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石油・LNGなど=エネルギー総合スレ=

1872とはずがたり:2015/06/10(水) 12:32:03

日本が5%取ったと成ると残る5%を中韓で争奪する構図?

アブダビ巨大油田巡る“資源外交”の舞台裏
権益を得た背景には3年越しの交渉があった
http://toyokeizai.net/articles/-/69454
秦 卓弥 :東洋経済 編集局記者 2015年05月16日

巨大油田権益を射止めたのは日本だった。

4月27日。国際石油開発帝石(INPEX)は、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国で国際入札が行われていた、大型陸上油田の権益5%を取得した。同国にある、ADCO鉱区の1日当たり生産量は160万バレルと、世界6番目を誇っている。

期間は40年間と、10〜20年間が一般的な石油契約では、異例の長期契約である。埋蔵量は「優に40年は超える」(INPEX)という。同社は5%の権益に応じ、日量8万〜9万バレルの原油を調達できる。単独案件での原油生産量では国内最大だが、応札額は明らかにしていない。

そもそもADCO鉱区は、1939年に締結された75年間の利権契約に基づき、アブダビ石油公社(ADNOC、出資比率60%)、英BP(出資比率9.5%)、米エクソンモービル(同)、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル(同)、仏トタル(同)、ポルトガルのパルテックス(出資比率2%)の6社が、権益を保有していた。

仏トタルが最初に獲得。次は?

2014年1月の利権契約更改に向け、世界中の石油開発会社が水面下で動き出したのは、2012年からだ。入札要請を受けた、欧米石油メジャーや日中韓の開発会社など11社が、事前資格審査を通過。うち2社が入札せず、9社で争うことになった。

が、入札が始まった2013年以降、動きはピタリと止まる。契約期限を過ぎた2014年1月から、同鉱区はADNOCの100%保有となった。ADNOCの総裁はスウェイディ氏だが、実質的に決定権を持つのは、アブダビの最高石油評議会のトップ、ムハンマド皇太子といわれる。

事態が急変したのは、今年1月末。仏トタルが最初に、外資に開放される40%の出資枠のうち、10%を獲得したと電撃発表したのだ。経済産業省の幹部は当時の状況をこう明かす。「(今後)BPとシェルが10%ずつ入るだろう。残り10%を日中韓が取り合う構図になった」。

実際、中国の王毅外相は2月14日、UAEのアブドラ外相と会談。3月5日には、韓国の朴槿恵(パククネ)大統領がムハンマド皇太子と首脳会談を行うなど、動きが活発化した。

一方、日本側は2月12日、安倍晋三首相がムハンマド皇太子と、非公式の電話会談を行う。その数日後、経済産業省の高木陽介副大臣を首相特使として、アブダビに派遣。1月中旬に同じく訪問していた宮沢洋一経産相に続き、教育や医療分野における協力や日本企業の投資などを強調した。アブダビのハルドゥーン執行関係庁長官が来日し、安倍首相への表敬訪問をした4月12日には、日本の内示がほぼ固まっていたようだ。

INPEXは40年以上、アブダビで海上油田を手掛けており、「向こうからの信頼は厚い」(経産省)。2013年の安倍首相訪問から、両国間の要人往来は16回にも上る。日本をトタルの次に選んだアブダビ側の胸中は不明だが、中韓にない開発実績と積極的な資源外交が物を言った。

中東の地政学リスクも回避

原油輸入量が日量345万バレル(2014年)の日本にとって、今回得た同8万〜9万バレルは、全体の2%強に過ぎない。ただ、政府は2030年までに原油・天然ガスの自主開発比率を40%(現約18%)とする目標を掲げており、その意義は決して小さくない。

しかもADCO鉱区の原油はインド洋沿岸のフジャイラ港から全体の9割の輸送が可能だ。「ホルムズ海峡封鎖」という中東の地政学リスクを回避できる。長年の課題だった石油の安定調達へ、まずは一歩を踏み出したといえるのかもしれない。

(「週刊東洋経済」2015年5月16日号<11日発売>「核心リポート03」を転載)


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