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金融機関観察スレッド

3239とはずがたり:2020/05/20(水) 17:45:48
>>3238
そんな中、地元財界関係者らを中心に浮上しつつあるもう一つの憶測が、「富山市に本店を置く富山第一銀行(※旧富山相互銀行)との経営統合に向けた布石ではないか」というものだ。地域金融機関の御多分に漏れず、富山銀行の経営は厳しい。2019年3月期のコア業務純益は13億7900万円。有価証券利息配当金収入の増加や債券売買損益の赤字幅縮小で前期比24%増加したものの、地銀104行(※『埼玉りそな銀行』を除く)の底辺を彷徨い続ける。貸出金利回りは年率1.07%と、前期から0.07ポイント悪化。貸出金残高の伸びを食い潰し、柱の貸出金利息収入の落ち込みになお歯止めがかからない有り様だ。しかも、2020年3月期は利益水準が急反落する見通しだ。富山銀行では高岡市との等価交換でJR高岡駅前東地区に用地を取得。総事業費約40億円を投じて、市内守山町にある本店を移転新築する計画を進めている。その11月オープンに伴い、一時的に開業費用が嵩むからだ。2019年3月期に19億9500万円だった連結経常利益は、与信費用の増加とも相俟って10億5000万円へとほぼ半減。連結純利益は10億円の大台を割り込むことがほぼ確実で、地銀関係者らの間では数年前から「最早、富山第一銀行との再編に活路を見出すしかない」といった声が飛び交っていた。ただ、富山第一銀行は2016年3月に株式を新規公開した後も、創業家の金岡家による実効支配が続いている。薬種業から発展した「北陸財界の名門」(メガバンク筋)で、今の『北陸電力』の前身となる『富山電灯』や、独立系SI大手『TIS』の母体となった『富山計算センター』(※現在の『インテック』)といった企業を次々と創業。初代・金岡又左衛門は四期に亘って衆議院議員まで務めている。現在の当主は4代目で、金岡純二氏。43歳で富山第一銀行のトップとなり、80歳となった今も会長として隠然たる権力を揮う。この為、「仮に富山銀行のトップがのこのこ出かけて行って統合を申し入れたとしても一笑に付され、一蹴されるのがオチ」というのが、地元有力者らに共通する見方だった。だが――。県政史上最大の功労者とも謳われる前知事の他ならぬ遺児から直接、統合を懇願されたとしたらどうだろうか? 「金岡会長としても無下には断れない筈で、前向きに検討せざるを得なくなる」。『富山商工会議所』幹部の一人は言い切る。“布石”説が実しやかに取り沙汰される所以だろう。

富山第一銀行は今年3月末で連結総資産1兆3381億円、貸出金残高8355億円。富山銀行との経営統合が実現すれば、新金融グループは単純合算で連結総資産2兆円に迫り、貸出金残高は1兆円を超える。店舗数は富山第一銀行が66店、富山銀行が39店。仮に合併を選択した場合には、「重複店舗の整理統廃合を進めること等で収益基盤の改善にも繋がる」(金融筋)公算大だ。とはいえ、それでもなお先行きは予断を許さない。域内には、『北海道銀行』との間で広域連合『ほくほくフィナンシャルグループ』を形成する『北陸銀行』という「巨人」(富山銀行関係者)が立ちはだかっているからだ。今年3月末で貸出金残高は4兆7403億円と、新金融グループの4倍超。県内での貸出金シェアは約44%に上り、預金シェアでは約5割と他を寄せ付けない。収益力も圧倒的だ。2019年3月期のコア業務純益は226億円。新金融グループ合算の45億円余を5倍強上回る。「富山第一銀行と富山銀行が統合すれば、これまで曲がりなりにも保たれてきた県内3行間の競争秩序が崩れ、謂わば一騎打ちの構図となる。ライバルを叩き潰そうと、北陸銀行が従来以上に目の色を変えてくるのは必至」。地元金融筋の間では、こう予見する向きも少なくない。況して北陸新幹線の開通で、北陸銀行自体も隣接する『北國銀行』(石川県)や『八十二銀行』(長野県)、更には統合で巨大化した『第四北越フィナンシャルグループ』(新潟県)等、「三方から攻め込まれる形となっている」(関係者)だけに尚更だ。昨年7月29日、富山市内で開かれた豊氏を偲ぶお別れの会には、綿貫民輔元衆議院議長ら県内外の政財界等から約800人もが参列したという。果たして、富山銀行は手に入れた“中沖カード”を如何に切るつもりか? 地元の関心は日増しに高まっているらしい。

選択 2019年7月号掲載


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