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国際経済学

1061とはずがたり:2017/01/15(日) 14:12:57
エリートの優秀さ
 ナイジェリアのエリートたちは、とにかくよく働く。活躍の分野はエネルギー企業、通信企業、食品加工業、会計事務所、法律事務所など多岐にわたり、とにかく多忙である。世界各地に出張し、膨大な数の書類やデータに目を通し、来客に対応している。彼らに面談を申し込むと、恐らくは外出先でも会議中でもスマートフォンで、メールを受信しているのだろう。即座に返事があり、当日の、しかも数時間後に面談が実現したこともあった。面談では、彼らが自国及び世界の政治経済情勢について、極めて的確な理解と見通しを持っていることを痛感させられる機会が多々あった。
 
 面談開始は時間厳守。「時間厳守? 当たり前じゃないか」と思う読者もいるだろうが、アフリカで仕事をした経験のある人にとって、「約束の日時に相手のオフィスを訪れたら休暇で旅行中だった」「面談が2時間遅れで始まった」などということが珍しくないのが、これまでのアフリカだったのである。
 ナイジェリアのビジネスエリートたちの立ち振る舞いは、そうした旧態依然たるアフリカ社会の行動様式とは完全に一線を画していた。いや、日本の並のサラリーマンでは、彼らの能力の高さに太刀打ちできないだろう、というのが率直な感想であった。
 
 ビジネスエリートたちと話をしていて気が付いたことの1つは、彼らの多くが、どうやら米英の名門大学・大学院の卒業生らしいことだった。初対面の相手に個人的な生い立ちを根掘り葉掘り聞くわけにもいかないので、所属する組織のホームページやFace Bookを見て分かった範囲ではあるが、ハーバード大学のMBA取得者が複数いた。自分はハーバードを卒業し、ナイジェリアでビジネスを続けながら、2人の息子を英国の寄宿舎付きの中学に留学させている女性にも会った。

米国留学を経て各界リーダーへ
 ニューヨークに本部を置くInstitute of International Educationによると、2015~2016年度現在、米国の大学・大学院では計104万3839人の外国人が学んでいる。出身国別で最多は中国の32万8547人で全体の31.5%を占め、インドの16万5918人(15.9%)、サウジアラビアの6万1287人(5.9%)と続く。
 こうした中、ナイジェリアは1万674人で14番目に多い。ちなみに日本は9番目に多い1万9060人だが、日本出身者は4万人を超えていた2000年代初頭から一貫して減少を続けている。

 長期的な趨勢を見ると、ナイジェリアがオイルブームに沸いていた1979~80年度当時、米国の大学・大学院で学ぶナイジェリア出身者は1万6360人で、日本出身者1万2260人を上回っていた。1984~85年にはナイジェリア出身者1万8370人に対し、日本出身者は1万3160人。当時20代前半から30代前半だったであろう彼らは現在50代から60代となり、各界のリーダーとなっているに違いない。
 1990年代になると、ナイジェリアの政治的混乱と経済の停滞の影響を受け、米国の大学・大学院で学ぶナイジェリア出身者は2000人台にまで激減した。再び増加傾向に転じたのは、ナイジェリアの高成長が始まった2003年ごろだった。そして現在、サブサハラ・アフリカの国の中で、米国の大学・大学院に毎年1万を超える留学生を送り出している国は、ナイジェリアをおいてほかにない。


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