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化学・薬品産業総合スレッド
541
:
荷主研究者
:2010/01/07(木) 23:42:04
>>540
続き
その強さは何によるものなのか。日本のハイテク素材メーカーには、二つの共通点がある。
一つは、まず確固とした基盤技術を有している点だ。本業の汎用素材で培った合成、塗工、成膜、微細加工などの基盤技術を生かし、独自の材料を開発してハイテク分野へ多角化を図ってきた。トクヤマの多結晶シリコンも、塩水の電気分解から得られるカセイソーダから副生される塩素と水素の高度利用を探る過程で培われた。基盤技術あっての産物だ。
ほかにも、半導体の微細な回路配線を可能にするフォトレジスト(感光性樹脂)で世界首位のJSRは、合成ゴム国産化のため設立された旧国策会社。フォトレジストの研究が始まったのは69年で、既存の合成ゴム事業から得られた環化ポリブタジエンゴムが基となっている。
ベースとなる基盤技術の応用がハイテク分野で開花したのであり、それが「海外勢が新規参入を狙っても、一朝一夕ではマネできない」(清水氏)要因の一つとなっている。半導体向けシリコンウエハを研磨、平坦化する材料のCMPパッドで圧倒的なシェアを握り、今年4月に化学世界最大手の米ダウ・ケミカルに買収されたローム・アンド・ハースの渡邉憲也日本代表も、「基幹材料であるフォトレジストでは、JSRには追いつけない」と舌を巻く。
「顧客対応の粘り強さという点にも、日本が優れたハイテク素材を持ちえた要因がある」と話すのは、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)の李秉碰(ビョンウク)投資誘致チーム長。これが二つ目の理由だ。
たとえば、ナイロン原料が強みの宇部興産では、夢の繊維と呼ばれるチラノ繊維が出穂期を迎えている。チラノ繊維は次世代商用ジェットエンジンや飛翔体ノズル材などに使われる航空宇宙材料。2000度の高熱に耐え、冷却の必要性がなく、金属より軽い点が大きな特徴だ。
同社がチラノ繊維の研究を始めたのは83年のこと。チラノ繊維の原料であるカルボシランの製造技術を東北大学の教授から会得した。今はカルボシランを紡糸、焼成してチラノ繊維を織り編み、米GE、米グッドリッチ、仏スネクマなど加工を行う炭化ケイ素メーカーに納入する。最終的に、米プラット・アンド・ホイットニーや英ロールス・ロイスなどのジェットエンジンメーカーで使用されている。
開発に携わってきた宇部興産・航空宇宙材料開発室の澁谷昌樹氏は、重視した点を「土壁の中に竹を組むこと」と表現する。竹がチラノ繊維で、土壁が炭化ケイ素。土壁が割れないよう、いかに良質の竹を作るか。顧客の絶え間ない要求に対応していくことで同社のチラノ繊維は羽ばたいた。2016年には米国でプラントの新設を視野に入れている。
基盤技術と顧客対応に磨きをかけてきたハイテク素材各社。彼らの牙城は厚く、容易に突き崩せないと思われてきた。だが、その神話に影が差し始めている。それはトクヤマの焦りとも共通する、ハイテク素材の汎用化、シェア陥落という問題だ。
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