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鉄道総合スレッド
5904
:
チバQ
:2012/08/26(日) 18:19:34
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/feature/maebashi1343748990915_02/news/20120823-OYT8T00082.htm
郷土再生「交通を見つめ直す」
【13】中小3鉄道観光集客に力
わ鉄、線路歩くツアー 地域への効果も期待
線路の近くで列車の撮影をする、わたらせ渓谷鉄道主催の「線路を歩こうツアー」の参加者たち(6月24日、みどり市東町沢入で)
上毛電鉄の車庫内で車庫内の車両を眺める観光客たち(6日、前橋市で) わたらせ渓谷鉄道(わ鉄)の沢入駅(みどり市)から北に約1・5キロ進むと、わ鉄で最も曲線が急な「坂東カーブ」にさしかかる。付近に道路はなく、立ち入り禁止の線路内を歩かなければ、たどり着くことはできない。今年6月、このカーブの脇に30人ほどの人が入り込み、警笛を鳴らしながら姿を現した列車に、一斉にカメラを向けた。
■イベント次々
彼らは、わ鉄が行った「線路を歩こうツアー」の参加者たち。沢入駅から線路上など約4キロをウオーキングする企画で、普段は入れない場所で列車を撮影できることもあり、県内外から約30人が参加した。通常、線路内の歩行は厳禁だが、列車本数が少ないことを逆手に取った。参加者たちも迫力ある列車の姿や珍しい風景に、「線路の上を歩いたのは初めて」などと満足した様子だった。
わ鉄は、週末を中心に年間約120回運行するイベント列車「トロッコわたらせ渓谷号」を中心に、小学生らを対象とした鉄道教室や線路の落ち葉かき、「うた声列車」の運行など、これまでに多くのイベントを手がけてきた。歩こうツアーに同行した同社営業企画課の遠坂拓さん(39)は、「鉄道だけでなく沿線に魅力を感じてもらえており、イベントのリピーターも多い」と胸を張る。
わ鉄は元々、足尾銅山の銅を運ぶために山間部に開設された。このため沿線人口が少なく、通勤通学客の確保は、そもそも難しい。輸送人員の55%、旅客運輸収入の85%は観光客などの定期外の利用者が占める。
今後、少子化で高校生がさらに減少する中、乗客を維持するためには外部からの観光客の確保が不可欠で、イベントの開催は鉄道維持のために欠かせない「柱」になっている。
今秋には大間々駅(みどり市)から通洞駅(日光市)や足尾駅(同)まで観光客の車を陸送し、行きは列車、帰りは車で周辺を観光してもらうサービスも計画している。自動車で来る観光客も取り込もうとの考えだ。
同社の樺沢豊社長は「経営のベースとなる通勤通学客が増えない以上、路線存続のためには観光に力をいれなければいけない。観光客は地域経済にもプラスになる」と、誘客は地域全体にも効果を及ぼすと強調する。
■鉄道の魅力PR
観光客の増加に期待するのは、上毛電鉄、上信電鉄の2社も同じだ。
8月6日、前橋市の上毛電鉄大胡駅の車庫に大型バスが停車し、親子連れら約40人が降り立った。車庫内では同社の車両が実際に整備されており、観光客たちは車両の写真を撮ったり、鉄道グッズを買い求めたりして楽しんだ。
大胡駅は1928年(昭和3)の鉄道開業当時の駅舎や施設が残り、歴史的価値の高さから登録有形文化財となっている。
さらに、車庫で整備される車両「デハ101」も開業当時に使われた古い車両で、駅舎やこの車両を目当てに同駅を訪れる人も多い。同社総務部は「来た方は、なるべく案内するようにしています」と話す。
上信電鉄も大正時代から走り、「上州のシーラカンス」と呼ばれる電気機関車「デキ」を保有し、鉄道ファンが撮影に訪れるなど人気を誇る。
両社とも、古い車両や設備を使い続けたことが逆に観光資源となっており、イベントなどで活用している。観光客や鉄道ファンからの人気も高く、18日には上毛電鉄のデハ101が貸し切り列車として運行。19日には上信電鉄のデキが車両を牽引して高崎―下仁田間を走り、下仁田駅では駅の周辺を歩き回る観光客や、デキを撮影する鉄道ファンたちの姿も目立った。
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