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石油・LNGなど=エネルギー総合スレ=

292とはずがたり(2/2):2005/06/08(水) 21:52:09

>>291-292

 アイオジェン社(本社:カナダ、オタワ)とデンマークのノボザイムズ社は、あともう少しでバイオマス技術を商業化できるところまできている。

 この2社は、酵素を使って植物の茎や葉に含まれるセルロースを単糖に分解し、これをエタノールに加工している。アイオジェン社広報担当のタニア・グリチェロ氏によると、同社は年内にも、小麦のわらとスイッチグラスからエタノールを製造するためのデモンストレーション用の発電施設の建設に着手する予定だという。現在稼動している同社の試験工場は、約90台の車両に動力を供給できるだけのエタノールを処理しているとグリチェロ氏は話した。

 一方のノボザイムズ社は4月、国立リニューアブル・エネルギー研究所と共同で、酵素を使ってトウモロコシの茎や葉を処理するコストを30分の1に減らす4ヵ年計画を達成した。同社によると、来年、ネブラスカ州ヨークの処理工場でこの技術の試験が行なわれる予定だという。

 トウモロコシと違ってバイオマスは米国全土で大量に入手できると、テネシー大学のバート・イングリッシュ教授(農業経済学)は指摘する。庭の刈り込みや木の伐採によって生じる農業廃棄物はどの都市部からでも回収可能なためだ。スイッチグラスを使ったエタノール製造のためには、ある程度、食用作物向けの土地を転用しなくてはならないが、「農場価格の上昇や政府助成金の削減といった効果がある」と教授は話す。

 またイングリッシュ教授は、米国中で製造可能なバイオマス・エタノールに連邦政府が助成金を出すべきだと指摘する。「バイオマスが資源の有効利用につながることは、事実が証明している」

 この4月には、コーンベルト内の州を含む33州の知事が合同で、連邦政府に対してバイオマス調査に今後10年間で8億ドルを費やすよう進言する内容の報告書(http://www.ethanol-gec.org/GEC_biomass_rept_4-12-05.pdf PDFファイル)を発表している。

 エネルギー問題のシンクタンクであるロッキー・マウンテン研究所の調査・コンサルティング責任者、E・カイル・ダッタ氏によると、原油1バレル当たり25ドル――現在の石油輸入価格の約半分――に相当するコストで、商業的に利用可能な量のエタノールをバイオマスから製造できるという。ダッタ氏には『石油の終焉に打ち勝つ』(Winning the Oil Endgame http://www.rmi.org/store/p12details4772.php)という共著書がある。栽培する作物をトウモロコシからスイッチグラスに移行すれば、農場経営者は、1エーカー当たりの利益を現在の約350ドルから400〜600ドルに増やせるとダッタ氏は指摘する。

 バイオマスからエタノールを製造する技術が商業化されれば、国際政治にも影響を及ぼすとダッタ氏は話す。1日に240万バレルのエタノールを製造すれば、「年に400億ドルの富が中東から米国の農場経営者に移る」という。「6州だけではなく、皆が利益を得ることになる」のだから、バイオマスを使ったエタノール製造への政府助成金がそれほど問題になるはずがない。

[日本語版:矢倉美登里/多々良和臣


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