したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

スーフィズムに関するHP

1223とはずがたり:2015/11/19(木) 19:48:48
>>1222-1223
陰謀論はさておき、たとえどれほどナイーブで見当違いであろうと、一部の国々が、自国民のなかのイスラム主義者たちが仲間の支配する地域に赴いて死を迎える展開になることを密かに安堵している、という見方には一理ある。

ある西側の外交官は、「(ジハーディストが)国内に残っているよりはマシだ」と、匿名を条件に筆者に語っていた。

「統計的に、イスラム国の支配地域に新たに到着したジハーディストは数週間以内に殺害されている。いい厄介払いだ」と語るこの外交官は、西側諸国は、イスラム国に刺激を受けた「一匹狼による攻撃」だけを心配していればいいと付け加えた。

残念ながら、パリ同時攻撃はこの理論の反証となってしまった。そして今、もう1つの、心地よく響くが、やはり間違った幻想も捨て去るべき時が来た。

すなわち、これまでも、そして現在も、イスラム国という過激派集団に教義面での指針を提供するだけでなく、資金や資材、ジハーディストがその支配領域に流れ込むことを支援しているのは、米国の最も忠実な同盟国の一部であることを忘れてはならないということだ。その背景には、シリアのアサド大統領を打倒したいという動機がある。

ジハーディストたちは、見たところ何の制約もなくヨルダン、トルコの国境を越えてシリアに流入している。カタール、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビアは、イスラム国を含めたさまざまなイスラム主義軍事組織に対する国内民間人による送金を止めていない。

これらの国では、イスラム国に教義上の指針を与えているイスラム法学者や、宗派的な理由による殺戮や陰惨な斬首、神学的な根拠による性奴隷化を認めている宗教学者がテレビ・ラジオ放送に登場することも許している。

また、シリア内戦はシリアの問題、あるいは少なくとも他人事だと西側諸国が考えてしまうのも、すでにこれほど多くの諸国が直接もしくは間接的に関与してしまっている以上、あまりにも安易な欺瞞である。

ケリー米国務長官は、シリア問題をめぐって約20カ国の外相が参加したウィーンでの会合において、パリ同時多発攻撃について「地球上で最も恥ずべき、残虐かつ凶悪で、容認しがたい行為」と強く非難した。しかし彼は、今回の攻撃によって「今日我々は、我々が直面する危機の解決に向けて前進するために、さらに努力しなければという決意を抱いた」とも述べている。

シリアに平和と秩序が訪れる日は遠い。ウィーンでの会合にシリアは参加すらしていない。だが、今回のパリ同時攻撃が、イスラム国にとって命取りの行為となるよう世界各国が決意するならば、少なくとも、不死鳥はすでに灰の中から飛び立っていることになる。

*筆者は10年にわたる中東取材を終えて先日アメリカ合衆国に帰国。最近ではシリアに拠点を置き、フリーランスとして、ロイター、ロサンゼルスタイムス、ナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)、ザ・ワールド(PRI/BBCラジオ)、インターナショナル・ビジネス・タイムズ(IBT.com)など複数のメディアに向けてシリア内戦を取材していた。安全のために無署名での戦争報道も多い。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板