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化学・薬品産業総合スレッド

521荷主研究者:2009/12/14(月) 23:01:50

http://www.sankeibiz.jp/business/news/091209/bsg0912090505002-n1.htm
2009.12.9 05:00 Fuji Sankei Business i.
【次代への一歩】旭化成(2)EV拡大 リチウム電池部材増強

旭化成が「ハイポア」のブランド名で販売しているリチウムイオン電池用セパレーター。世界シェアの約半分を握る

 各国政府が二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出量削減に本腰を入れるなかで、急速に普及し始めたハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などのエコカー。世界中の自動車メーカーが開発にしのぎを削る有望分野に、旭化成も熱い視線を送る。

 EVや、家庭用コンセントで充電できる次世代のプラグインハイブリッド車は、電池がメーンの動力源。ガソリンエンジン車と遜色(そんしょく)ない走行距離を達成するには、より高性能の電池が必要になる。このため搭載する電池は、現在のニッケル水素電池から、性能の良さとコンパクトさを兼ね備えたリチウムイオン電池に置き換わるとみられている。

 ◆世界シェア50%

 旭化成は、リチウムイオン電池の主要部材で世界をリードしている。

 リチウムイオン電池は、電解液に浸された内部を、リチウムイオンが正極から負極へと移動することで、充放電を繰り返す。正極と負極、電解液は、電池自体の性能を大きく左右する重要部材だ。

 性能に大きな影響を与える部材はもう一つある。セパレーターと呼ばれる薄いフィルムだ。外見からは分からないが、実はハイテクの塊。表面に微細な穴がいくつも設けられ、イオンの移動をさまたげずに、正極と負極を遮断してショートを防ぐ。旭化成はこのセパレーターを「ハイポア」のブランド名で販売し、約50%の世界シェアを握る。

 リチウム電池に関する研究開発の歴史は古い。そもそも1985年にリチウムイオン電池を事実上、発明したのは同社の吉野彰氏(現フェロー)だ。吉野氏はその功績から、ノーベル化学賞の有力候補に毎年名を連ねている。東芝と合弁会社を設立して、電池自体の製造販売を行っていた時期があり、今も特許収入がある。

 セパレーターの開発に着手したのは、電池が実用化されるさらに前の74年にさかのぼる。

 「当時は電池ありきではなく、いろんな用途を試した」(太田哲朗・旭化成イーマテリアルズ取締役)という。

 フィルムの基本技術は家庭用ラップ「サランラップ」などで持っていた。しばらく応用の可能性を模索する時期が続いたが、やがてリチウムイオン電池が登場。80年代後半、それまでの紙に代わるポリオレフィン系素材を使ったセパレーターの開発に成功したことで、飛躍のきっかけをつかんだ。

 ◆先行逃げ切り態勢

 セパレーターの需要は、携帯電話やノートパソコンといったモバイル機器が普及し始めた90年代後半から急拡大。事業規模はここ10年で10倍になった。そこにエコカーが登場し、新たな収入をもたらそうとしている。

 EV1台に使われるセパレーターの面積は、パソコン1台のざっと500倍。しかも、消費者にある程度行き渡ったモバイル機器と違い、エコカーの普及率は2020年でもまだ10%程度と予測されている。完全普及に時間がかかる分だけ、ビジネスの“寿命”は長い。

 旭化成は、将来的な事業拡大を見据え、今年4月に経営判断の迅速化を狙い、電子材料事業を統合。新たな事業会社「旭化成イーマテリアルズ」を設立した。

 生産能力の増強にも踏み切り、主力の守山工場(滋賀県守山市)を拡張したほか、宮崎県に新工場を建設し、来年初めから春にかけ稼働させる。相次ぐ増強の結果、年産能力は07年の2倍の計2億平方メートルに拡大する。

 ただ、そこに車載用は含まれていない。もしそれが加われば、さらに規模は膨れあがり、ライバルメーカーを大きく突き放すのは間違いない。

 「(研究の積み重ねがあるので)ほかの部材も当然、検討していく」(同)。“先行逃げ切り”の態勢は着々と固まりつつある。(井田通人)


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