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石油・LNGなど=エネルギー総合スレ=

1932とはずがたり:2015/08/23(日) 23:45:05
>>1751-1752
3月の米石油生産量は日量で12万バレル増加

 米国における石油掘削設備(リグ)の稼働数は、10月以来、約1600基から800基へと半減した。これにより最終的には生産量が徐々に奪われることになる。だが今のところ米国の石油生産量は増え続けている。3月には日量で12万バレル増加した。

 その理由のひとつは、シェール開発業者が石油業界全体と足並みを揃えてコスト削減に成功していることにある。人件費や鉄鋼その他の材料価格の低下が大きな後押しとなった。また、生産性が継続的に改善していることから得られる恩恵もある。例えば、地震波のデータがより正確になったので、フラッキングの成功率が上昇した。一カ所からより多くの油田を掘る技術も実現している。そして近い将来にはポリマーなどの液体を用いることで水の使用量を削減したり、ポリマーを完全に水の代わりとしたりすることが期待されている。

 ただし、すべてが順風満帆というわけではない。バークレイズのマイケル・コーエン氏は、埋蔵されている石油の価値が10月に査定される点に着目する。昨年、原油価格が1バレル当たり100ドルだった頃に見積もられた埋蔵石油は、今なら価値が大きく目減りする。しかし問題を抱える開発業者であっても、生産量を必ず減少させるとは限らない。そうした企業の資産を安く買い上げた新たなオーナーが掘削を続ける場合もある。

 こうしたことからわかる主な教訓は、原油価格の暴落が北海などでは生産者に打撃を与えているにもかかわらず、米国の石油ブームの勢いは衰えていないことである。事実、米国はサウジアラビアに代わって世界のスイング・プロデューサー(需給の変化に応じて生産量の調整役を担う産油国)となりつつある。フラッキング業者は多くの油田を掘削したが、今はそれに栓をし、原油価格が再び上昇するのを待っている。 もしそうなれば日量30万〜80万バレルの生産が再開されるだろうとコーエン氏は予想する。

2030年までにエネルギーの輸入を停止する可能性

 設備投資の面でも、非在来型の石油から資金が引き上げられる兆しは見られない。近年、非在来型の原油は全体に占める割合を伸ばしている(図参照)。リサーチ会社のライスタッド・エナジーによると、今年はあらゆる種類の投資が減少するが、その後は再び大きく増えるだろうという。米国エネルギー情報局は新たな見通しの中で、米国は生産増と効率改善を実現しており、石油価格の動向によっては2020〜2030年の間にエネルギーの輸入を停止するだろうと予測している。

 もしそうなれば原油価格が急騰する可能性は低くなりそうだ(大きな地政学的混乱がなければの話)。だが世界の石油需要は必ず増加するし、一方で古い油田では埋蔵量が激減していく。石油業界の大半の企業は現状を維持するために動き続けなければならない。そんな中で米国における動向は、金融とテクノロジーを組み合わせれば地質的な条件を凌ぐ結果が得られるというメッセージを発している。


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