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【怖い話】夏休み!怖い話募集!!!
125
:
匿名にゃんこ
:2019/09/07(土) 18:24:41 ID:kj6Fe5bU0
119です。
山頂に近づくにつれ、その金色の像が巨大な仏像であることに気づきました。
周囲は木々に囲まれているのですが、その仏像だけが周りより頭一つ分出ていました。
山頂へ続く坂道を登り切り、私たち園児と先生はその巨大な仏像のある場所へ向かっていきました。
どうやら、目的地はそこのようです。
山頂へ着くと、周囲に鬱蒼と茂っていた木々がなくなり、そこは開けた広場になっていました。
綺麗な白い花々が一面に咲き、モンシロチョウのような白い蝶が飛び交っていたのを覚えています。
また、公園にあるようなベンチが金色の仏像を挟んで二脚あり、そこに一人だけ男の人が座っていました。
私はというと、その巨大な金色の仏像をただ眺めていました。
「なんて綺麗なんだろう」とずっと見ていました。
先生が「もう園に戻りますよー」という声が掛かるまでぼーっと見ていたような気がします。
名残惜しい気持ちで園に戻り、夕方迎えに来てくれた母に「すごく綺麗な仏像を見た!」と報告しましたが、
母は「そんな巨大なもの、この町にはないし、あれば観光地にでもなってるわ」と無下にされました。
そういった経緯を説明し、Kに「あの時見た仏像をもう一回見てみたい。一緒に探してほしい」
と頼み込みました。Kは、「そんなものある訳ないだろ」と言いましたがやはり試験勉強をしない言い訳が欲しいのか
渋々ですが探索について来てくれました。
昔通っていた幼稚園まで来て、それらしい山頂へと続く道を探しますが、なかなか見つかりません。
Kは「お前の記憶違いだ。諦めて今日はもう帰ろう。きっと子どもの時に見た夢と現実がごっちゃになってるんだ」
と私を説得してきました。
私は「どうしても見たい。会わないと。すごく美しいんだ」とKに訴えました。
長くなるので結論を書きますが、金色の仏像はありませんでした。
私が歩いた山道へ続く散歩道は、獣道になり草木に覆われていましたが、その場所の近くに
神社にあるような長い石階段が新しくできていました。
私は、直感で「ここだ!」と思い、Kが「なんか怖いから行かんとこう」という制止を振り切り、
一気に石階段を駆け上りました。
またあの美しい金色の仏像が見られるという気持ちだけが私を突き動かしていました。
登りきると、やはりあの時見た広場でした。
しかし、草が生い茂り、ベンチも白い花も、白い蝶も飛んでいません。
仏像もありませんでした。
あるのは、慰霊碑だけでした。
「〇〇地区戦没者之慰霊碑」と書かれた、苔むした慰霊碑が目の前にありました。
そこには、ずらりと戦争で亡くなったであろう人々の名前が刻まれていました。
いつのまにか後ろにいたKは、「呼ばれたんじゃない?」とボソッと呟きました。
けれども、あの時見た金色の仏像の姿を記憶していた私はスマホで「仏像 手」と検索しました。
手の形が印象に残っていたからです。
右手と左手が上下に別れて手のひらを見せているポーズ。
「阿弥陀如来」と出てきました。極楽浄土にいらっしゃる仏様だそうです。
私が見たあの光景は、あの世の光景だったのでしょうか。
他の園児や先生には、普通の景色に見えていたのでしょうか、疑問は尽きません。
今でも、夏がくると思い出す高校生の頃の不思議な話でした。
長々とお読みくださった方はありがとうございました。
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