[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
メール
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
政治思想総合スレ
441
:
とはずがたり
:2014/01/07(火) 19:19:52
>>439-441
米国の不信感と当事者意識
要は、米国では、靖国神社とは、A級戦犯の合祀や、敷地内の資料館「遊就館」の展示を含め、戦前の日本の行為を正当化する象徴的存在なのである。つまり、そこに日本の総理が参拝することは、事後にどのような説明があったとしても「第二次世界大戦前の日本の行為を正当化する歴史観の肯定」であり、サンフランシスコ講和条約以降の国際秩序(当然、日米安全保障体制もその一部に含まれる)の否定につながる。これは中国や韓国の反応を抜きにして、米国として許容できないものなのである。
さらに日本の総理が靖国神社に参拝することで、中国や韓国に「日本の軍国主義化」について大騒ぎをする絶好の口実を与えることになり、日本にはこれからアジア太平洋地域で安定した安全保障環境を作り出すために一層、安全保障分野での役割を拡大してもらいたいと考える米国にとっては非常に具合が悪い。つまり、日米同盟をこれから深化させていきたいという米国の意図が本物であればなおさら、日本の総理大臣による靖国神社参拝は敵に塩を送るに等しく、「百害あって一利なし」の行為なのだ。
今回、残念なのは、「安倍総理靖国参拝」の衝撃が余りに大きく、「沖縄県の普天間飛行場の辺野古移設案受け入れ」という日米関係の実務面では極めて重要な成果が全く注目を集めていないことだ。しかも、この件について日本政府に謝意を表明するために行われたはずの日米防衛電話会談の中でも「日本が隣国との関係改善に努力することの重要性」についてヘーゲル国防長官が言及している。
昨年12月17日に発表された日本初の国家安全保障戦略、新防衛大綱、新中期防衛力整備計画から明らかになった「アジア太平洋地域の安定という公共財のために日本は努力を拡大する」「自衛隊をより機動的に運用する」「本土防衛に必要な能力を強化する」といった方向性をもとに日米防衛協力の指針(ガイドライン)など、より具体的な防衛協力の中身を議論しようというときに、日米関係、ひいては安倍政権を見るオバマ大統領や閣僚の目が厳しくなるというのは、この作業に従事する事務レベルの人間にとっては、非常にやりにくい状況なのである。
米国に配慮しつつ参拝する方法はなかったのか
国に命をささげた人に敬意を表し、追悼の意を表すために靖国神社に総理として参拝したい、して何が悪い、という安倍総理の思いも理解できる。しかし、この問題はまだ日本の中でも意見が分かれている。日本の国内がそのような状況なのだから、参拝を「国民との約束」と説明するのは無理があったのではないか。であるならば、米国にも一定の配慮を示しつつ、靖国神社を参拝するような方法は模索できなかったのだろうか。
参拝そのものへの注目が大きすぎてほとんどのメディアが報じていないが、靖国神社参拝後に安倍総理が出した声明は「不戦の誓い」がはっきりと言及され、参拝に当たっての安倍総理の思いが伝わってくる、非常に良く書かれたものだ。たとえば、靖国神社参拝直後に千鳥ヶ淵にも献花し、そのあと、正式な記者会見を開いてあの声明を読みあげ、記者からの質問に答える、という方法を取ったらどうだっただろうか。
安倍政権は、政権発足以降、「日米同盟間の信頼の回復」を掲げて安全保障政策上の様々な措置を積極的に講じてきた。国家安全保障戦略の策定や防衛大綱・中期防衛力整備計画の見直しはもちろん、国家安全保障会議の発足や特別秘密情報保護法の成立など、いずれも、日本の安全保障政策が国際安全保障環境に迅速に反応し、種々の政策を打ち出す即応性を得るためには必要とされてきたもので、日米同盟にとってもプラスになるものばかりである。政策実務面で日本が着実な前進を見せ始めた今、今回の靖国参拝が指導者間の「信頼」に傷をつけ、実務者の足を引っ張るようなことにならないことを願うばかりである。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板