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鉄鋼・非鉄金属スレッド

438とはずがたり:2007/12/06(木) 14:50:12
>>437-438

▼日本は6割の鉄鉱石を依存▼
  BHPとリオ・ティントの鉄鉱石のユーザーである「買い手」の多くは、中国、日本、韓国などアジアの鉄鋼会社。購入する大半の鉄鉱石は年間契約で、金額は毎年変わる。中国からの需要増でここ数年は価格が急騰し、それが製品価格にも転嫁せざるを得ない状況が続いている。寡占状態での取引は、ほかから買う選択肢が狭まるため、「売り手」の力が強くなり、言い値で買わざるを得なくなる。
  日本鉄鋼連盟の馬田一会長は11月16日の記者会見で「買収が実現すれば、(BHPとリオの2社で)日本の鉄鉱石輸入の6割を占める。健全な価格メカニズムが働かなくなる懸念がある」と反対の意向を表明した。
  さらに、「世界の鉄鋼メーカーにとって好ましくない。非常に懸念している」(中国鋼鉄工業協会)、「実質的な独占化を生み出す。EU、米国、中国、日本、豪州の関係当局も、この統合が鉄鋼ユーザーと公共の利益に与える脅威を認識することが極めて重要だ」(国際鉄鋼協会)と、懸念する声が相次いでいる。
  とはいえ、これらユーザーがいくら反対しようと、BHPのリオ・ティントに対する合併の意欲がひるむことはなく、むしろ反発は予想の範囲内と考えているだろう。ユーザーは合併に反対だからといってBHPから鉄鉱石の購入をボイコットする訳にはいかず、結局は買わざるを得ないからだ。

▼世界最大のM&A実現か▼
  あとは独占禁止法の関連でブロックできるかどうか。ただ、少なくとも豪州の公正取引委員会に当たるACCCは、反対に回らないとみられている。買い手が豪州内で豪州国民の利益に反すれば、干渉してくるだろうが、買い手の大半が外国人だからだ。
  BHPにとってリオ・ティントの獲得は最重要案件の1つで、当然ながらBHP内部では専門チームが検討に検討を重ね、準備を進めてきている。あらゆるオプションを考え、その中には独占禁止法に対して「乗り切れる」との勝算があった上での提案だろう。さらに、BHPがリオ・ティント獲得を公表したことによって、BHPを阻止するため、ライバル資源会社がそれを上回る金額を提示してくることももちろん想定している。
  そう考えると、今回の買収提案はまだまだ序盤戦と言える。買収額は引き上げられると同時に、条件も対等合併にしてリオ・ティント経営陣を新会社のボード・メンバーに入れるなど、BHPは少しずつカードを出してくるに違いない。
  一方、リオ・ティントにしても合併、買収を繰り返した歴史があり、合併へのアレルギーはない。条件が良ければ、同社の経営陣はいずれは交渉のテーブルに付く公算が高い。
  オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー紙によると、これまでの世界のM&Aの提案最高額は、英ボーダフォン・エアタッチによるドイツ通信会社マネスマンに対する1,720億米ドル。「BHP=リオ・ティント」はこれをはるかに上回る2,000億米ドルを超える世界最大の大合併となるかもしれない。

BHPビリトン◎世界最大の資源会社。ロンドンとメルボルンの2本社体制。豪州の鉱山開発会社BHP社(1885年設立)とインドネシア諸島や南アフリカで鉱山開発を手掛けるビリトン社(1860年設立)が2001年6月に合併してできた。2007年6月期の純利益は134億米ドル、売上高は474億7,300万米ドル。従業員約3万9,000人。

リオ・ティント◎本社ロンドン。スペインのリオ・ティント鉱山を開発するため、英国で1873年に設立された「リオ・ティント・カンパニー」が発祥。その後、豪州の亜鉛開発会社と合併した。06年12月期の純利益は74億3,800万米ドル、売上高は254億4,000万米ドル。従業員は約3万5,000人(06年12月時点)


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