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鉄鋼・非鉄金属スレッド

1489荷主研究者:2015/12/30(水) 13:48:35

http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00369523?isReadConfirmed=true
2015年12月29日 日刊工業新聞
鉄鋼大手・自動車軽量化へ提案力競う(上)新日鉄住金−ハイテン、10年で強度2倍

新日鉄住金は世界初のハイテンを相次ぎ実用化(技術開発本部REセンター)

 鉄鋼大手が自動車の軽量化への貢献でアルミニウムや樹脂などに対抗すべく、提案力を高めている。高張力鋼板(ハイテン)の高強度化や加工しやすさ、特殊な溶接方法、評価方法の開発など年々、水準を引き上げている。欧米では複数の素材を適材適所で使い分ける「マルチマテリアル」が進展。日本でも国がその研究開発を主導しているが、まだまだ鋼材単独での出番は減らせまいと研究開発にしのぎを削る。(2回連載)

【余地は十分】

 「鉄鋼の理想強度は1万400メガパスカル。強度を上げていく余地はまだ十分にある」。新日鉄住金の宮坂明博副社長がハイテンに求める期待値は天井知らずだ。現在、自動車用ハイテンはプレス成形できる部材で、引っ張り強度1180メガパスカルまでレベルが向上してきている。「2000年から05年は590メガパスカルだった。同じカテゴリーで強度を10年で2倍にできたのは鉄鋼くらい。10年前、開発ターゲットをこんなところに置くのは考えられなかった」(宮坂副社長)と強調する。

 1万メガパスカルは大げさだが、タイヤの補強材として使われるスチールコードでは4000メガパスカルまで到達。自動車用の鋼材で新たな強敵とされる炭素繊維にも、「スチールコードならその2―3倍の強度は行ける」(同)と挑戦状をたたきつける。

【深い関係】

 強みは長年、自動車メーカーの開発部門まで入り込んだ深い関係の構築。拠点となる技術開発本部REセンター(千葉県富津市)では、部品性能や成形、溶接のしやすさなど細部まできめ細かく提案し、ハイテンの購入につなげる。自動車側面部材のセンターピラーでは、世界で初めて1180メガパスカルハイテンでの一体成形を実用化。

 今は「1480メガパスカルを実用化すべく日々、検討中。どうやって使いこなすか顧客と交渉中だ」(REセンター開発担当者)と明かす。

 鋼板をいったん熱して成形加工しやすくする熱間プレスでは、1770メガパスカルの実用化にも成功している。これも世界初だ。金型を冷やすのに時間がかかるという欠点に対しては、金型から水を噴射して冷却時間を短縮することを提案。これにより、生産性を約3倍に高めた。

 ただ、熱間プレスは熱エネルギーを多量に消費する。ライフ・サイクル・アセスメントの観点からも自動車メーカーは極力、冷間でプレス成形できるハイテンを望んでおり、新日鉄住金でも「冷間プレスで良いものができれば、そちらをお勧めしたい」(同)というスタンスを取る。

【ロードマップ】

 実際、自動車に対する環境規制は年々、厳しくなる一方。同社では「カーメーカーとは自動車の環境特性に関するシナリオと、それに対する技術ロードマップを共有している」(同)と、鉄のように強固な両者の関係性に胸を張る。15年で1180メガパスカルのフロントサイドメンバーでは、25年に1960メガパスカルへの到達を共通の目標に置いている。

(2015年12月29日 素材・ヘルスケア・環境)


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