したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

都市計画道路・高速鉄道スレッド

89■とはずがたり【中部縦貫自動車道2/2】:2003/07/03(木) 23:44
沿線4県、人の交流 暮らしの視点で訴え

<略>

物流地図塗り替え 観光振興にも潜在力

 山梨県二百五十七万人、長野県七十万人。県空港企画室の渡井務室長が蛍光ペンで資料をなぞった。平成十二年の本県への年間訪問者数。「中部横断道の完成で、この数字がさらに増えるはず」。十八年度末までに開港予定の静岡空港の利活用促進を見込み、期待感をにじませる。

 空港経営の在り方を協議する「静岡空港戦略プロジェクト会議」は、両県や首都圏西部地域の国際航空貨物の取り込みを目標に位置付けた。現在、山梨県の国際貨物の輸出入取り扱い実績は約一万千五百トン、長野県は五万七千三百トン。このうち、名古屋や成田空港に流れている中国、韓国関係の貨物を静岡空港に誘導する戦略だ。

 移動時間を大幅に短縮する中部横断道は、静岡空港が地域間競争に打ち勝つための「かなめの道路」ともいえる。日本道路公団によると、南北を貫く中部横断道の完成で旧清水市から甲府市間は四十分、長野県佐久市間は一時間五十分の短縮が実現し、四時間十分で新潟県上越市に行くことも可能になる。

 一方、観光振興の期待も大きい。静岡空港にも近い榛原郡榛原町の静波海水浴場は、もともと山梨県からの利用客が多い。町観光協会の藤田登三次会長は「中部横断道ができると、現在泊まり客の多い山梨は日帰りになるかもしれないが、さらに遠方の群馬などからの誘客も見込めるようになる」と、北関東道に接続して東京都から一〇〇―一五〇キロ圏を結ぶ関東環状道としての機能にも注目する。

 ただ、中部横断道が抱える課題は少なくない。路線の約七割をトンネルや橋などの構造物が占めるため、建設コストがかさむ。昨年の道路関係四公団民営化推進委に提出された資料によると、旧清水市―山梨県増穂町間の一キロ当たりの建設費は九十四億円にもなり、料金収入だけでは金利と維持管理費を補えない見通し。整備計画にも至っていない山梨県長坂町から長野県八千穂村間三十八キロは今後の行方が特に不安視されている。

 富士常葉大流通経済学部長の柳沢勝教授は「高速道路建設を見直し、地方の負担の在り方を積極的に議論する時期にきている。これまで、道路の採算性は余りにも無視されてきた」と指摘する。一方で、「物流という観点のほかに、一般の人が“気軽に利用できる高速道路”という発想があってもいい。中部横断道も、観光とのつながりなどを含め、柔軟に利活用を考えていくべき」と提案する。

(高速道路問題取材班)


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板