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PC関連スレ

2064とはずがたり:2017/02/06(月) 19:44:21
>>2045-2063
1.ここ15年くらいは、新聞記事では必ず"世界最大の半導体メーカー・インテル"、という枕詞が使われているが、私がAMDに入社した1986年当時インテルもAMDも中型規模のメーカーであった。
2.1987年で世界ランキングの金、銀、銅を占めるのはすべて日本勢である。オランダのフィリップス以外は日本か米国で占められていたのが、2013年になるとサムスン、ハイニックスなどの韓国勢の躍進が目立つ。かつて世界市場を席巻した日本勢は大きく後退している。
3.企業買収・合併が進んだおかげでブランド自体が新しいものに変わっている。よく日本の銀行の名前を"XXはXXとXXが一緒になったあれですよ"、などと説明しないと分からなくなるのと非常に似ている。

今年(2016年)のランキングは来年2-3月に発表されるが、また大きく変わっていることは確かだ。

日米半導体摩擦勃発、政府間の貿易問題に発展

今では考えられないことだが、半導体は日米貿易の大きな課題となっていた。もともと米国発祥のビジネスである半導体(このあたりの経緯については過去の私の記事「シリコンバレー企業の系譜」を参照されたい)はその後のコンピューター機器の発達、電子機器のコンシューマー化の波に乗り、市場が飛躍的に成長しアメリカの貿易品目の中で重要度をどんどん上げていった。また、半導体製品は軍用機器のキーパーツであったので、その主導権をどこが握るかというのは国家安全保障上大きな問題でもある。上のランキングでもわかるように1986年当時はアメリカベースのメーカーは日本勢にどんどん押されて、その首位の座を奪われてしまった。これには大きく分けて次の要因があったと私は思っている。

日本の半導体メーカーの優秀なエンジニアがメモリ製品を中心に微細加工と高品質を極め、アメリカ勢を上回る製造技術を確立した。アメリカ勢は日本メーカーの技術力を見くびっていた。
日本の半導体メーカーはその世界戦略として、コスト以下の価格でDRAM、EPROM製品を販売することにより(ダンピング)世界市場を掌握しようとした。
日本の半導体メーカーはNEC、富士通、日立、三菱、東芝などの垂直統合型の総合電機メーカーの半導体部門であり、半導体を使うコンピューター、周辺機器、テレコム製品、CDプレーヤー、ブラウン管テレビ、VTRなどエンド製品の市場も抑えていたので安定した成長を享受できた。結果、米国半導体製品の日本市場での市場シェアは他国と比べて著しく低い5%レベルで低迷した。


半導体の世界市場その後

その後の半導体市場は皆様がご存知の通り、未だにローラー・コースター状態である。結局日米半導体摩擦問題は1992年に米国系のシェアが20%に達し収束した。その最大の原因は、かつてコンシューマー電子機器市場で世界市場を席巻していた日本製品が世界市場での競争力をなくしたからである。急速なデジタル化に伴い、パソコンなどが登場し、世界標準に乗り遅れた日本勢が製品に使われる半導体の主導権を米国、韓国勢に明け渡した結果であろう。 今後の電子立国日本の再起を期待するものである。


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