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国際経済学

1477とはずがたり:2018/08/27(月) 10:04:41
>>1476
食肉業者の恨み節
では、中国が発動した報復措置は、どうなのでしょうか。中国は、アメリカ産の牛肉に高い関税をかけました。

アメリカ産牛肉はBSEの影響で長年、中国への輸入が禁止されてきましたが、去年、解禁されたばかりです。

それに、高い関税をかければアメリカの牛肉農家に打撃になります。

ただアメリカの牛肉は口当たりもよく中国人にも人気でした。

広東省深?の食肉卸売業者、李鵬程さんの会社では、売上げの40%近くはアメリカンビーフ。

関税がかかるぶん値上げしなければなりません。

得意先のステーキレストランへの納品にも同行しましたが、レストラン側は「値上げは、受け入れられない」と難色を示しました。

李さんはしかたなくオーストラリア産やアルゼンチン産に切り替えることにしました。

李鵬程さん
「貿易戦争は自分たちには避けようがない。ひとたび起これば、米中双方にとっていいことはない」

牛肉の関税を上げたのは中国ですが、中国の人たちも困っています。

この場合得をするのは、アルゼンチンやオーストラリアの農家でしょうか?

輸入車ディーラーの愁眉(しゅうび)
中国は、アメリカ製の自動車にも報復の関税をかけました。

外車の輸入ディーラーが軒を連ねる港湾都市・天津の自由貿易地区を取材すると、あちこちから悲鳴があがっていました。

張忠さんが経営するディーラーの車庫には世界各国の高級輸入車がなんと1000台も。

昔からの人気車種のベンツやBMWに加えて、最近は、トヨタがアメリカで生産しているピックアップトラックが、中国人に受けているそうです。米中の摩擦の影響が、思わぬ形でトヨタ車にも及んでいました。

張忠さん
「25%も関税を上乗せされたらいかに人気のある車でも市場を失ってしまう。今に輸入そのものが細って、われわれがどんなに売りたい車があろうと売れなくなるかもしれない」

いったい誰が得をするの?
私たちは、今月上旬、中国共産党の機関紙「人民日報」に掲載された貿易問題に関するある記事に注目しています。

そこでは、毛沢東が日中戦争の際に語った「抗日戦争は持久戦であり、最後に勝利するのは中国だ」という言葉をひいて、国民に我慢を強いるような論調を展開していました。

米中両国は今月22と23日に貿易問題について次官級の協議を行いましたが、成果なく終わりました。

11月に中間選挙を控えるトランプ大統領は中国への強硬姿勢を強める一方です。

中国の習近平国家主席も「アメリカに妥協した」ととられるような動きはできません。貿易摩擦を解消する糸口は見えないままです。

両国の首脳の「メンツ」から引くに引けない状況となっている今回の貿易摩擦。首脳のメンツのために国民に我慢を強いる姿勢。

「貿易戦争に勝者はいない」といいますが、各地の現場を歩いて「この争い、いったい誰が得をするの?」という思いを強くしました。

中国総局記者
吉田 稔
平成12年入局
経済部で財政や貿易などを取材
現在は中国総局
広州支局記者

馬場 健夫
平成19年入局
秋田局、名古屋局をへて国際部
現在は広州駐在


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