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国際経済学

1201とはずがたり:2017/06/05(月) 23:29:23
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だが、インドが今後も、中国が主導する地域統合計画への参加を留保し続けるなら、こうした計画の実現性も危ぶまれる、とアナリストは警鐘を鳴らす。

中国はネパールとのあいだで、チベットからカトマンズに至る総工費80億ドルの鉄道建設を協議しているが、最終的にはこの鉄道網をインド国境に到達させ、商品を巨大なインド市場に送り込みたいと考えている。

<戦略上の不安>

この地域における中国のプレゼンスの増大に対して、インドはまた別の懸念も抱えている。中国がネパールやスリランカ、バングラデシュといった国々で港湾、鉄道、発電所の建設を進めるなかで、インド洋沿岸と陸上における「真珠の首飾り」によって戦略的に包囲されるのではないかという不安だ。

2016年まで駐中国インド大使を務めたアショック・カンタ氏によれば、インドは中国に対し、特に中国パキスタン経済回廊について繰り返し懸念を伝え、それについての協議を開始する必要性を訴えたという。

「CPECに経済的な理由付けはあるだろうか」とアショック氏は言う。「まともな経済的要因は何もない。その動機は、本質的に政治的・戦略的な性質のものだ」

首脳会議の1週間前、Luo Zhaohui駐インド中国大使がCPECの名称変更を提案した。インド政府の怒りを鎮め、インドが北京会議をボイコットすることを防ぐのが目的である。

Luo大使は、インド軍関係のシンクタンクで行った講演のなかでこの名称変更を提案したが、この講演の聴衆や現地メディア報道によれば、詳細については明らかにしなかったという。中国大使館が後日発表した講演内容には、プロジェクト名称の変更についての発言は含まれていなかった。

だが、中国側当局者は過去に、名称にインドを加えて「中国・パキスタン・インド経済回廊」にするという意味だと示唆したことがある。

中国の外交当局者が匿名を条件に語ったところでは、インドがカシミール地方の自国側にインフラを建設し、最終的に、中国がカシミール地方のパキスタン側に構築する予定の道路・送電線に接続することは可能ではないかという。

インド側の専門家によれば、印中両国の外交経験者・学識経験者による会議では、また別の提案が検討されたという。

それは、「中国・パキスタン」という名称が、カシミール地方に対するパキスタンの領有権主張を支持することになるというインド側の抗議に配慮して、プロジェクトの名称を「インダス回廊」にする、という内容だ。

インドとパキスタンはカシミール地方全域の領有権を主張しており、両国間の3回に渡る戦争のうち2回が同地方を巡るものだ。

中国外務省の華春瑩報道官は、CPECの名称変更に関する提案について直接には何もコメントせず、首脳会議のなかで、習国家主席が「中国は平和的共存の原則に従うものであり、インド政府は何も懸念する必要はない」と発言したことを強調している。

「インド側の懸念は解消できるはずだと考えている」と同報道官は語った。

インド外務省のGopal Baglay報道官は、インド政府は公式のチャネルを通じて、どんな提案も受けておらず、同国としてはプロジェクト全体について中国との有意義な協議を望んでいる、と語った。

(翻訳:エァクレーレン)


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