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ウィトゲンシュタイン『哲学探究』読書会
35
:
おぐす
:2023/07/19(水) 10:41:46
「訳者まえがき」を措くのなら各章の「要約」も省いてよいと思います。
ある作品を訳出するに際して、訳者が読者のために適宜、原テキストにはない節分けや見出しを設けることは珍しくないの
ですが、鬼界氏の場合は通常とは異なりレイアウトの「方法」に独特のものがあり、当然テキスト自身の読解にもかかわる
ため、上記のような提案、確認をいたしました。以下、鬼界氏の「方法」を簡略に述べておきます。
鬼界氏の理解では、ウィトゲンシュタインのテキストには、関連する複数の主題についての短いフレーズの考察が並行ある
いは、同時に絡まっており、あたかもその時々の思考がスケッチやアルバムのように記されていると捉えて、そのような各々
の「考察」の連なりに、適切な切れ目を入れ、隠れた主題によって分類し、そのうえでテキストを繋ぎなおして読む必要が
あると考えるようです。
以上のような解読は鬼界氏によれば「スレッド・シークェンス法」というもので、今回の翻訳における場合もパート分け、
章分け、パート名、章名、中身だし、小見出しについても、同様の意図で施されていると思います。さすがに各々の「考察」
の順を翻訳テキスト上で並べ替えたり、入れ替えたりはなさってはいませんが。
私たちがドイツ語原文でなく、鬼界訳で読む限り、鬼界氏の思考の分節化に依って読解することを免れることは適いません。
このことはどのようなテキストでも翻訳で読むかぎりはある程度避けられないことですが、鬼界訳の場合、訳出のスタイル
に方法意識が織り込まれているので、そのことには自覚的でありたいと思っているので、それが今回の提案、確認の理由で
もあります。
個人的には初めて「哲学探究」を読んだのが鬼界訳で、内容もとても理解しやすく、鬼界氏の方法を納得し評価もしていま
すが、今回私たちが選んだ鬼界氏の訳本のスタイルはある意味ユニークで特異でもあるのですね。この機会に他の複数ある
翻訳本(英訳も含めて)にも目配りしつつ並行して読み進めていければと思っています。
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