より治安がいい」とも言われる安全な街だ。イスラム圏だが欧米人が多いので、西洋文化に慣れた私たちにとっても違和感がない。外国人向けにアルコールを出す店もあれば、各国料理も食べられる。もちろん日本食レストランもある。

 一方で、イスラムらしさに気軽に触れられる魅力もある。祈りの時間になるとどこにいても、「アザーン」と呼ばれる祈りの時間を告げる放送が聞こえてくる。空港や商業施設などにも祈りの部屋があり、「アザーン」が聞こえると人は続々とその部屋に移動する。

 イスラム教の礼拝堂であるモスクは、街中の至るところにある。観光客は入れないが、「ジュメイラ」という地域の「ジュメイラ・モスク」には、観光客向けにモスク内を案内する有料ツアーも用意されている。

 エジプト出身で、2年前からドバイで働いているという観光ガイドのアルハメッド・ハッセン・アリさんが、

「万博に向けて開発が進み、観光客が増えると期待していますが、万博後には反動で落ち込むのではないかと心配」

 と言うようにこの都市の成長がいつまで続くのかという懸念はある。だが、少なくともいまは、安全で不便なく、「最先端」と中東の雰囲気の両方を感じられる都市はどこかと聞かれたら、「ドバイ」と答えるしかない。

(編集部・長倉克枝)

※AERA 2017年6月5日


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