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日本語・方言と日本の歴史をふまえて総合的に語る

1名無しさん:2011/03/07(月) 21:26:27
日本語・方言を日本の歴史をふまえて総合的に語りましょう。
文法・音韻

43名無しさん:2011/06/09(木) 01:26:32
>>42
蝦夷がアイヌ語とは別の言語を話していたという可能性自体は無いとは言わないが、
蝦夷がいたのは奈良時代だ。一方、アイヌは江戸時代の東北にもいたことが記録されている。
そしてアイヌ語地名は今の北東北にもたくさんあるし、南東北にも点在する。

東北地方では、日本語の直前にあったのがアイヌ語であることはほぼ確実に言える。
蝦夷語があったとしても、言語の交代の順番としては蝦夷語→アイヌ語→日本語だ。
それで、蝦夷語の中舌母音だけが日本語にまで受け継がれると考えるのは無理がある。
語彙も文法も全く受け継がれず、音韻も他の面は受け継がれなかったのに、
中舌母音だけは2回の言語交代を耐えて生き残ったとでも?

とにかく、「言語の交代」とはどんなものなのかというところに大きな誤解があるように見えるから、
日本の例でも世界の例でもいいから、ある地域の言語や方言が交代する際に何が起きるか
いくつか事例を知ったほうがいい。

44名無しさん:2011/06/09(木) 02:36:21
>>43
いや。違う。蝦夷語の方が最近だ。アイヌ語の方が古い。アイヌ語→エミシ語→日本語。

津軽には江戸時代までエゾ村があったようだが、確かにアイヌ自体は最近までいた。
しかしここで注意しなければいけないのはエミシの一部はすでに東北での支配者層としての地位を確立し、
かつ大和朝廷にもそれが認められていたことだ。(必ずしも好意的というわけではない)
安倍氏や清原氏、安藤氏、奥州藤原氏なんかはエミシの末裔だろう。
彼らは単純な原住民アイヌとは違い、政治的枠組みを持っていた。
アイヌとは共存していただろうが、次第にアイヌは同化されていった。

45名無しさん:2011/06/09(木) 02:53:40
それから一回、蝦夷(えみし)とアイヌを切り離して考えることを勧める。
どうもあなた方の頭の中では無意識にエミシとアイヌ(エゾ)を同一視するような
傾向があるようだ。(自分もかつてはそうだった。)
というより現在の学説のほとんどが「アイヌと蝦夷(えみし)は同じ」などと言っているから仕方ない。

46名無しさん:2011/06/09(木) 03:09:55
ズーズー的要素ってのは時代を遡れば遡るほど少なくという点についてはどう説明するつもりなんだろう。

47名無しさん:2011/06/09(木) 10:15:14
>>44
いやはや、本気でそんな凄い説を唱えていたのか。それとも歴史学のほうでは意外とメジャーな説なのか?
安倍氏やら清原氏やらが日本語ともアイヌ語とも違う蝦夷語を話していたのなら、
そういう記録が一切残っていないのはなぜだ?そして蝦夷語はいつ日本語に取って変わられたと考えているんだ?

蝦夷語より前に消えたアイヌ語ですら、地名だとか、山間部のマタギの言葉などに明確な痕跡を残してるのに、
それよりも最近まであったはずの蝦夷語が何の痕跡も残していないのはどう説明する?

48名無しさん:2011/06/09(木) 13:55:52
>>46具体的な例をあげてくれないと説明もできない。
現在は中舌母音がほとんどない隠岐では、かつて存在した形跡が見られる
例:[Futo](人)、[ewasu](いわし)
むしろ逆だ。
上代東国方言では中舌母音(イとウの混同)が見られるし、
出雲風土記、古事記、日本書紀などでは出雲に関する部分でイとエの混同、チとツの混同等がみられる。
それと 記録がない≠存在しない。

49名無しさん:2011/06/09(木) 13:57:17
>>47
>蝦夷語はいつ日本語に取って変わられたと考えているんだ?
はっきりとしたことは言えないが、朝廷に従った俘囚は
発音だけズーズー弁で文法は日本語という言語を話していたと思われる(今の東北方言の原型)。
具体的に何時というのは難しい。
あるいはそもそもエミシ語の文法自体は日本語とさほど変わらなかった可能性さえある。

>蝦夷語より前に消えたアイヌ語ですら、地名だとか、山間部のマタギの言葉などに明確な>痕跡を残してるが、
>蝦夷語は残していない
どうしてもあなた方は地名だの痕跡だのにこだわるが、前にも述べたとおり、そんなのはどうでもいい。
エミシ語は謎が多く、アイヌに比べ東北での歴史はずっと新しいので、地名は残っていなくても不思議ではない。
むしろエミシが先住民アイヌを尊重してアイヌ語地名を使い続けたのだろう(今の北海道のように)。
唯一エミシ語の痕跡が窺えるのは「アテルイ」かもしれない。マ
タギはエミシに同化した元アイヌかアイヌを真似したエミシだろう。

50名無しさん:2011/06/09(木) 14:01:20
ウ音 
http://www45.atwiki.jp/truthwiki?cmd=upload&act=open&pageid=24&file=%E3%82%A6%E9%9F%B3.png
瀬戸内の弥生人が縄文人を駆逐していった歴史がわかる。

・東北の蝦夷 
「日本書紀」の記録によると、日本武尊は海路を通って陸奥国に進入し、
日高見の国(エミシ居住位置の漠称)を攻撃した。
討伐した後に、「エミシは既に平定された、日高見国より、
南西の常陸を経て帰ろう」といっている。
これより、エミシ族の勢力圏が茨城県の東北地区から東北地方全部に
至っていたことが分かる。

・北陸の蝦夷
古くから交易や交流などはあったもののヤマト王権の勢力が十分に及ばない
日本海側の地域であり・・・
645年12月には『海畔の浮木が東へ移る』と報告されており、
これは海浜に住み着く蝦夷(えみし)が朝廷の勢力に破れ北東方面に逃れたこと、
翌646年の『越国の鼠が昼夜相連なり,東方に移動』は
内陸部の蝦夷(えみし)が昼夜を問わず連なり東に逃れたこととされる。

裏日本式発音の分布。厳密には間違えもあるが、どうでもいい。
http://www45.atwiki.jp/truthwiki?cmd=upload&act=open&pageid=72&file=img_1183205_28982682_0%5B1%5D.jpg

これを見ると大和朝廷に従わない蝦夷の範囲とズーズー弁の範囲が見事に重なっている。
そして、蝦夷=出雲 とすればズーズー弁の謎は解ける。

51名無しさん:2011/06/09(木) 14:51:37
なんというか、
アイヌ語→蝦夷語→日本語
とか
「エミシ語の文法自体は日本語とさほど変わらなかった可能性」
とか、支離滅裂で単なるおとぎ話にしか聞こえないなあ。

52名無しさん:2011/06/09(木) 16:27:10
>>51
おとぎ話にしか聞こえないならそれでよい。
大体詳しい記録もない言語だから文法はわからない。
アイヌ語→エミシ語→日本語 は確実。

53名無しさん:2011/06/09(木) 16:46:31
誤解を招くかもしれないので一応言っておくが、
アイヌ語→エミシ語→日本語と言うのは文法が東北に広まった順番であって、
音声的には日本語(というより弥生語)は東北には全く広まっていない。

消滅した順番としては、
文法的に見るならばアイヌ語よりもエミシ語の消滅の方が早い。
エミシ語の文法は少なくとも室町時代までには消滅して完全に日本語化したのに対し、
アイヌ語は江戸時代まで話されていた。
発音としてはズーズー弁が東北に見られるから、エミシ語は生き残っていると言える。

54名無しさん:2011/06/09(木) 19:34:06
東北の方言だって、音価がちょっと違うぐらいで音素で見れば別に何も変わったところないじゃん。
イとウがちょっと中舌的で、エがちょっと狭くて、アイの融合でできたエァがあるぐらいで、
子音も入り渡り鼻音が残ってるから語中の有声化が許容されてるだけ。
中舌母音がある方言でシとスなどが中和するのは琉球など各地にもあるし、色んな言語に似た現象がある。

東北方言の音韻が共通語とまるで違っていて別系統のようなことを言ってるけど、
日本語と根本はほとんど同じで、ごく表層的な特徴がちょっと違うだけ。
別系統の音韻というのは、朝鮮語とかアイヌ語とか中国語とかモンゴル語とかチベット語とか、
そういう言語の音韻を見てから言ったほうがいい。

破裂音に無声無気咽頭化音と無声有気非咽頭化音と有声非咽頭化音の3系列がある方言とか、
閉音節や子音だけの単語が許容される方言だって日本語族の中にはある。
そういうのに比べたら、東北方言程度で「別系統の音韻」と言ってるのはちゃんちゃらおかしい。

55名無しさん:2011/06/09(木) 19:48:07
>>54
そういうのはあなた方が言うように内部変化で説明できるだろう。
しかし、東北の中舌母音はちがう。
というより日本語は西南日本と東北日本では発音方式が根本的に異なる。
表面上の音韻は東北方言など一部で違いが表れるだけだが。

ハ行・ワ行五段動詞の促音便/ウ音便
断定の「だ/や・じゃ」
の分布はこの二極対立を表している。
閉音節が激しい薩隅でも文法は関西とほとんど共通。
音韻が関西と比較的共通する中部だが、上に挙げた2つの文法は東北と同じ。
表面上の音韻、ましてはアクセントなどでは何一つ見えてこない。

たしかに各要素を個別に説明してしまえば何の関連性もないように見えるが、
よくよく見ると、重要な構造対立が見えてくる。

56名無しさん:2011/06/09(木) 19:49:19
平安時代以降にも東北方言・東関東方言の地域に蝦夷語とかいう日本語以外の言語集団が広く分布してたら
いくらなんでもさすがに記録に残るだろそれ
アイヌよりも新しい時代にいたのならなおさら記録とか地名とかに残るはずだし

そんな広大な地域にいた言語集団が、記録にも地名にも一切痕跡を残さず、
語彙や文法にも影響を与えないまま発音にだけ影響を残していつの間にか消えたって
そりゃあんたいくら強く主張しても信じる人はあまりいないだろうよ

57名無しさん:2011/06/09(木) 20:06:12
>>56
確かにあまり信じる人がいないのは認めるよ。
わかる人はわかるだろうが。

それはともかく、何度も言うが、地名は検討のしようがないんだよ。
何しろ語彙文法が不明なんだから。

しかしながら例えば現在の関東地方の地名でも日本語かどうか不明なものは多い。
福生、安房、銚子、武蔵、相模、利根、鬼石、秩父、江戸など挙げればきりがない。
これらの中にエミシ語(縄文語)に関連するヒントがあるかもしれないが、
情報がなさ過ぎて検討しようがない。

そして記録にも残っていないのは意図的に消された可能性だってある。
全ての可能性があるわけで、それはないと決め付けたら始まらない。

それから、平安時代以降にもなってまだ
エミシ語の文法を話していたのは東北北部のごく少数に過ぎないだろう。
ほとんどはズーズー弁で日本語の文法を話していた。今の東北方言そのまま。

58名無しさん:2011/06/09(木) 20:16:41
55で訂正
×ハ行・ワ行五段動詞促音便/ウ音便 → 〇ワ行・ア行五段動詞促音便/ウ音便

59名無しさん:2011/06/09(木) 20:27:51
>>57
本土にアイヌ語以外の基層語があった可能性自体は大いに認めるが、
アイヌ語地名はこれだけ明確なのに他の基層語の存在が地名からはっきり分からないのは、
他の基層語は相当昔(それこそ弥生時代初期)に消え、
しかも人口としても新しい集団に圧倒されたと考えるのがもっとも容易だと思うけどね。

基層語が残ってないから抽出しにくいというのは分かるが、例えばもしアイヌ語が消滅していても、
例えば川のあるところに「ナイ」「ベツ」が多いとかいう傾向は地名からだけでも抽出できるだろう。
そういうのも見つからないというのは、基層語がかなり昔に消えたことを意味する。
割とよく指摘されるのは、関東で「谷」を「ヤ」と読むことが多いことぐらいか。

「意図的に消した」と言ったって、言語はそんなに意図的に操作できるものじゃないし、
地名は基層語の存在を最もよく、最後まで残す。
イギリスの英語地域にケルト語の音韻の痕跡は何もないが、地名にはケルト語地名が発見できる。

平安時代より後に、蝦夷語の話者がアイヌ語を消したというのなら、地名にだって当然それは明確に現れるはずだ。
いくらアイヌ語地名を尊重しようと、新しく集落を開けば名前が必要になるし、
東北・東関東全体に広がっていたのなら奥地の地名まで膨大な数がある。
音韻に影響を与えるほどの長い期間そこに住んでいたのに、元のアイヌ語地名は全く蝦夷語に変えず尊重し、
でもアイヌ語自体は綺麗に消し去り、そして記録にも残らないまま日本語に消し去られ、蝦夷語の中舌母音だけは残るって、
そりゃ無理がありすぎる仮定だろうよ。最初の説が間違っていると考えたほうがよほど簡単に合理的な説明ができる。

60名無しさん:2011/06/09(木) 20:36:59
>>59
>そういうのも見つからないというのは、基層語がかなり昔に消えたことを意味する。
もうひとつ、そこでその言語が用いられた期間が非常に短かった可能性だってある。
少なくともエミシ語がアイヌ語のはるか昔に消滅したということはありえない。

なおこれらの主張に関して、一般を論理的に説得できるレベルでは到底ないことは認める。
何しろ情報が少なすぎる。
何度も言うようだが、現在日本語だと思われている地名も実はエミシ語であるという可能性は多いあるし、
実際そう地名も多いだろうが、知る由がない。

だからと言ってエミシ語の存在を否定したことにはならない。

61名無しさん:2011/06/09(木) 20:43:04
>>55
本当に琉球方言などを知っているのか?特に南琉球方言。
あれを知っているなら、琉球方言は内部変化だが東北方言は内部変化じゃないとか言えないと思うが。
琉球方言の音韻変化のほうがよっぽど激しいし、基層語の影響を考えるならそっちのほうがよほどそれっぽい。

あなたが挙げた例を見たって、どこが「根本的に異なる」のかさっぱり分からない。

ハ行四段動詞が促音便かウ音便かというのは、例えば「買ひたる」が「買った」になるか「買うた」になるかだが、
これは音便発生とハ行のパ行音→ファ行音の変化のどちらが早かったかという些細な違いで説明できるだろう。
kapitaru の段階で音便が発生すれば、kaptaru → katta になる。
kaɸitaru に先になっていれば、kawitaru → kawtaru → kauta になる。
どちらが早いかで結果が変わる。子音が比較的強いか、母音が比較的強いかに対応する。
京都ではパ行→ファ行は7〜8世紀頃、促音便は9世紀頃で、方言によっては順番が逆転しても不思議ではない近さだ。
東日本では子音が強いからファ行音化が遅れたり、促音便化が早かったりしたんだろう。

「ダ/ヤ・ジャ」は、元々の「デアル」が「デア」になったあと、「デャ」になるか「ダ」になるかで分かれたもの。
「ea」が「ja」になるか「a」になるか、これも小さな違いだ。
これを根本的な違いというのなら、連母音aiがeːになるかɛːになるかaːになるかjaːになるかとかいうのも
みんな根本的な違いと言っていいぐらいだ。

62名無しさん:2011/06/09(木) 21:11:10
>>61
>東日本では子音が強いからファ行音化が遅れたり、促音便化が早かったりしたんだろう。
同じく子音が強い九州でウ音便であるのはどう説明する。
単純に子音が強い弱いという問題ではない。

>「ea」が「ja」になるか「a」になるか、これも小さな違いだ。
全然小さくない。

そして興味深いのは、両者の分布がほぼ一致していること。

言っておくが、その根本的な違い、とは音声記号だけでは決して表せないものだ。
記号で表せる音声は表に現れたごく一部に過ぎない。

実は、琉球方言については縄文時代に琉球で話されていた言語(アイヌ語に近い可能性がある)
の特徴が受け継がれている可能性があるが定かではない。
あるいはその言語オーストロネシア語族に近かったのかもしれない。
またいろいろと反論が起きそうだが。

63名無しさん:2011/06/09(木) 21:33:59
まあ、いくら言っても平行線をたどるだけだからこのくらいで失礼するよ。
最後にまとめ

①ズーズー弁は縄文語の特徴である。縄文語はアイヌ語とは異なる。
②日本語は西南日本方言と東北日本方言に分けられ、音声的に前者は弥生語、後者は縄文語の子孫である。
 また両者は発音方法が根本的に異なりこれはワ行五段動詞「ウ音便/促音便」、断定助動詞「だ/じゃ・や」の違いに現れる。
③縄文語の特徴は東北方言や出雲方言に受け継がれ、中部方言や東山陰方言は音声的に縄文語と弥生語の中間地帯。

これらを信じるか信じないかは自由だが、できるだけ事実に近いことを言ってきたつもりだ。
今はトンデモとして切り捨てられるだけだろうが、いずれ正しいとされる日が来るだろう。

ではさらば。

64名無しさん:2011/06/09(木) 22:06:58
うーん最後まで納得できなかったなあ。
「東北日本方言」と「西南日本方言」程度の音韻差なら、
「縄文語」と「弥生語」は同系統のごく近い方言程度の関係だったってことになると思うけどな。

まあ、一般人の一部にはウケると思うけど、主流の言語学者・日本語学者・方言学者が受け入れるとは思えない。
あまりにも言語的・歴史的事実からかけ離れているように思える。
こちらの意見でそちらを納得させることもできなさそうだが。

65一般人:2011/06/11(土) 00:41:27
一般人だが、ロマンがあるわけでもなくおもしろみもないそんな都市伝説は受けないだろう

66名無しさん:2011/06/11(土) 17:09:41
誰かいい加減になんで京阪が「てる」なのか教えてくれ!

昔はどうだったんだ?

昔は普通に進行形があったようだが

67名無しさん:2011/06/12(日) 17:43:08
本来の日本語の存在動詞は「あり」(ari)と「をり」(woru)なんだよな。

ウ段で終わる動詞の終止形は、連用形に「居」(wu)が接合することで成立したという説もあるが、
その場合、「あり」と「をり」には意味上重複するために付かなかったということになる。
そのため、古形である連用形終止が残ったというふうに考えられる。

西日本方言の「オル」は、本来の存在動詞をそのまま受け継いでいると見ることができる。

一方、東日本方言の「イル」は、上代畿内語でも「ゐる」(wiru)という形で存在するが、
元々の意味は「座る」だった。「居ても立っても居られず」の最初の「いる」は本来の意味、2番目は新しい意味。
「ゐる」と「たつ」が対義語の関係だったが、やがて「ゐる」が「座る」という意味だけではなく、
その場に存在するという意味でも用いられるようになってきた。京都の文献記録では平安時代末頃からだという。
現在では、東日本と、飛んで福井、京都、大阪などの2つの地域に分かれて「イル」が存在動詞として用いられる。

「すわる」は、下二段の他動詞「据える」(据ゑる、据う)を五段化・自動詞化したもの。
本土では全域で「すわる」が「座る」の意味に用いられるようになっている。

68名無しさん:2011/06/12(日) 17:43:38
琉球方言では、存在動詞には「をり」系の語が用いられる。北琉球方言でwuɴ、南琉球方言でbuɴというのが典型的。

琉球方言では、一般動詞では連用形+「をる」にあたる形が終止形として用いられることが多く、
「書く」ならkakjuɴやkacuɴ、kakuɴ、「読む」ならjumjuɴやjumuɴなどの形の地域が多い。
これらはkaki wori、jomi wori のような形から派生したもの。

しかし、存在動詞では、このような「をり」の複合が起こっておらず、ʔaɴ、wuɴのような形が多い。
もし一般動詞と同じなら、例えば首里方言ならʔajuɴ、wujuɴになっているはずだがそうなっていない。

kacjuɴ、jumuɴなどは、西日本方言のkakijoru、jomijoruと同じように発達した形式で、
本来は進行態を表すアスペクト形式だったが、やがて元々の終止形kaku、jomuの役割を奪うに至った。
沖縄語は、『おもろさうし』の段階では進行態の意味で用いられ、現代のように終止形の用法を奪うにはまだ至っていない。

琉球方言では、「座る」の意味に「ゐる」系の語が用いられ、wijuɴ、biruɴなどの形になっている。

69名無しさん:2011/06/12(日) 20:19:24
>>66
金水敏(きんすいさとし)という人の「日本語存在表現の歴史」という本があるのだが、
その本では、江戸時代の文献から、京阪ではすでに「いる」を用いていて「おる」が卑語化しているという。
西日本では「おる」一色であるなかこの地域だけ「いる」であることの経緯は今後の課題ってことにされている。

70名無しさん:2011/06/13(月) 23:49:08
存在動詞に「おる」を使う西日本では、「いる」という単語は全く存在しないのか?
例えば広島とか高知とか福岡とかでは、共通語する前は「いる」という単語の意味が分からないとかいう状態だったのか?

71名無しさん:2011/06/14(火) 01:03:33
>>70
いてもたってもいられないとか、いつくとか長居そういう語があるから、
その語をしっていればおると同じ意味だとわかる。
文語を知っている層はいわずもがな。

72名無しさん:2011/06/14(火) 20:53:40
西日本の方言で、そういう語は明治以前からあったのかな?
「居ても立っても」は座る意味だけど、「長居」「居付く」も明治以前からあったのかな?

73名無しさん:2011/06/15(水) 14:56:29
ある思う。 龍馬も言いそうやん

いてもたってもおられんですっとんで来たぜよ! とかww

74名無しさん:2011/06/15(水) 14:59:11
長居も

75名無しさん:2011/06/15(水) 15:09:41
>>68
やはり沖縄語の「〜ゆん」とかはもともと進行形で、
日本とは逆に進行形の形の方が勝って、完了に使われるようになったのか。
沖縄の人が「〜しよった」と言うのは普通に「しとった」と言う意味なのですね。やっとわかった。
しかし、ウチナーヤマトグチでは「よる」とは言わずに「てる」と言うのに、過去形だけ「よった」と言うのは面白いな。
若い人は言わないだろうけど。

ウチナーヤマトグチとして「とる」を使う人も居たっけ

>>69
じゃぁ未だに未解明ってことなの!?
昔はテヤ敬語もあったみたいやが…
イル系にテヤ敬語は同時に使えないぞ

76名無しさん:2011/06/17(金) 04:23:52
いる系にテヤ敬語は同時に使えないとは、「いてや」が使えないという意味でいいのかな?
現代でテヤ敬語といるの分布が重なっていないから「いてや」が耳慣れないだけだ。

77名無しさん:2011/06/17(金) 08:01:41
「いててや」は無理かな。
大阪的な「いてる」と「てや」敬語。

78名無しさん:2011/06/18(土) 05:43:10
テヤ敬語の始まりは

しておいでだ→しておってや→しとってや

ってことやろ?

79名無しさん:2011/06/20(月) 02:23:24
「しない」「書かない」などの中止形は、共通語でも「しなく、」「書かなく、」ではなく「せず」「書かず」を用い、
「いない」の中止形は「いなく、」でも「いず」でもなく「おらず」を用いる。
これも、共通語に西日本的な語法が紛れ込んでいる例。

共通語での「いる」と「おる」の使い分け方と、今の京都方言や大阪方言、そして多くの西日本方言での用法との
ずれ方も面白い。

80名無しさん:2011/06/27(月) 00:19:42
JINの西郷隆盛の薩摩語なんで通じてるんだよw
実際どうしてたんだ?

昔は通訳は居たものだが、西郷隆盛の通訳はいなかったの?

81名無しさん:2011/06/27(月) 19:47:24
「信長」とか「家康」を平板で言うのも昔は普通に言ってたはずだろ?

82名無しさん:2011/06/28(火) 05:06:14
HJ文庫新刊「僕の妹は漢字が読める」の攻めの姿勢が注目される
http://www.ota-suke.jp/annex/50562

かじいたかしさんのライトノベル「僕の妹は漢字が読める」が
HJ文庫から7月1日に刊行される。
第5回ノベルジャパン大賞で銀賞を受賞した作品だ。
同作品の紹介記事が「HJ文庫ブログ」に掲載、
公式サイトで試し読みが公開されて注目されている。

漢字が衰退した23世紀の日本を舞台に、
小説家を目指す主人公とその義妹、
正統派の大作家・オオダイラ・ガイが登場する。
漢字が衰退した日本では、
ひらがなと記号だけの極端な萌え系ライトノベルが「正統派文学」で、
オオダイラ・ガイもとんでもない妹好きの変態という設定だ。

83名無しさん:2011/07/03(日) 06:05:49
おいおい おもしろい日本の言語を見つけたぞ!!

「マタギ言葉」と言って、東北にいた狩猟民族マタギが使ってた、
日本語とアイヌ語のクレオール言語だそうだ。



祖父がマタギ
http://www.google.co.jp/imgres?imgurl=http://www.joc.or.jp/vancouver/member/biathlon/images/suzukifuyuko.jpg&imgrefurl=http://www.joc.or.jp/vancouver/member/biathlon/suzukifuyuko.html&usg=__xhND4JVG9yGyHIirf_yemQcSHmE=&h=300&w=230&sz=48&hl=ja&start=12&zoom=1&tbnid=RCeA7tXE8LXguM:&tbnh=141&tbnw=108&ei=koUPTp7TKob0mAWBwPTJDg&prev=/search%3Fq%3D%25E9%2588%25B4%25E6%259C%25A8%25E8%258A%2599%25E7%2594%25B1%25E5%25AD%2590%26um%3D1%26hl%3Dja%26sa%3DN%26rlz%3D1T4GFRE_jaJP359JP360%26biw%3D1366%26bih%3D473%26tbm%3Disch&um=1&itbs=1&iact=hc&vpx=1135&vpy=108&dur=374&hovh=240&hovw=184&tx=132&ty=229&page=2&ndsp=15&ved=1t:429,r:14,s:12&biw=1366&bih=473


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マタギ小屋を保存する会代表 瀬畑雄三氏
http://yoshidakebari.jugem.jp/?eid=206
http://www.exblog.jp/blog_logo.asp?slt=1&imgsrc=200702/24/43/a0054043_21401951.jpg
http://www.exblog.jp/blog_logo.asp?slt=1&imgsrc=200907/24/73/d0134473_1434169.jpg
http://www.google.co.jp/imgres?imgurl=http://www1.e-hon.ne.jp/images/syoseki/ac_r/69/32497169.jpg&imgrefurl=http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail%3FrefShinCode%3D0100000000000032014002%26Action_id%3D121%26Sza_id%3DB0&usg=__h2ofSZ-p1mz2ZeMYl-Yc7O-I94U=&h=500&w=335&sz=5&hl=ja&start=0&zoom=1&tbnid=h4yNi1hhMzRgUM:&tbnh=160&tbnw=107&ei=aYYPTrC7NcKImQXoztWiDg&prev=/search%3Fq%3D%25E7%2580%25AC%25E7%2595%2591%25E9%259B%2584%25E4%25B8%2589%26um%3D1%26hl%3Dja%26sa%3DN%26rlz%3D1T4GFRE_jaJP359JP360%26biw%3D1366%26bih%3D473%26tbm%3Disch&um=1&itbs=1&iact=rc&dur=1&page=1&ndsp=11&ved=1t:429,r:8,s:0&tx=42&ty=60

84名無しさん:2011/07/03(日) 09:37:55
ちょっと調べてみたけど、アイヌ語からの借用語が結構あるだけで、語彙や音韻や文法は東北方言そのものでは?
これはクレオール言語とは言わないと思う。もしそうなら、日本語も中国語とのクレオール言語になってしまう。

他の東北方言一般にはアイヌ語からの借用語が極めて少ないのに、マタギ言葉にはかなりあること、それ自体は興味深い。
東北北部にはアイヌ語地名がかなり見られるのに、東北北部の方言にはアイヌ語からの借用語が一般の想像に反してかなり少ない。
これは日本語とアイヌ語の接触の仕方を暗示するものだろう。

人口的にも文化的にも、アイヌ語話者は日本語話者に圧倒されてしまったんだろう。
ただ、マタギが行う狩猟採集の分野ではアイヌのほうにもそれなりの文化的重みがあり、
それでアイヌ語からの借用が行われたのかもしれない。

85名無しさん:2012/02/27(月) 17:47:42
マタギ=古代蝦夷の末裔
(アイヌは蝦夷の一部から中世以降に成立した民族らしいのでアイヌの末裔と言ったら不適当)


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