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1129
:
とはずがたり
:2016/07/22(金) 14:15:35
>>1128
前出のグラフをみれば、08年度のあと11年度までは営業CFのプラスが投資CFのマイナスを上回っており、事業活動でお金を増やしていることがわかります。
ところが、投資を拡大させた11年度以降は、投資CFのマイナスが営業CFのプラスを上回り、事業活動によるCFがマイナスになってしまいました。このように、事業活動によるCFがマイナスになってしまうと、これを財源とした配当金の支払いや借入金の返済ができなくなります。
それどころか、足りない資金を補うために、追加の借入が必要にさえなってしまいます。
ソフトバンクGの場合、このような状況が4年も続いています。これをいかに克服するかが大きな課題です。
問題3:13年度以降の投資CFのマイナス幅が大幅に拡大している
さらにもうひとつ深刻な問題は、13年度の大型買収が行われたあと、投資CFのマイナス金額が大きくなっていることです。その内容を詳しくみると、下記の表のようになっています。
この表は、13〜15年度におけるソフトバンクGのCF計算書のうち、投資CFと財務CFの詳細を示したものです。これをみると、投資CFのなかで「有形固定資産及び無形資産の取得による支出」が、3期連続で1兆円を軽く超えてしまっていることがわかります。これは各々の年度の営業CFを軽く上回る水準です。
ちなみに、12年度の投資CFはマイナス8741億円でしたが、そのうち「有形固定資産及び無形資産の取得による支出」は5893億円でした。つまり、13年度のスプリントの買収では、単に投資額が大きかっただけではなく、そのあとにおいても重い投資負担が乗っかり、資金負担がますます重くなってしまったのです。
スプリントの財務状況
ここで、近年におけるスプリントの主要財務状況を確認してみると、次の表のとおりです。
これによると、損益は赤字続きであり、事業活動のCFも11年度以降はマイナスになっており、さらに有利子負債が増加傾向にあります。なぜかスプリントではソフトバンクGによって買収された前後より、財務状況が悪化しています。
まとめ
ソフトバンクGは、創業者である孫氏の強いリーダーシップのもとに急成長してきました。スプリントの大型買収にあたっても孫氏なりの深謀遠慮があるのでしょうが、インターネットビジネスに暗い筆者などは、財務データを頼りにして企業を分析するほかはありません。その分析によれば、スプリントの買収は大失敗にしかみえないのです
…引退するはずだった孫氏が続投になったのも、この経営難ではとても孫氏が辞められないというのが正直なところではないでしょうか。
これだけ大きな有利子負債を抱えてCFが悪化した場合、この先、事業の再構築が急務になります。つまり、資金負担を軽くするために事業を売却するなどして、投資CFのマイナスを小さくしないと会社が持たないのです。
今年6月には、ソフトバンクG傘下のスーパーセルの売却が発表されました。同様にアリババ株式の一部売却やガンホー売却も発表されていますが、これらの動きはスプリント買収の失敗の穴を埋めるためのものです。
しかし、これだけで十分だとはいいがたいと筆者は考えます。最終的にはスプリントからの撤退もあり得るというのが、財務データを分析した筆者の正直な感想です。
さらなる巨額買収
7月18日、ソフトバンクGは、半導体設計大手ARM(アーム)ホールディングスを買収することで合意したと発表しました。買収総額は約240億ポンド(約3.3兆円)で、日本企業によるM&A(合併・買収)としては過去最大規模となります。
この投資行動について、筆者は「投資の失敗を別の投資の成功で埋めしようとしている」と分析しています。ARMは15年年末において、総資産2120.2百万ポンド、総負債322.600万ポンド、純資産1797.6百万ポンド(約2500億円)の優良企業であり、ほぼ無借金経営です。
また、15年の営業CFはプラス379.500万ポンド、投資CFはマイナス198百万ポンド、事業活動のCFはプラス181.5百万ポンド(約250億円)です。この買収により、今後ソフトバンクGの営業CFは若干改善されることが予測されますが、そもそもソフトバンクGの15年度の事業活動のCFはマイナス7115億円もあり、ARMの営業CFのプラス(約250億円)が最大に寄与しても不十分です。
よって、今後ソフトバンクGでは、事業の再構築のために、これ以外にも大掛かりな事業の買収(もしくは売却)が行われるはずです。
(文=前川修満/公認会計士・税理士、アスト税理士法人代表)
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