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継続:科学と疑似科学を判別する
511
:
Ken
:2025/08/10(日) 14:27:14 HOST:KD059132255056.au-net.ne.jp
18世紀の光波動説と現在のID論を検証し、相対的な合理性を比較してゆきましょう。もしも「まともな理論」のみが、教育の場に持ち込むことを許されるのなら、その資格を有するのはどちらであるかも判定できるでしょう。具体的な検証項目は、それぞれの理論の
1.根拠となる観測事実はなにか
2.問題点はなにか
3.既存の知識体系と整合または矛盾するか
です。既存の知識体系は、それまでに蓄積された観測事実から構築されたもので、これと矛盾をする理論は、蓄積された観測事実の再解釈を要求します。そういう新理論があり得ないわけではないが、本当にそういう理論が必要なのか、既存の体系と矛盾を生じない代案はないのか、という検討は必ずやらねばなりません。では1から始めましょう。
1.根拠となる観測事実はなにか
18世紀の光波動説の根拠とされたのは、水面波や音が示す事象と似ている事象を光が示すことでした。
1-(1) 光同士が交差する
1-(2) グリマルディが観測した同心円
1-(3) ニュートン環
1-(4) 光速度が一定
1-(5) 複屈折
これらが本当に波動説の根拠たりえるかは、個別に検証します。とにかく光波動説は、光の観測事象と水面波や音の観測事象に類似点があることを、根拠としました。
それでは、現在のID論が根拠とする観測事象はなんでしょうか。これは言うまでもありません。
2-(1) 過去の地球で生物が進化した
時間経過とともに生物種が変化したことは明らかですから、今の私たちが観測できる事象の中から、同様の結果を生じるものを探せばよい。種が変化してゆく様子を実観測させてくれるものは何でしょうか? 最も容易に観測できるのは、人類が実行する品種改良です。現在の品種改良が、生物種の進化という結果を生じることから、過去の進化もまた品種改良であった、と考えるのがID論にほかなりません。
光が示す同じ事象を、音や水面波が示すことに基づくのが光波動説
品種改良が示す同じ事象を、過去の生物が示すことに基づくのがID
ただし、18世紀の光波動説にも、現在のID論にも、代案となりうる仮説が存在しました。それが18世紀の光粒子説と現在のダーウィニズムです。上に挙げた波動説の根拠となる事象は、実は粒子説でも説明がつくかもしれません。同様に、品種改良を思わせる過去の進化は、自然選択でも説明可能かもしれません。それぞれの場合に、対立説の優劣を検証することで、18世紀に光波動説を唱えることと、現在ID論をを唱えることでは、より合理性があるのはどちらの行為かを、最終的に判定します。
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