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聖典引用 板
1976
:
goro
:2013/01/26(土) 17:48:00 ID:nCo1DokU
>>1975
の続き
私は、陛下のお疲れを思い、いつもなら一時間くらいかかる上奏を、三十分ばかりに短縮して御前を退出することにしたが、数年間お側におった関係から、、つい、いよいよ戦が始まりまして、と申し上げたところ、極めて沈痛な御様子で、真珠湾の緒戦には幸い成功したが・・・ねと仰せになっただけでなっただけでお言葉がない。極めて御心配の御様子だ。私は御心のうちを拝察して何ともいわれぬ気持ちになった。
今日からは敵味方、何万という若者たちが失われていくのか、ということが、勝敗を度外視して、お心にかかっていたのであろう。一歩、皇居の外に出ると、奇襲攻撃成功、万歳々々の歓声のうず。ああ、誰か皇居の奥深く、戦争の悲劇に、心から憂いのおん目を向けさせられて陛下のお心のうちを拝察したものがあったであろうか。
昭和二十年八月十五日、終戦の時にも、私は会計審査局にいたから、当時の陛下の御様子を語る資格はないが、当時お詠みになったお歌を後で拝見させていただいたので、四首ここに載せさせていただく。
爆撃に倒れ行く民の上をおもひ
いくさとめけり身はいかならむとも
身はいかになるともいくさとどめけり
ただたふれゆく民をおもいて
国がらをただ守らんといばら道
すすみゆくともいくさとめけり
外国と離れ小島にのこる民の
うへやすかれとただいのるなり
鳥にたとえては、甚だ恐縮であるが、猛鳥の襲撃に対し、雛まもる親鳥の決死の姿を、涙して想うだけである。
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