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継続:科学と疑似科学を判別する

534Ken:2025/10/11(土) 22:57:36 HOST:softbank126026080234.bbtec.net
では、ここから18世紀の光波動説と現在のID論を比較します。もしも「正当な科学の手順」に沿った理論のみ教育の場に持ち込むというスタンスをとるのなら、相対的にその条件により適うのはどちらであるのか。18世紀の光波動説か、それとも現在のID論か。

ただし、両者の比較は理論の内容のみで行い、18世紀の光波動説と現在のID論のどちらが支持者を集めたかという、社会的評価では行いません。何度も述べたように、地動説の根拠となるのは、フーコーの振り子や台風の渦であって、地動説を支持する人の多寡ではありません。

では第1の切り口です。そもそも2つの理論はいかなる観測事象に基づいて唱えられたのでしょうか?

波動説の根拠とされたのは、グリマルディが観測した同心円で、それが水面の波紋に似ているというものでした。何度も引用した文献の「4.光は波(光の波動説)」に記述があります。
www.jstage.jst.go.jp/article/pesj/43/4/43_KJ00005896682/_pdf

「ホイヘンス(C.Huygens: 1629〜95)やフック(R.Hooke: 1635〜1703)は,光の 同心円と水面に生じる波紋の類似性に着目して光の波動説(以下波動説という)を唱えた」

要するに、同心円が観測されたことで、同心円を作る事象が他にないかと考えた結果、水面の波紋に思い当たったわけです。

ただし、この同心円は、当時は光の回折・干渉の結果と考えられたのではなく、ただ、水面の波紋に形状が似ているというもので、18世紀には光の回折も干渉も起こらないと考えられたと、上の文献にあります。それなら、光は波紋を作るから波だという主張は、イルカは海を泳ぐから魚であり、コウモリは空を飛ぶから鳥であると結論するのと同じと指摘しました。

では、ID論の根拠とされる観測事象はなんでしょうか? むろん地球史の中で進化が起こった事実です。進化が起こったことは化石資料から分かります。そして、生物の進化を起こす事象として知られているものがあるかと考えた時、思いつくのが人類が実行してきた品種改良です。意図をもつ何者かが、生物の進化を望む方向に導く行為にほかなりません。それで進化が起こることは大量の観測例があるのですから。

ID論の説明に用いられる時計作りのアナロジーはこれを語っています。実物の時計が見つかれば、その時計を作った人間がいると考えることでしょう。人の行為で時計が生じる事象が観測されるからです。

ここから明らかなように、IDには神の奇跡も、宇宙人の超文明も、それどころか今の人類程度の文明も必要ではありません。人類が農耕・牧畜を始めた1万年ほど前から意図的な品種改良は行われてきたのです。石器時代の人類がやったことが奇跡であるはずがありません。


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