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石油・LNGなど=エネルギー総合スレ=
290
:
とはずがたり(3/3)
:2005/06/08(水) 21:31:37
>>288-290
本当の問題は、正確なピークがいつくるかではないと言うのは、ロバート・ハーシュ氏だ。ハーシュ氏の考えでは、今でもすでに遅すぎるのだ。同氏は今年2月に米エネルギー省に分析レポートを提出し、米国経済が石油生産量の減少に適応できるようになるには10年以上かかると論じた。
「この問題を片付けるためには、本当に大々的に対処しなければならない。そして、すでに供給曲線を下りはじめているとするなら、駅を出発してしまった列車を追いかけるのも同然なのだ」とハーシュ氏。
たとえば、米国では1台の自動車が廃車になるまでの年月は、中央値で17年だ。つまり、政府が今すぐ、燃費基準を劇的に上げることを義務づけたとしても、20年ほども後でなければ、そうした節約措置の効果は十分発揮されない。
たしかに危機の際の節約は必要だが、それでは不十分だ。石油供給量の減少の打撃を最小限にとどめるためには、代替エネルギー源の開発が必要になる――そしてそれは、汚染物質の出ない水素燃料車や、メーターで測定不能なほど安価な太陽エネルギーといったたぐいの、政治家や環境主義者が大騒ぎするようなものではだめなのだ。
今後数十年のうちに石油供給量が減るのが本当だとすれば、米国がエネルギー面で生き残れるかどうかは、これからの技術ではなく、前世紀の技術にかかっている。ハーシュ氏の報告書は、長期の石油不足を補うためには、石炭や天然ガスといった化石燃料を可燃性の液体に転換する、大規模なインフラを建造する必要があると結論づけている。
石炭の液化は、水素ガスの中で石炭を加熱して合成油を生成するものだ。これを支持する人々は、この過程をを「クリーンコール」技術と呼ぶ。これがクリーンだというのは、生成される合成油が、石炭を燃やす場合よりもクリーンに燃えるという意味合いでしかない。液化石炭は、生成時も燃焼時も、地球温暖化ガスの主体である二酸化炭素を排出する(こうした汚染物質の一部は、大気中に出さないようにすることができるという論もあるにはあるが)。そして、液化するための石炭を掘り出さなければならないのは変わらないので、結局は、選鉱くずの堆積や酸の流出など、有害な影響が出ることを意味する。
また、近所に「クリーンコール」工場が建つのを歓迎する人は誰もいないのが現実だ。新しいエネルギー形態へ移行するためには、ほとんどの新規プロジェクトが地元住民の強い反対にあっている中で、新しい精製所、パイプライン、輸送ターミナルなどの設備を建造する必要がある。
エネルギー分析の専門家によると、石炭液化では1バレル32ドルで合成油を作ることができるという。これは、50ドル前後という、この1年ほどの石油取引価格を大きく下回っている。しかし投資家は、石油の高値が今後も続くという確信がなければ、石炭液化に膨大な投資をしようとはしない。
また投資家は、カナダやベネズエラのタールサンド[粘度の高い石油を天然に含む砂]や重油の埋蔵量についても同様に警戒している。これらは粘性が強いため、従来の石油と同じ方法で採掘するわけにはいかないが、熱水を注入して液状にするなどの方法がすでに開発されている。現在でも、カナダの石油生産量の約8%はタールサンドを原料としている。
ただあいにく、タールサンドからエネルギーを取り出すためにはエネルギーが必要になる。カナダの処理施設の大部分では、石油採取に使う水を天然ガスで熱しているが、その天然ガスも石油と同じく、ここ数年、価格が高騰している。
「現実的には、これはきわめて複雑なのだ」とハーシュ氏は話す。「正直に言って、明確な将来図が見えているという人はおそらく、この問題を理解してはいないのだ」
[日本語版:近藤尚子/小林理子]
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