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日本の城郭

207荷主研究者:2012/04/08(日) 16:12:56

http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20120222/CK2012022202000117.html
2012年2月22日 中日新聞
豊富な資料、研究成果も 彦根城博物館、開館25年

開館25年を迎えた彦根城博物館=彦根市金亀町で

◆課題は設備老朽化、学芸員定着

 「近世の大名文化の発信」をテーマに掲げる彦根城博物館(彦根市金亀町)が11日、開館25年を迎えた。古文書や美術工芸品など井伊家から寄贈された約4万点の資料を基に、能装束などの大名道具や彦根藩政の研究を進めてきた。一方、老朽化した設備の買い替えや学芸員の早期離職など悩みも抱える。これまでの歩みと課題を探った。

 館は、井伊家伝来の江戸時代後期の絵図などを参考に、藩政をつかさどった「表向き」と、藩主の生活空間「奥向き」を備えた表御殿を復元し、1987(昭和62)年に開館した。延べ床面積は4863平方メートル。事前の発掘調査で、表御殿の遺構と絵図が一致していることが判明、忠実に再現できた。

 館は寄託の1万4000点を含む8万4000点を所蔵。国宝(彦根屏風)が1件あり、井伊直弼の大老在任中の幕末外交文書、藩政や幕政に関する文書を総称した「彦根藩井伊家文書」(2万7800点)を含む重要文化財(重文)が4件ある。

 文書は使途がなく廃棄されるが、国替えのなかった彦根藩では残りやすかった。国宝9件、重文59件を所蔵する徳川美術館(名古屋市)の企画情報部長小池富雄さん(58)は「これだけの文書が散逸せずに残っているのは旧大名家の中でも珍しい」と高く評価する。

 研究も盛んだ。これまでに、幕末の政治史や藩政、大名の儀礼を彦根城博物館叢書(そうしょ)にまとめた。全7巻は直弼の評価など各研究の基礎資料として役立っている。彦根藩士の役職や経歴を記した「侍中由緒帳(さむらいじゅうゆいしょちょう)」を翻刻し、既に12巻を刊行した。彦根の歴史を読み解く貴重な資料となっている。

 だが課題も多い。温度や湿度を管理して資料を保存する空調設備は開館当時のもので老朽化が心配。旧型で部品も少なく、新たに購入すると「何億円にもなる」(市幹部)。市は財政難で予算計上できないのが実情だ。

 学芸員の離職も気がかりだ。現在、学芸員は7人。だが、これまでの学芸員の離職者は13人に上る。中には大学教授になった人もいるが、大半が5年未満で辞めており、研究成果が蓄積されにくい。

 活路の一つは集客維持にありそう。2010年度の入館者数は15万3980人で県内の博物館では二番目。集客は予算にも響くが、本年度も上向きで好調だ。彦根城や、館に登場するひこにゃんに引っ張られる形だが、館は「うちの良さをPRしたい」と広報に力を注ぐ。

 08年度から、小学校や自治会に学芸員が出向き、歴史などを教え、地域とも連携している。「入館者は観光客が多い。市民が親近感を持ち、訪れてもらえるようにしたい」と西田哲雄副館長。佐和山城など地域史の展示を続けるなどし、打開策を練っている。

 (古根村進然)


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