したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

ADSL

1451とはずがたり:2017/12/11(月) 19:27:43
>>1450-1451
 楽天がこれまでの事業で培ったリソースを生かし、コストを抑えながらも確実に顧客獲得につながる施策を打てていることが、キャリアの攻勢を受けてもなお、楽天モバイルが好調を維持している秘訣のようだ。

買収したFREETELの顧客を生かすことはできるのか

 今後の楽天モバイルの戦略を見る上で、やはり気になるのは買収したFREETELの顧客をどのように生かしていくかであろう。FREETELは月額299円から利用でき、毎月利用した通信量に応じて料金が変化する「使った分だけ安心プラン」などが主力で、楽天とはサービス内容や料金体系が大きく異なる。そのため、単純にFREETELのユーザーを楽天モバイルのサービスへと移行することは難しいのだ。

 大尾嘉氏によると、実際、FREETELのユーザーにアンケートを取ったところ、料金に対する満足度は非常に高かったとのこと。そこで楽天では、2018年1月にFREETELの通信サービスを楽天モバイルのブランドへと移行するに当たり、サービス内容は変更せず、ブランドやサービス名を変えるにとどめている。一方でFREETELのユーザーから不満が多かった通信速度は投資による増速、定額通話の品質に関しては通話サービス自体を楽天と同じ回線に切り替えることで、満足度を向上させていくとしている。

 とはいえ、楽天モバイルとFREETELは別々のネットワークで運用されているため、現在楽天は双方のネットワークに投資する必要があり、コスト面での無駄が大きい。大尾嘉氏は当面は双方のネットワークに投資を続けることで、顧客維持に努める考えを示しているが、一方でFREETELのサービスをSPUの対象にするかどうかは「検討中」と答えるにとどめた。また、FREETELユーザーに対し、楽天の主力サービス「スーパーホーダイ」へ乗り換えを促進するキャンペーンも実施するとしている。当面は現状を維持するが、徐々に楽天モバイルのサービスへと移行させていきたいようにも見える。

 楽天がFREETELユーザーに対して抱えている課題はほかにもある。FREETELは端末の割賦と、通信サービスをセットで契約することにより、安価に端末を買い替えやすくする「スマートコミコミ+」の提供に力を入れてきた。だが楽天が引き継いでいるのはこのうち通信サービス部分のみであり、端末を購入しやすくする仕組み「とりかえ〜る」はプラスワン・マーケティングが継続して提供する。ユーザーからしてみれば、今回の事業売却で契約する会社が複数に分かれるという、複雑な状況となってしまった。

 しかも前述のようにプラスワン・マーケティングは民事再生法の適用を申請したばかり。とりかえ〜るは受付停止となり、現在とりかえ〜るを契約中のユーザーへの対応も不透明な状況となってしまっている。こうした点は、楽天にとっても大きな懸念材料の1つとなってくるだろう。

 大尾嘉氏は企業買収に関して「経済合理性で判断することになるが、前向きに検討している」と話しており、条件が合えば積極的に取り組む姿勢を見せている。だがスマートコミコミ+のように、買収によってユーザーに不都合な部分が出てくれば、信頼を失い解約が増え、買収が無意味なものとなってしまうだろう。買収した顧客を有効に生かしていくうえでも、楽天には一層慎重かつ真摯な対応が求められることになりそうだ。

佐野 正弘(さの まさひろ)
福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板