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国際経済学

393千葉9区:2009/05/31(日) 00:19:04
●秋までは底堅い消費

 04年に発足したユドヨノ政権は、8〜11%台の高い失業率や貧困などの問題を積み残した。このため総選挙が近づくに連れ、中低所得者層の支持拡大を狙った政策を打ち出し始めた。

 昨年、原油価格の世界的な高騰を受けてガソリンなどの国内統制価格を引き上げた際には、約2千万世帯の貧困層を対象に月10万ルピア(約910円)の現金支給を開始し、選挙戦さなかの今年3月まで続けた。4月には、政府職員や軍人、警察官の給与を15%引き上げた。

 約2千社でつくる不動産業者協会のテグ会長は「たとえ選挙をにらんだ政策であっても、消費意欲を後押しする一定の効果はあった」とみる。

 インドネシアでは消費を活気づける断食明けの大祭(レバラン)を9月に迎えるため、それまでは消費が底堅いとの見方が一般的だ。「9月以降、新政権がいかに有効な経済政策を打ち出すことができるかが、今後のかぎを握っている」と佐藤氏は指摘する。

●飲食・交通・謝礼…沸く特需

 ジャカルタ南部にある飲食店では、持ち帰り用の軽食の売り上げが今年に入って通常の2倍に増えた。選挙集会で参加者に配られるから揚げやコメ、果物などの箱詰め弁当が次々と売れた。「投票前の2カ月間は売り上げが5倍に増え、従業員を2倍に増やしても手が足りなかった」と店長のアグスさん(50)。

 インドネシア飲食品生産者協会は、4月の総選挙の特需だけで500億〜900億円と試算。今年の業界全体の売り上げを10%以上押し上げる見込みだという。トーマス会長は「世界的な不況による消費の冷え込みに選挙特需が打ち勝った」と話す。

 比例代表制なので、党幹部は国内各地を移動して宣伝に精を出す。東西5千キロに及ぶ島嶼国(とうしょこく)では、もっぱら飛行機に頼ることになる。大規模集会が解禁された3月中旬ごろから航空各社の定期便は混雑し、地元報道によると、4月初旬までに5万席分以上の臨時便が運航された。資金力がある党は、航空会社から専用機を借り上げて党幹部の移動に使った。

 選挙運動期間中には、多くの陣営が有権者にコメや食用油、洗剤などを配るほか、現金をばらまくこともある。ポスターを家の前に張った人や集会に参加した人には、謝礼や交通費として数百円が支払われるという。

 ジャカルタ南部のタクシー運転手(32)は非番の日に四つの集会をハシゴし、月給の約2割にあたる約3千円を稼いだ。「冷蔵庫を買い替える足しに使った。次の大統領選でもどんどん集会に参加したいね」。投票日の当日は仕事が入り、結局だれにも投票しなかったのだが。

 選挙運動の費用は、候補者が手弁当でまかなうのがほとんどだ。ある国会議員は「今回の運動で10億ルピア(約910万円)の自己資金を使った」とジャカルタ・ポスト紙に明かした。複数の選挙関係者によると、候補者は選挙のために5年間、こつこつと貯金したり、借金したりする。選挙運動で数千万円を使い切る候補者もいる。(ジャカルタ=矢野英基)

   ◇

〈インドネシア経済〉スハルト政権下だった90年代に順調な経済発展を続けたが、97年からのアジア経済危機で失速。04年に誕生したユドヨノ政権が治安回復や投資の促進に力を注ぎ、経済は持ち直してきた。約2億3千万の人口を抱え、国内総生産の中で民間消費が占める割合が比較的高い。世界的な金融危機の影響は、先進国などと比べれば大きくないとみられている。


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