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石油・LNGなど=エネルギー総合スレ=
2150
:
とはずがたり
:2016/07/30(土) 14:26:57
>>2148-2150
?中国国内の製油能力の過剰状態は深刻である。中国の製油能力は昨年約7.7億トン(日量1426万バレル)に達したが、製油所の平均稼働率は65.5%どまりである(国際平均は約80%)。生産能力の過剰は既に2億トンに達している(日本の製油能力の約半分)。製油能力の7割を占める国有大手石油会社の稼働率は約8割だが、残り3割のティーポットの稼働率は約3割と極端に低いと言われている。今年も製油能力が約3000万トン増加する見通しである。
「国内で設備が過剰になれば輸出で解決する」というのが中国の常套手段である。
?中国は2015年、2542万トンもの石油製品(ガソリン・軽油・灯油)を輸出した(前年比30.4%増)。特に国内の需要が大きく減少した軽油が前年比79.2%増の716万トンと突出している。軽油の輸出は今年も高水準を維持している(3月は125万トンと過去最高を記録。4月も124万トン)。
?5月の石油製品の輸出量が日量平均70万バレルを超え、原油輸入量の約1割を占める規模となったが、中国の石油製品の輸出を巡る環境は厳しさを増している。アジア全体で製油能力が過剰となり、中国以外の国々も石油製品の輸出を活発化させているからだ。
?このため「クラックスブレッド」(原油と石油製品価格間のスプレッド、精製マージンの算定に使われることが多い)は、アジア地域では大半の石油製品において縮小している(4月26日付ロイター)。
?特に、収益性が最も高いガソリンの分野で、その傾向が顕著である。アジア市場におけるマージンは3月以降40%近く低下している。主要な貯蔵ハブであるシンガポールでは、在庫が1500万バレルと過去最高水準にまで膨れ上がっており、ガソリンマージンはバレル当たり7ドルと年初の半分の水準にまで急低下した。
?中国の3月のガソリン輸出は前年比9.1%増の67万トンとなったが、日本や台湾もガソリン輸出を増加させており、需要が旺盛なインドですら余剰分を吸収しきれなくなっている。アジアの主要な消費国がすべて売りに回れば、誰がガソリンを買うのだろうか。輸出市場に出された大半が売れ残るようになれば、ガソリン価格は暴落する。ガソリン価格の暴落は当然ティーポットを直撃することになる。
我が世の春は続かない
?原油価格が1バレル=100ドル前後の時、米国のシェール企業は現在のティーポットと同様に景気の良い話ばかりだった。しかし現在、シェール企業は財務体質の脆弱さから現在大量倒産の危機に瀕している。
?ティーポットの場合はどうか。我が世の春はやはり長く続きそうにはない。ここに来て前途に暗雲が立ち込めつつある。
?ティーポットはシェール企業と同様小規模な企業が多いため、トータルの企業数は把握されていない。投資資金の総額や資金調達手段など明らかになっていない点も多い。国有銀行からの低利融資が国有企業中心に運用されている現状から察するに、地方企業であるティーポットはシャドーバンキングからの借り入れがメインだと考えられる。
?シャドーバンキングが提供する融資の年利は14〜65%と高いとされている。ガソリンの利益が減り原油価格が高止まれば、製油事業は逆ざやに陥る危険性がある。業績が悪化すれば資金繰りに窮してしまうティーポットが少なくないのではないだろうか。
?また、筆者が心配しているのは、シャドーバンキングが有するティーポットへの貸付債権が、中国で急拡大している富裕層向け資産運用商品(WMP)に組み込まれている可能性である。
?5月31日付ブルームバーグは「WMP市場にデフォルトの連鎖反応リスクが迫りつつある」と報じた。中国のWMP市場は現在3.6兆ドル(約400兆円)規模と3年前に比べ約4倍に成長している。最近は優良投資物件の少なさからWMPが他のWMPを組み込む形が増えており、こうした持ち合い額は約44兆円に膨らんでいると言われている。
?持ち合いが増加すると、1つのWMPのリターンがマイナスになれば、他のWMPも同様の事態が生ずるとの懸念が生じ「疑惑が疑惑を呼ぶ」という悪循環に陥りやすい。この現象がまさに2008年の金融危機時のパニックの原因だった。中国の金融システムは平時の流動性は潤沢だが、持ち合いから生じた疑惑の連鎖で金融市場から「流動性が蒸発する」確率が高まっている。
?投資会社やオンライン金融業者の破綻急増で社会不安が広がる恐れが高まっているため、中国当局は5月に入り関連企業に対し、繁華街にあるオフィスの賃貸契約を打ち切り店舗を閉鎖する強硬措置に出ているという(5月6日付ブルームバーグ)。このような状況でティーポットから「倒産」という名の熱湯があふれ出せば、中国で金融市場の混乱に乗じた社会不安が起きかねない。
?世界の原油市場にとっても中国国内の金融市場にとっても、ティーポットの動きから目が離せない状況が続きそうだ。
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