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鉄鋼・非鉄金属スレッド

1966とはずがたり:2018/12/25(火) 00:31:52

45 名前:荷主研究者[] 投稿日:2009/10/11(日) 03:30:25

2005年8月30日 化学工業日報 8面
東邦亜鉛 攻めに転じる安中製錬所 リサイクル原料比率を向上 インジウムの回収も再開へ

東邦亜鉛は、亜鉛製錬を行っている安中製錬所の競争力強化を進めている。亜鉛は長らく国際価格の低迷が続いていたが、一昨年末から回復し、昨年は製錬所として黒字化を達成し、昨年4月からは設備の近代化、合理化・効率化投資を活発化するなど守りから攻めへ転じている。国内資源の有効利用を図るためリサイクル原料比率の向上、インジウムの回収再開など内陸型拠点としてさらなる積極策も開始している。

東邦亜鉛の安中製錬所は、都内から最も近い亜鉛の生産拠点で、関東平野の北西の端、群馬県の高崎市に近い安中市に立地する。かつてはカドミウムによる汚染が問題となったこともあり、住宅地に近い内陸製錬所として環境問題に十分配慮した事業運営を進めている。群馬県庁に直結した観測装置が8カ所設置されているが、所長である武田松夫常務執行役員は「ここ30年は有害物質の排出量は規制値をかなり下回った値を維持している」と述べ、公害防止設備は充実しており、毎年4月には地元の住民を対象に工場視察会を開催、常に安全性、環境問題を考慮し、地域に開かれたオープンな工場としているという。

▽高低差利用の設計

安中製錬所の特徴は、何といっても山の斜面に工場が設けられていることだ。80メートルの高低差を利用して上から下へと流れるように工程が設計されている。原料となる亜鉛精鉱は、福島県の小名浜製錬所で焙焼、焼成した亜鉛焼鉱と亜鉛精鉱が小名浜製錬所から毎日、貨物で輸送されている。焙焼することによって硫黄分が除去されるため、有効に熱エネルギーを使う目的で焙焼していない亜鉛精鉱を3分の1加えている。

▽リサイクルは万全

能力は年間12万トン。品位53-58%のため、約万24トンの精鉱を処理している。亜鉛精錬は、まず鉄や鉛を沈殿除去し、次に置換法でコバルトやカドミウム、アンチモンなどを取り除く。その後、硫酸亜鉛として電気分解する。カソードの品位は99.998%が目標。電気亜鉛のうち8割はマンガンやアルミニウム、アンチモンなどと亜鉛合金に加工され、現在は約200種類の合金が生産されている。また硫酸は月産7千トン、鉄は4千トン回収でき、鉄は最終的に50%にまで濃縮し、セメントメーカーなどへ販売するなど、棄てるもののない完全リサイクルシステムを構築している。

▽「都市鉱山」を開発

現在は原料が高騰していることもあるが、国内資源を有効に活用するため電池リサイクル事業を開始している。乾電池は一人当たり30個、年間で90万トンが消費されているが、その中に亜鉛は20-30%ほど含まれる。全種類の電池リサイクルを5年前から行っており、現在は7,200トン処理している。焼却灰のリサイクルも開始しており、「リサイクル原料比率は電池リサイクル分も含めて10%程度だが、できるだけ早い段階で20%に引き上げ、近い将来は30%を目指したい」(武田所長)と述べており、「都市鉱山」開発も強化していく方針。

また、今年からはインジウムの回収も再開することになっている。86年に市況が低迷したことから回収を中止したが、近年電子材料などに使用され、その確保が難しくなり、高騰したことから採算がとれるようになってきており、生産開始を決めた。現在、新プレス機や精製機を整備している段階で、9月には設備を完成させ、11月から製品を販売する予定だ。


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