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国際経済学

1048とはずがたり:2016/12/30(金) 11:22:38
2016年 07月 15日 08:42 JST
焦点:英ポンド、EU離脱で揺らぐ準備通貨の地位
http://jp.reuters.com/article/britain-eu-sterling-reserves-idJPKCN0ZU060?rpc=135&sp=true

[ロンドン 13日 ロイター] - 英国が欧州連合(EU)離脱を選択したことで、通貨ポンドが準備通貨としての現在の地位を保てるかどうか疑念が生じている。

6月23日の英国民投票でEU離脱派が勝利して以来、ポンド/ドルは14%下落して31年ぶりの安値に沈んだ。1973年の変動相場制移行後では最大級の通貨変動と言える。

こうしたポンド安について英国民は輸入物価の上昇や外国旅行の費用増加、あるいは輸出業者は競争力向上といった形で実感するかもしれないが、全体として国内的な影響はなお軽微で漠然としている。

しかし各中央銀行や政府系ファンドなどが保有する準備通貨の一角というポンドの立場が危ういとすれば、国際的な面でもっと大きな影響が生じかねない。

準備通貨は、緊急輸入の支払いや、自国通貨建て貿易や投資の変動によるショック緩和などに利用されるため、交換が円滑にでき、長期にわたり価値が保持されるという性格を有している。

また各国は入手した準備通貨をその発行国の資産(国債など)として保有している。この点が、国内総生産(GDP)の7%という恒常的な経常赤字を抱える英国にとって重要な意味を持つ。

格付け会社S&Pは、準備通貨としてのポンドの役割は次第に縮小していく可能性があると警告する。同社は国民投票結果を受けて英国の格付けを2段階引き下げた理由の1つとして、そうした見通しを挙げた。

S&Pのソブリン格付けディレクター、フランク・ギル氏は「準備通貨を持つ国は、対外支払いと金融の柔軟性で幅広くメリットを享受している」と話した上で、英国のEU離脱は外国直接投資その他の資金流入を滞らせ、ポンドの準備通貨の地位を危険にさらしかねないとの見方を示した。

イングランド銀行(英中央銀行、BOE)が示したような経済見通し悪化とポンド安が重なれば、準備通貨の運用担当者は他の通貨に目を向けるだろう。

<ユーロのたどった道>

ポンドが準備通貨の筆頭として君臨したのは大英帝国最盛期の19世紀から第2次世界大戦までで、その後はドルとユーロの後塵を拝する位置へと下がった。世界の準備通貨保有総額で第3位とはいえ、国際通貨基金(IMF)のデータによると全体に占める比率は4.8%にすぎない。ドルは63.6%、ユーロは20.4%、円は4.1%だ。

それでもポンドの保有額は約3440億ドル相当と、英国のGDPの13%前後に相当し、昨年の経常赤字額の5倍近い。

準備通貨の運用担当者はなかなか保有比率の構成を変えようとせず、変える場合でも比率を下げる通貨に悪影響が及ばないよう慎重に動く。

ドルは2008─09年の世界金融危機を受けて保有比率が60%前後まで下がったが、その後ユーロ圏危機でユーロの比率が低下するに伴い持ち直した。

欧州中央銀行(ECB)がマイナス金利を導入したこともあって、14年半ばに1.38ドルだったユーロ/ドルは昨年3月には1.04ドルまで下落した。

ポンドの保有比率は過去10年間ほとんど変わっていないが、2001年当時の3%からは上昇している。

しかしBOEもゼロ金利への引き下げと資産買い入れ拡大に動くとの観測が出ていることを踏まえれば、今度はポンドがユーロのたどってきた道を経験する番になってもおかしくない。

JPモルガン・アセットマネジメントの通貨運用最高投資責任者、ロジャー・ハラム氏は「成長鈍化や国債利回り低下、格付け引き下げという状況からすると、ポンドの準備通貨としての役割は幾分縮小していることがうかがえる」と述べた。

(Anirban Nag記者)


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