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化学・薬品産業総合スレッド

2208荷主研究者:2019/06/16(日) 22:47:29
>>2204
https://www.chemicaldaily.co.jp/【社説】日本触媒と三洋化成の統合にエール/
2019年6月4日 化学工業日報
【社説】日本触媒と三洋化成の統合にエール

 日本触媒と三洋化成工業が、経営統合への検討で基本合意した。2020年10月に統合持株会社を設立する。単純合算で売上高は5000億円を超える。両社の主力製品の一つ、高吸水性樹脂(SAP)が新興国での新規参入企業による供給過剰で収益が低下するなか、統合により世界シェア合計35%程度に高まるとみられ、世界トップメーカーとして競争力を確保するとともに、両社が有する多様なスペシャリティケミカルの技術・製品を持ち寄り、グローバルに戦う地盤を整えるという大きな狙いがある。大胆な決断にエールを送りたい。

 「経営統合の最大のトリガー(引き金)の一つがSAPの競争力強化」(関係者)であるのは間違いない。長い間、高収益を稼ぎ出してきたSAPだが、ここ数年は中国など新興国で新規参入が相次ぎ、供給過剰から市況が低迷。最大の市場である紙おむつなど衛生材料は、アジアの中間所得層の増加を背景に堅調に伸び続けているものの、SAPは損益悪化を余儀なくされている。最大手の日本触媒は16年10月から「SAPサバイバルプロジェクト」を始動、コストダウンに取り組んでいる。

 SAPで世界シェア約2割を占め、日本触媒を追撃する独BASFは昨夏、約100億ドルを投じ、中国広東省でナフサクラッカーからSAPなど多様な誘導品まで生産するフェアブント(統合生産拠点)を独資で建設する計画を打ち出した。韓国のLG化学も今春に年10万トンを増強。年産で計50万トン弱と、日本触媒、BASF、独エボニックに次ぐ世界4番手に浮上した。新規参入だけでなく、既存大手も増産投資に動くなか、危機感を募らせた両社がタッグを組むのは自然な流れといえる。

 両社とも関西が発祥だ。SAPの原料であるアクリル酸は、日本触媒が世界で初めてプロピレンを直接酸化して製造した。品質・供給の安定性とも世界トップにあり、三洋化成にも供給している。一方の三洋化成は、78年に世界で初めてSAPの商業生産を開始した。豊田通商との共同出資会社であるSDPグローバルは水溶液重合法に磨きをかけ、吸水性能を向上させる技術を開発するなど技術立脚型の企業として、日本触媒との親和性は高いとみられる。

 日本の化学業界での再編・統合は、03年に住友化学と三井化学の合併計画が頓挫して以降、三菱ケミカルホールディングスグループを除き、皆無の状況にある。合併や統合がすべてではない。しかし両社に続き、世界で戦う意志を強く持ち、実行に移す企業が相次ぎ出てくることを期待する。


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