動物の権利運動も主要な政治勢力となるだろう。アルバート・シュヴァイツァーの「生命への畏敬」の精神を感じ取り、人間は別種の生き物に関しても、「Do the right thing = 正しいことをする」べきだと気づくようになるだろう。その理由は簡単で、それが正しいことだからだ。
いずれは食肉の習慣や、狩猟、闘牛などの残酷な「スポーツ」に終止符を打つべきだという感覚が広がり、それが人間同士の触れ合いや強調を深めることにもつながるだろう。これは議論や討論で知的に説明できるものではない。一種の「精神の命令」に衝き動かされたもので、かつて食人習慣や奴隷制、専制君主の暴政に終止符を打たせたのも、これと同じ「精神の命令だったのである。
ローレンス・トーブ 『3つの原理』