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継続:科学と疑似科学を判別する

281Ken:2024/12/28(土) 15:21:35 HOST:softbank126093106030.bbtec.net
マイケルソンとモーリーの実験を解説してあげます。このまま「説明しろ」「そっちがしろ」と、押し問答を続けても、先に進みません。ただし、自分が主張したことは、自分に説明責任がある、という大原則は変わりませんよ。

マイケルソンの実験とは、運動する系の中で、その運動の影響が光速の観測値に現れるか、を試すものでした。

まず、粒子の運動を考えましょう。

たとえば、10メートル離れた人に向けて、秒速10メートルの速さでボールを投げたら、1秒で到達します。投げる人と受ける人が、静止した地面の上にいても、全速で走る特急列車の車内にいても、結果は同じ。ボールのような粒子の運動はそういうものです。特急列車が地球に代わっても同じこと。地球自体が運動していますが、ボールの所要時間は、地球の速度の影響を受けません。

仮に、光が粒子と考え、光源から光の到達点までの距離をL、光自体の速度をcとすると、その所要時間は、L/c。マイケルソンたちは、光を往復させたから、所要時間は、2L/cになります。地球の運動の影響は現れません。2L/cのままです。

では、光が波とすると、どうなるか。

媒質エーテルが空間で静止しており、実験装置が、その中を地球の速度で運動します。光が波動なら、あくまでもエーテルに対してcの速度を持つのだから、地球の運動が観測速度に影響します。

地球の速度をvとすると、観測点が向かってくる波に近づく場合は、観測される光の速度は、c+vです。運動が逆向きなら、観測される速度はc-vになります。マイケルソンの実験のように光が往復するなら、往路はc+v、復路はc-vの速度をもつから、全体の所要時間は、

L/(c+v) + L/(c-v) = 2L/c(1 - v²/c²)

つまり、分母にふくまれる「1 - v²/c²」の分だけ、光が粒子の場合の所要時間と異なります。マイケルソンの実験は、この時間のずれの検出を目指しました。

具体的な検出方法は、同じ光源の光を、ハーフミラーで、地球の動きに平行なものと、直交するものに分け、両者の所要時間を比較するのです。直交する方向の波は、地球の運動の影響を受けないから、所要時間は2L/cのままです。

所要時間を比較する方法は、2つの光を干渉させてできる干渉縞を、観察することでした。

ここまでは、よろしいですか?

実験結果は、所要時間の違いは見られないというものでした。「1 - v²/c²」の影響がなかったのです。つまり、光の速度だけ見るなら、光粒子説が正しく、媒質エーテルの存在は不要ということになります。では、やはり粒子説が正しいのか?

そんなことはありません。光の波動性は、1801年の2重スリット実験が、干渉縞を作ったことで確立されてます。マイケルソンの実験自体が、2つの光が作る干渉縞を観測して得られた結果です。やはり、光は波であり、波が媒質を必要とするのなら、エーテルは存在することになります。

マイケルソンの実験が、エーテルを否定しない理由はこれです。

よって、実験結果は、粒子説とは異なる説明が必要です。結局は、相対性理論によって、Lが縮んでL(1 - v²/c²)になり、

2L(1 - v²/c²)/c(1 - v²/c²) = 2L/c

という説明が得られたわけです。

以上。


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