したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

音楽スレ(2021~ )

1korou:2021/01/01(金) 16:34:02
2020年までで938書き込み。
「名曲300選」の途中とはいえ
それは1000書き込みで完結しない見込み。
となれば、年の途中でスレが変わるのもどうかと思うので
新スレをスタート。

2korou:2021/01/03(日) 16:56:40
スメタナ「わが祖国」を試聴。

まず、クーベリック&ボストン響で聴いてみたが
イマイチぴんとこないので、有名なバイエルン放送響とのライブ盤に切り替えてみる。
一応、第4曲まで聴いてみたが、やはりそれほどぴんとこない。

一日置いて、今度はノイマン&ライプチヒ・ゲヴァントハウス管で聴いてみる。
かつて、ノイマン&チェコ・フィルの演奏を倉敷で生で聴いて
部分的に感動した記憶があるのだが
ナクソスにはチェコ・フィル盤がアップされていなくて
ゲヴァントハウス盤で聴くことになったのだが
これが録音が素晴らしく優秀でオケの生々しい音が冴えて響くのが心地よい。
演奏も、どこをどうやっているのか不明だが、実に聴き心地がよい。
さほど眠気も出ず、第1曲の途中まで、第2曲、第5曲、第6曲と聴き続けることができた。

(ベスト)ノイマン&ライプチヒ・ゲヴァントハス管

3korou:2021/01/05(火) 16:53:41
ヨハン・シュトラウス「ワルツ、ポルカ集」を比較試聴。

今さらウインナ・ワルツなんてという思いもあって
とりあえずは「美しく青きドナウ」の比較試聴だけして終わるつもりだったのだが・・・
まず、定番クレメンス・クラウスから。
音がモヤモヤとしていて、どうもその良さがしっかりと伝わってこない。
VPOの音は確かに古色蒼然としていて趣きがあるのだが。
ウイーンの伝統となればクリップスということで、次に聴いてみる。
意外とシンフォニックでメリハリが効きすぎというべきか。
晩年の演奏ならもっとしなやかだったろうに、1950年代中盤のせいか音が硬すぎる。
その次となれば、これはボスコフスキーしかないわけで
これがこの三者のなかでは一番しっくりときた。
ここでC・クライバーとかムーティなどが名演と知ったので
それを聴こうかとも思ったが
その前に巨匠ワルターの演奏も参考までに、と思って聴いた途端・・・
「何じゃあ、こりゃあ!!」と叫ぶしかない物凄い演奏。
もはやムーティどころじゃないぜ、これは。
凄すぎる。「美しく青きドナウ」がずしっと心に沁みるなんて・・・あり得ん。
感動して涙が出た。「ドナウ」で泣いてしまうとは、予想もせんかった。
ワルターという人は、どんなに偉大な指揮者なんだろう。
遥かアメリカの地でアメリカのオケを相手に、
ここまで懐かしく力強い本当の西欧文化の音楽を再現してくれるとは!!
それにしても、どこをどうやったらこんな感動的な音楽が出来るのか?
全然分からんし、他の指揮者とどう違うのかも分からん。魔法のような話だ。
録音もモノながら最高級。

(ベスト)ワルター&コロンビア響('56)

4korou:2021/01/05(火) 17:30:50
ヨハン・シュトラウス「喜歌劇 こうもり」をyoutubeでチェック。

カルロス・クライバー&バイエルン国立管他による1986年のミュンヘン公演の映像のみ
全曲で日本語字幕付きだったので、それを少しだけ鑑賞。
クライバーの指揮は、相変わらず鋭いが、それだけの話。
「こうもり」は話は面白いが、喜歌劇として上演された場合
圧倒的なヒロインなどが存在しないので
視覚的にはいまいち魅力に乏しい感じを受けた。
まあ、今後見ることはないような気がする。

(とりあえず)C・クライバー&バイエルン国立管他

5korou:2021/01/05(火) 18:25:25
R・シュトラウス「アルプス交響曲」を試聴。

全然知らない曲なので
レコ芸推薦のカラヤン&BPOだけで単独試聴。
まさに情景描写音楽そのもので
どうもこの種の音楽には今さら食指が動かないのだが
カラヤンの語り上手な指揮のおかげで、何とか一気に聴くことができそうだ(今「見えるもの」を視聴中)。
ところどころ情感が高まる箇所もあり、決して駄作ではないことも分かったが
やはり50分近い大曲なので
なかなか聴き辛い曲ではある。

(ベスト)カラヤン&BPO

6korou:2021/01/06(水) 16:41:53
R・シュトラウス「交響詩”英雄の生涯”」を試聴。

ユンク君にカラヤン&BPOの'59盤の音源があったので
まず、それを試聴。
第1曲が終わったところで、ナクソスの年代不明の同じカラヤン&BPOの音源で
第2曲を試聴。
弦楽器のまろやかさが一層増しているように感じられ
その後はずっと年代不明のその演奏で最後まで聴く。
曲そのものが、内容、構成ともに外面的効果で成り立っているので
カラヤンの演奏でないと、とてもまともに聴けない。
実演だと(カラヤンなら)結構面白いはずだが
さすがにCDで何度も聴き直すような曲ではないだろう。
こういうのは名曲300選からは外してほしいと思うのだが。

(ベスト)カラヤン&BPO(ナクソスでアップ分のうち1950年代でないもの)

7korou:2021/01/07(木) 18:04:54
R・シュトラウスの交響詩「死と変容」を試聴。

まず、フルトヴェングラー&VPOで試聴。
すべての音が意味深く、少々の重たさなどものともせず
そのままの重厚さで全体を押し切って
他の指揮者が成し得ないタイプの名演を残したと言えよう。
その点、カラヤン&BPOの演奏は
全く正反対の地点からこの曲にアプローチしていて
冒頭のティンパニなども全く心臓の鼓動のようには聴こえず
単に外面的効果だけを狙っている音響として響く。
そして、展開が変わる際のティンパニの強打も
まさに普通のティンパニの強打であり
全く交響詩としての意味を為さない。
それでいて、この演奏が
フルトヴェングラーより優れているように思えるのは
同じ緊張と集中とはいえ
この作曲家の曲想の特徴、構成を再現するのに最もふさわしい形で
それが実現しているからだろう。
フルトヴェングラーの演奏だと
この曲はより巨大な哲学的深みを持った名曲に聴こえるが
それは、ある程度聴く側がこの大指揮者に歩み寄って
彼の創りあげた音楽として聴くからであって
作曲家本来のそれではないのである。
カラヤンも、彼なりの美学を徹底している点で一見同じに思えるかもしれないが
それは美学であって、本質的なところでの解釈ではない。
聴く側としては普通に楽しめる演奏なので
やはり現代の音楽鑑賞としては、こちらのほうが優位に立つことは間違いないのである。

(比較できるほど幅広く聴いていないので、ベターということで)カラヤン&BPO

8korou:2021/01/08(金) 15:34:23
R・シュトラウスの交響詩を試聴。

☆「ツァラトゥストラはかく語りき」
カラヤン&BPO('83)で試聴。
聴きどころは精緻なオーケストレーションで
その意味でカラヤンはほぼ完ぺきにこの音楽を再現している。
メータ、プレヴィンあたりも聴いてみたいが、また後日。

(ベター)カラヤン&BPO

☆ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
カラヤン&BPO('86)で試聴。
この曲は情景描写の妙が聴きどころなので
必ずしもカラヤンでなくても良かったのだが
カラヤンの演奏も決して悪くない。
古い時代の巨匠の演奏でいくつか聴いてみたいところ。

(ベター)カラヤン&BPO

☆ドン・ファン
カラヤン&BPO('83)で試聴。
これは他の交響詩の出来を上回るメロディの美しさ、冴えを感じさせ
そのあたりを魅惑的にというか、蠱惑的ともいえる官能美で聴かせるカラヤンのタクトは
実に素晴らしい。

(単独試聴だがベスト)カラヤン&BPO

9korou:2021/01/09(土) 18:25:44
R・シュトラウスの楽劇「ばらの騎士」「サロメ」を参考までに視聴。

youtubeで検索。
「ばらの騎士」は、C・クライバーの1994年日本公演の模様が
日本語字幕付きでアップされていたので、それを鑑賞。
筋立てのしっかりした軽薄そのものなドラマで
好きな人はハマってしまうような愛欲劇になっている。
クライバーの指揮がどうなのか?歌手の出来はどうなのか?初見では
サッパリ分からない。劇の内容だけは把握できたが。

(わからないけどベター)C・クライバー&VPO他

「サロメ」は、映像有で日本語字幕付きのものがなかったので
カール・ベーム&VPOのもので(内容が分からないまま)見た。
ベームが紡ぎ出す音は重厚な響きのように思え
R・シュトラウスには不向きなような気がするが
古典劇なので、その相性の悪さなどは
それほど出ていないようにも思われた。
とはいえ「ばらの騎士」同様、どんなレベルなのか
サッパリ分からない。まあ、悪くないはずなのだが。」

(わからないけどベター)カール・ベーム&VPO他

とにかく、R・シュトラウスの代表的なオペラは
結構、刺激的で皮相的な内容のものであることを知った。
その範囲では実によく出来た筋書き、興味を惹くシーンの多さで秀逸なように思えたが。

10korou:2021/01/10(日) 12:26:20
R・シュトラウス「4つの最後の歌」を試聴。

最初にユンク君のサイトで解説を読み
その内容の深さに興味を覚え
それでもこの作曲家の最大の理解者であるカラヤンで聴いたらどうなるかと思い
ナクソスでヤノヴィッツの独唱盤を聴いてみたのだが
ヤノヴィッツの声が鋭すぎて心地良くはなかった(カラヤンの棒は陶酔した音色だったが)。
そこで、定番のセル&クリーヴランド管によるシュワルツコップ独唱で聴いてみたら
これが全然うるさくなくて耳に心地よいのである。
そうなると、ソプラノ独唱を聴く困難は消え去り
セルの指揮も十分に内省的だし、この名曲を心から堪能できることになった。
二度の大戦でその芸術の背後にある世界をほぼすべて失ってしまった19世紀以来の西洋古典音楽について
これほど切実に率直に”感想を述べた”作品は他にないだろう。
R・シュトラウスにとって死に等しい痛切な出来事であっても
こうして芸術の果実として結晶させたことで
我々はその悲しみ、痛み、切実さ、哀しさ、無常観などを想像することができる。
これもクラシック音楽の深さが為せる奇跡だろう。

(ベスト)シュワルツコップ(S)、セル&クリーヴランド管

11korou:2021/01/10(日) 12:31:46
↑ 訂正
「セル&クリーヴランド管」ではなく「セル&ベルリン放送響」

12korou:2021/01/11(月) 17:50:29
ストラヴィンスキー「春の祭典」を比較試聴。

まず決定盤らしいブーレーズ&クリーヴランド管から。
冷静すぎて曲想が伝わってこない演奏。それ以上の感想はなかった。
次にメータ&オーストラリア・ワールド・オーケストラという組み合わせを聴くと
これは正反対に曲想が個々のフレーズごとにちゃんと伝わってきて見事。
同じメータで、かつての名盤ロス・フィルとの演奏も聴いたが
同じような解釈でありながら、薄味な印象も受けた。
かつて感動したコーリン・デイヴィス&AC管も聴いてみたが
ブーレーズと同じく感情が伝わらない演奏。
カラヤン&BPOは、カラヤン独特の音響美が
1977年の演奏なので、この曲の場合、効果が盛り上がらない。
マルケヴィッチ&フィルハーモニア管の演奏も有名だったが
今聴くと、オケの技量がこのオケにしては物足りなく
指揮もオーソドックスな感じで、
かつては何を聴いていたのだろうと不思議な気がする。
(以上、全部、最初の5分程度の聴き比べ。メータの新盤だけ前半全部を聴いた)
元に戻って、メータとオーストラリアのオケの演奏で後半を聴いてみたが
やはり佳演であることを確認。

(ベスト)メータ&オーストラリア・ワールド・オーケストラ

13korou:2021/01/12(火) 11:11:22
ストラヴィンスキー「火の鳥」を比較試聴。

定番のアンセルメがアップされていなくて
期待のもてるメータ、カラヤンもアップされていない。
モントゥーも聴いてみたが、あまりにも迫力がないので却下(パリ音楽院のオケのせいでもある)。
アバド、マゼールあたりがナクソスの上位にあるので
それぞれ聴いてみたものの、何か物足りない。
新進のエストラーダがフランクフルト放送響を振った演奏が
情感があふれていて、やっと(かつて好んで聴いた)「火の鳥」らしい演奏に出会う。
ただし、オケの合奏力がこの曲に関していえば弱すぎるようで、盛り上がる部分に若干の不満が残る。
ドラティの演奏も、思ったほど盛り上がらない。
1910年原典版というのも問題で、そんなに長くても、この曲の場合はむしろインパクトが弱くなるのでは?
1919年版組曲で再検索すると、バーンスタイン&イスラエル・フィル盤が出てきた。
演奏時間37分というのには驚いたが、これはナクソスの記載ミスで
2曲目の15秒を15分15秒と誤記したため合計でもミスが出ているだけである。
演奏は、弱音部も強音部も文句なしの出来栄えで
さすがはバーンスタイン。
これをベストとする。

(ベスト)バーンスタイン&イスラエル・フィル

14korou:2021/01/13(水) 15:49:03
ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」を比較試聴。

今回は比較試聴といっても2つだけ。
まず、ラトル&バーミンガム市響で聴いた。
ラトルらしい精彩感あふれる表現で
少しも退屈せずに聴けた。
初めて通して聴いたのだから
この躍動感、飽きさせない新鮮さは秀逸だ。
もう、これで十分かと思ったが
Wikiでストラヴィンスキーの伝記を熟読する間(その後シューマンの伝記も読んだ)
ブーレーズ&クリーヴランド管の演奏も聴いてみた。
ながら聴きなのだが、ラトルとはまた違った美点があり
さすがの重厚感、安定感で、ブーレーズが巨匠として尊敬されるのも
この演奏などを聴けば一目(一聴?)瞭然だ。
軽快で爽快、新鮮を選べばラトル、
安定していて何ともいえぬ充足感を得たいときはブーレーズということになるか。
他にも名演はあるだろうけど、とりあえずはこの2つの演奏に等しく満足。
とりあえず
音源が細切れになっていないブーレーズをベストとする。

(ベスト)ブーレーズ&クリーヴランド管

15korou:2021/01/15(金) 17:25:25
チャイコフスキー「交響曲第4番」を比較試聴。

クラシック音楽の聴き始めの頃からずっと聴いてきた曲だけに
思い入れは強い。強すぎて、比較試聴には失敗してしまった。
ムラヴィンスキー&レニングラード・フィルで決まりのはずなのに
ナクソスにアップされている演奏が(冒頭はともかく、途中からなぜか)痩せた音に聴こえたので
ついついいろいろと聴いてしまった。
ロジェストヴェンスキー、ゲルギエフ、カラヤン、ザンデルリンク、ペトレンコ、アシュケナージ等々。
ユンク君のサイトでムラヴィンスキーを聴けばよかった。
そのことに気付いたのは、フルトヴェングラーやメンゲルベルクの古い録音でこの曲を聴いたとき
意外なほど音質が良いので
マスターテープからデジタルカッティングした場合は
かつて聴いた演奏とは段違いの高音質になることを思い出したからだ。
ユンク君サイトで聴くムラヴィンスキーの「第4」は
各奏者の出す本気100%の凄まじい音色が脳裏に響きまくり
もはや、この指揮者の遊び心の無さなど
不満に思う余地など全くなくなる。
痩せた音の印象など、どこかへ消えてしまった。
これぞ決定盤だ。

(ベスト)<ユンク君サイト限定>ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル

16korou:2021/01/17(日) 16:06:09
チャイコフスキー「交響曲第5番」を比較試聴。

第4番に続いて大苦戦。
結論から言えば、比較試聴という形でこの曲を聴く限り
名盤などは絶対に存在しないということになる。
聴けば聴くほど、あまりに美し過ぎる旋律が却って疎ましく感じられ
もはやその疎ましさを払拭する演奏などあり得ない・・・ということだ。

比較試聴という限定された愉しみ方のなかでは
意外なことにクレンペラー&フィルハーモニア管が一番聴き易い。
ここでのクレンペラーは、
楽譜の音を忠実に再現することしか念頭にないかのようだ。
トスカニーニの音源で鮮明なものが存在しない以上
こういう類の演奏をやってのけてしまうのは
クレンペラーより他に存在しない。
こんなメロディの氾濫のような(悪く言えば空虚のかたまりのような)大曲に
解釈の余地などあろうものかとでも言わんばかりの淡々とした指揮ぶり。
それでいて、音楽の急所は外さない大家ぶり。
面白くもなんともない演奏なのだが、聴いていて飽きない。
面白いかどうかということと、飽きるかどうかということが
これほど矛盾して成立することもあるのだ。
不思議。

(ベスト)ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル、クレンペラー&フィルハーモニア管

(比較試聴でなければ、ムラヴィンスキーがNo.1であることは不変)

17korou:2021/01/20(水) 14:40:52
☆チャイコフスキー
・「弦楽セレナード」を試聴。

カラヤン&BPOで試聴。
分厚いベルリン・フィルの弦の音に圧倒されつつ
心地よい響きながら曲調はシンプルそのものなので
ついつい眠気に誘われてしまうことになる。
良い演奏なのかどうかすらも分からない。
どうせそんなに聴くことはないだろうし。

(とりあえず)カラヤン&BPO

・「くるみ割り人形(組曲)」を比較試聴。

かつて気に入ったフィストゥラーリを再聴してみたが
確かに雰囲気はあるものの、もっと良い演奏があるような気もして比較試聴にしてみた。
とはいえ、ユンク君にアップされているカラヤンもドラティもバーンスタインも
どれもフィストゥラーリに及ばない。
レコ芸推薦のプレヴィンは、ナクソスにはロイヤル・フィルのものはなかったものの
組曲のロンドン響はアップされていたので、聴いてみたところ
これはなかなか良い。
特に変わったことはしていないのだが
聴いた感じは幻想味も十分で、ロンドン響の各奏者の出す音色が魅惑的だ。
大差はないのだが、他をわずかにリードということろ。

(ベター)プレヴィン&ロンドン響

18korou:2021/01/21(木) 16:24:30
☆チャイコフスキー
・「白鳥の湖」を試聴。
フィストゥラーリが良いという宇野氏の言葉を信じて単独試聴。
予想通りの颯爽としたカッコいい指揮ぶりで
この曲に多くの人が求める魅力をすべて引き出している。
ただし、組曲の最後のほうは緊張感の少ない曲調で
場合によってはダレてしまうのはやむを得ないところ。

(べスト)フィストゥラーリ&AC管

・「眠りの森の美女」を比較試聴
これもフィストゥラーリでいいかなと思ったが
実際に聴いてみて、軽妙洒脱な指揮ぶりが
この曲の曲調と微妙に合わない感じを受けた。
そこで、アンセルメで聴き直してみると
確かにユンク君の言うとおり、語り上手な落語家の噺を聴いているようで
これはこれで心地よい。
ただし、ユンク君には全曲盤しかないので
ついでにカラヤンも聴いてみることにしたが
たしかにVPOの音は綺麗なものの
アンセルメの全てを知り尽くしたかのような至芸には及ばない。
ナクソスに、同じアンセルメの組曲盤がアップされていたので
それで通して聴いてみたが、やはり面白い。
ついにアンセルメの魅力の一端を再発見したという感じだ。

(ベスト)アンセルメ&スイス・ロマンド管

19korou:2021/01/22(金) 14:58:11
チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」を比較試聴。

比較試聴といっても
この曲に関する演奏の決定盤のような2つの演奏の比較。
まず、アルゲリッチのピアノ、コンドラシン&バイエルン放送響の演奏から聴いた。
これは間違いなくこの曲に関するベストの演奏だろう。
ライブならではの凄まじい集中力でアルゲリッチ様は弾きまくっている。
どのパッセージにも緊張力の緩みはなく
しかもそのメリハリは音楽的にも全く正しい。
正統派の演奏でこれ以上のものは望めないだろう。
その次に、今までに何回か聴いてベストだと思っている
リヒテル&カラヤン&ウィーン響で聴いてみた。
これも凄い。だが、これはチャイコフスキーの音楽の真髄を極めた結果の凄さではなくて
カラヤンの圧倒的な指揮の力と、リヒテルのピアノ奏者としての巨大な個性が
それぞれに曖昧な妥協など全くせずに、そのままぶつかり合って
それでいて全体としてはまとまった、よりハイレベルな形で止揚した稀有の名演なのである。
カラヤンはあくまでもレガートにまとめようとしているのだが
リヒテルは独自のアタック、アクセントで弾きまくり、どこにもレガートさなどかけらもない
ダイナミックな弾きっぷりで、それでいてカラヤンのレガートと調和するという芸術の不思議そのものの演奏。
どっちがベストなどというのは野暮な話。
一応、正統派の演奏をベストとするが、時としてリヒテルのほうを好むこともあるかもしれない。

(ベスト)アルゲリッチ(p)、コンドラシン&バイエルン放送響

20korou:2021/01/24(日) 15:36:23
チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」を比較試聴。

定番のハイフエッツを聴くと、やはりこの曲のスラブ臭を全部抜き去ったかのような演奏で
現時点ではその点だけでもはや好みではない。
オイストラフは、オーマンディよりもコンドラシンのサポートのほうが良いように思えたので
その組み合わせで全部聴いたが、なぜか深い睡魔に襲われた。
おかしいなと思い、カラヤン&ムターで聴いてみると
これが録音、カラヤンのテンポ設定ともに素晴らしい。
ムターの ヴァイオリンの音色がやたらキンキン響いて不快に思えたので
すぐにフェラスとの組み合わせで聴き直す。
VPOからBPOへの変更は何も問題なく、BPOの深い音色も心地よい。
フェラスの音色はごくオーソドックスで、かつ表現も妥当で素晴らしい。
ハイフエッツ、オイストラフといった名前に惑わされたようだ。
もっと、いろいろ聴いてみたら得るものがあったかもしれないが
それはまたの機会としよう。

(ベター)フェラス(Vn)、カラヤン&BPO

21korou:2021/01/25(月) 16:44:06
ヴェルディのオペラをyoutubeで鑑賞。

☆「アイーダ」
パヴァロッティのラダメスだけが明示してある映像が
字幕付きで全編鑑賞可能である。
おそらく、マゼール&ミラノ・スカラ座管、キアーラのアイーダという組み合わせの
演奏と思われる。
特に感想はなし。一応、最初の10分、凱旋行進曲、最後のあたり5分ほどを鑑賞。

(ベター)マゼール&ミラノ・スカラ座管、パヴァロッティ他

☆「オテロ」
これは、カラヤン&BPOによる見事な編集による映像がアップされている。
十分鑑賞に耐え得る感じ。

(ベスト)カラヤン&BPO、フレーニ、ヴィッカース他

☆「椿姫」
ヴェルディ没後百周年記念公演でパルマ王立歌劇場で行われたものが
字幕付きで全編アップされている。
指揮者はカルロ・リッツィという人のようだが、オケがどこかは不明。
面白い映像で、これも観るに堪えるもののようだ。

(ベター)カルロ・リッツィ指揮

22korou:2021/01/25(月) 17:23:08
引き続き、ヴェルディのオペラをyoutubeで鑑賞。

☆「イル・トロヴァトーレ」
2013年にバレンボイムがベルリン・シュターツカペレを指揮した映像が
アップされている。
歌手はプラシド・ドミンゴなど、但し、字幕がないので鑑賞は難しい。

(ベター)バレンボイム&ベルリン・シュターツカペレ、ドミンゴ他

☆「リゴレット」
モリナーリ・プラデッリ指揮のドレスデン・シュターツカペレ、パネライ、リナルディ他の演奏が
アップされている。
日本語字幕付きだが、キャスト・スタッフの紹介の日本語がないので
上記キャスト等を調べるのに手間がかかった。
クオリティの高い演奏で、鑑賞のしがいはありそう。

(ベスト)プラデッリ&ドレスデン・シュターツカペレ、パネライ、リナルディ他

23korou:2021/01/26(火) 15:34:33
・ヴェルディ「レクイエム」
トスカニーニは音が古すぎて見通しがよくない。
特に合唱部分はステレオのクリアな録音で聴きたい。
あまりたくさん聴き比べをする余裕もないが
ジュリーニの演奏が一番しっくりくる・

(ベター)ジュリーニ&フィルハーモニア管、シュワルツコップ他

・ヴィヴァルディ「四季」
アーノンクールを聴いて、これは古楽器で聴く音楽ではないと直感。
やはりイ・ムジチで聴くべき音楽だろう。
82年録音のカルミレッリ独奏盤は
愉しい雰囲気と引き締まった表情のバランスが絶妙。
59年録音のアーヨ独奏盤は
リラックス度100%の安心して聴ける演奏で
こうした名曲はどうせ新鮮に聴けないものだから
こういうのが一番良い。
音楽的には甲乙つけ難いが
ふと聴きたくなるときにはやはりアーヨ盤かな。

(ベスト)アーヨ(Vn)、イ・ムジチ合奏団

24korou:2021/01/27(水) 12:20:02
ヴィヴァルディ「フルート協奏曲集」を試聴。

作品10の6曲ということになるが
あまり重要な曲集とも思われないので
代表的なものとして、作品10の3「ごしきひわ」、作品10の2「夜」だけ試聴。

「ごしきひわ」はニコレ(fl)、イ・ムジチで試聴。
BGM以上の印象はなし。古楽器で聴いたところで同じだろうという感じ。

「夜」は少しだけ古楽器の演奏も聴いてみたが
どれもピンと来なかった。
これもニコレ&イ・ムジチの演奏がしっくりくる。
「ごしきひわ」よりも簡潔でよくまとまっている曲のように思えた。

(ベター)ニコレ(fl)、イ・ムジチ合奏団

25korou:2021/01/28(木) 14:30:59
ワーグナー「管弦楽曲集」で比較試聴。

まずクレンペラーから。
フィルハーモニア管の唯一の弱点である透明な響きが
クレンペラーが生む巨大な音楽の生成を阻んでいることは否定できない。
しかし、この透明な響きの中から、なおかつ、それでもワーグナーでしかない
固有の響きを創造していくこの巨人指揮者の歩みには頭が下がる思いがする。
ただし、時として比較など考えられない絶対的な瞬間を生む音楽ではあるのだが
やはり、もっと「うねって」「濁って」「生々しい」音楽を創り出す巨匠が存在する以上
無条件にベストとは言い難いのも事実だ。
クナッパーツブッシュの演奏は、ミュンヘン・フィルとの演奏のほうが録音がクリアなのだが
演奏自体は気の抜けたビールのような冴えないものになっているのが惜しい。
やはり、ナクソスにあるウィーン・フィルとの演奏のほうがいきいきとしている。
しかし、音のヌケは悪く、クナの巨大さ(ブルックナーのシンフォニーの中でわずかに味わえるあの巨大さ)を
全く捉えきっていない録音を思うと、これもベストには推せない。
そうなると、必然的にフルトヴェングラーの演奏がベストに浮かび上がってくる。
なぜかユンク君のサイトにはアップされていないのでナクソスで聴くしかないが(音質の面でこれは惜しい)
やはり、この「うねり」「濁り」「生々しさ」がワーグナーの本質だろう。
ただ、昔聴いたほどには感銘は受けない。それはフルトヴェングラーの演奏全般に言えることだが。

最後に、参考までに、レコ芸推薦のシノーポリの指揮で
「ニュルンベルグのマイスタージンガー」「さまよえるオランダ人」などを聴いてみた。
音質は最高だが、出だしはごく普通で、それが各動機が絡み合う展開部になるにつれて
音楽が充実していくのが実感できる(その割には最後の盛り上がりに乏しいのが残念だが)
他の音質抜群の指揮者も含めて、もう少し聴き込んでみたいとも思った。

(ベスト)フルトヴェングラー&VPO

26korou:2021/01/28(木) 17:12:18
ワーグナーの楽劇をyoutubeで鑑賞。

☆「トリスタンとイゾルデ」
日本語字幕付き舞台映像完全版は存在しない。
原語検索で字幕なしなら、舞台映像完全版(バレンボイムなど)は存在するが、鑑賞不可能。
(映像完全版に字幕だけの動画を組み合わせて鑑賞できればいいのだが
 同じ速度での演奏ではないので、なかなか難しい)

☆「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
これは、スウィトナーがベルリン・シュターツカペレ等を率いた
1987年の来日公演について、実際の舞台の様子に
日本語字幕がついた動画が存在する(第1幕以外の動画を見るためには、検索に工夫が要る)

(とりあえず)スウィトナー&ベルリン・シュターツカペレ他

☆「ニーベルングの指輪」
これも日本語字幕付き舞台映像完全版は存在しない。
原語検索で、「ラインの黄金」はブーレーズ&バイロイト祝祭管<英語字幕>、
「ワルキューレ」はバレンボイム&バイロイト祝祭管(1993年)<字幕なし>他多数、
「ジークフリート」「神々の黄昏」もそれぞれ字幕なしなら舞台映像完全版は検索で出てくる。
長い楽劇なので鑑賞は不可能に近いと判断。

☆「パルジファル」
これも日本語字幕付き舞台映像完全版は存在しない。
原語検索で字幕なしなら、舞台映像完全版は存在するが、鑑賞不可能。

意外にも2021年のこの進んだ世界にあっても
無料でワーグナーの楽劇を堪能することは不可能であることが分かった。

27korou:2021/01/28(木) 18:11:14
うーむ、ウェーバー「魔弾の射手」も
日本語字幕付き舞台映像完全版が存在しない。
字幕なし舞台映像完全版は、ルオポルド・ルートヴィヒ&ハンブルク州立管のものが出てくるが
これも鑑賞不可能。

いよいよバッハを除けば名曲300選の最後の曲である
ヴォルフ「歌曲集」。
とはいえヴォルフ自体知らないし、歌曲集といったって何が有名なのか分からない。
おまけにユンク君の解説もないので
Wikiに項目のある曲だけ、ナクソスで聴くことにした。
まずメーリケの詩集から。
「散歩」をヘルマン・プライで聴く。
さっと終わってしまった。苦痛でもないが積極的に聴くことはないかも。
「ヴァイラの歌」を最初F=ディスカウで聴いたが
違和感があったので、白井光子で聴き直してみた。
これはしっくりとくる。
「隠棲」をアメリンクで聴く。やはり女声のほうがヴォルフの場合しっくりくるようだ。
次に、ゲーテの詩から「ねずみ取りの男」。
クリストファー・モルトマンという人の独唱で聴いたが、
確かにメーリケのときと印象ががらっと変わり、けたたましい(これは男声がベターかも)。
イタリア歌曲集からは「あたし、ペンナに住んでる恋人がいるの」を
レジーヌ・クレスパンという人の独唱で聴いたが、1分弱の短い曲で印象も何もなし。
最後に遺作?「ミケランジェロの詩による3つの歌」をF=ディスカウ(&ムーア)で聴く。
これはR・シュトラウスの「4つの歌」に似ていて、実にシリアスでディスカウの独唱がしっくりくる。
これをベターとしておこう。他は積極的に聴くことはなさそうだから。

(ヴォルフの歌曲「ミケランジェロの詩による3つの歌」のベター)F=ディスカウ(伴奏:ムーア)

28korou:2021/01/29(金) 17:31:48
バッハの「管弦楽組曲」「ブランデンブルク協奏曲」を比較試聴。

組曲が4曲、協奏曲が6曲で、1曲が平均して15分程度なので
全部聴いていると2時間半にもなり、比較試聴などしていたら
優に数日はかかってしまう。
というわけで、工夫の要る試聴となった。
まず絶対定番のリヒターを聴くが
これは聴く前から分かっていたことではあるが
あまりに厳し過ぎて、今の自分には合わない。
かといって、いろいろと古楽器の演奏者を聴いてみても
ピノック、クイケンあたりはどうも性に合わない。
元に戻って近代楽器のマリナー、カラヤンあたりも物色するが
イマイチピンと来ない。
やっとのことで
コープマンの演奏が、古楽器とはいえ、演奏そのものは生気に溢れ
あたかもモーツァルトの時代の音楽のような愉しさが感じられることを発見。
バッハの管弦楽は、コープマンに限る。

(ベスト)コープマン&アムステルダム・バロック管

30korou:2021/01/30(土) 16:44:00
J.S.バッハ
〇「ヴァイオリン協奏曲第1、2番」「2つのヴァイオリンのための協奏曲」
いずれもシェリング(Vn)、マリナー&アカデミー室内管で決まり。
シェリング以上の音を出せる人はそうそう居ないだろうということと
コープマンによる演奏が、思ったほどこれらの曲の個性に合っていないことによる。
曲そのものは、第1番は特に感想なし、第2番はかつてギター・アンサンブルで聴いたことのある
第1楽章があるので親しみやすかったが、第2楽章は感想なし(第3楽章は聴いていない)
”2つのヴァイオリン”については、聴き馴染みはないものの
以上2曲に比べて、制作年代も後のせいか、作曲技法に進化が感じられる。
だが、それが曲の魅力に直結しているかといえば、そこまでの個性は感じられない。
対位法という手法は、こういうなめらかな旋律を奏でるヴァイオリンという楽器との
相性が良くないのではないかという疑問を抱く。

(ベター)シェリング(Vn)、マリナー&アカデミー室内管

〇「音楽の捧げもの」
初めてその全貌を知った曲。
いろいろな種別の曲が順序もなく集められていて
演奏者によって曲順が違ったり、楽器が違ったりで
統一したイメージが湧きにくいのだが
少なくともコープマンよりはリヒターのほうが聴き良いように思われた。
一番聴き易いのは、マルケヴィッチによるオーケストラ編曲版で
これはバッハ本来の曲とはかけ離れているのだが
現代人にはこのほうが音の重なり具合、フーガとしての妙味が伝わりやすいのも確かである。
ヴァイオリン自体、フーガという形式に違和感は感じられず
さらに独奏よりも合奏のほうが聴き易いので
変則的ではあるが、これをベターとしたい。

(ベター)マルケヴィッチ&フランス国立放送管

31korou:2021/02/01(月) 17:46:15
JSバッハの比較試聴。
〇無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ・パルティータ

まずシゲティを聴くが、特に感想はなし(後述のカザルスと同じで、最新録音の弦の音を知ってしまった以上
昔のように無条件にベストにできなくなっている。同じ条件なら多分シゲティで決まりだろうけど)。
パールマンはさすがに音が綺麗で温かみがあるのだが、一応ベターという扱い。
クレーメルを聴くと、どこがどう違うのか分からないが
何かが違っていかにもバッハらしい雰囲気が醸し出される。
しかし、パルティータ2番の「シャコンヌ」を聴いているうちに
いくらか眠気も出てしまったことも事実だ。
少し時間を置いて、シェリングとクレーメルを聴き比べてみた。
シェリングは美音だが抑揚はあまり使っていないのに対し、クレーメルはP、mPくらいの音を多用して
抑揚が効いている。ヴァイオリンの独奏曲は苦手なので、クレーメルのこの抑揚は有難い。

(ベター)クレーメル(Vn)

〇無伴奏チェロ組曲

まずカザルスを聴く。一昔前ならこれで決まりだが・・・
ユンク君の説明する演奏スタイルの実際の音を知りたくて、ナクソスへ。
その代表格のヨー・ヨー・マがないので、仕方なくyoutubeで探すと、第1番のプレリュードが新規にアップ済みだった。
聴いてみると・・・これこれ、理想のバッハがここにある、バッハはこうでなくては。音の最後に神が宿った気がした。
これを上回る演奏など考えられないが、念のため、ナクソスの上位の演奏を確認。悪くはないが、マには及ばない。
ロストロポーヴィチ、トルトゥリエ、フルニエなども聴いてみたが、トルトゥリエがカザルス風でありながら
神の降臨に近い演奏になっていたのを除けば、意外なほど平凡だった(藤原真理などのほうが性に合う)。
そして、今、ヨー・ヨー・マで全曲演奏のライブをyoutubeで聴いているが、新規アップ分の演奏よりは迫力に欠けるものの
味わい深い演奏だ。これがベスト。youtubeでこのライブが抹消されれば、ナクソスのトルトゥリエがベスト。

(ベスト)ヨー・ヨー・マ(Vc)(注:youtubeから)

32korou:2021/02/02(火) 15:19:14
バッハの「オルガン作品集」を試聴。

もはや、これについては演奏者の良し悪しなど分かるはずもないので
ヴァルヒャのみで試聴することにして
作品については、ユンク君のサイトに詳しい概評があったので
それを参考にした。

☆「トッカータとフーガ 二短調 BWV565」
超有名な曲。解説のとおり、たしかにフーガ部分での深みが今一つ。
☆「幻想曲(前奏曲)とフーガ ト短調 BWV542」
いわゆる”大フーガ”で、たしかに構想雄大で、最後のあたりになると神々しささえ感じる。
☆「バッハ:前奏曲とフーガ ハ長調 BWV531」「前奏曲とフーガ ニ長調 BWV532」
バッハ青年の血潮が感じられる曲らしいので試聴。実際にこの2曲を聴くと、わずかな間にも著しい成長、成熟が窺われる。
☆「トッカータ(前奏曲)とフーガ ヘ長調 BWV 540」
オルガン作品のなかでも代表作ということだが、違う感じの曲が詰め込まれた感じを受けた。
☆「前奏曲とフーガ ロ短調 BWV 544」
ライプチヒ時代の代表作ということだが、曲調に霊感が足りないような印象を受ける。
☆「前奏曲とフーガ ホ短調 BWV 548」
オルガンの可能性を広げた名曲として知られる。イギリスでは「楔」と呼ばれているらしい。
たしかに、これは創造性あふれる曲で、聴き込むほどのに感銘が増すのではないかと思われた。

以上初聴分としては、「幻想曲とフーガ 542」「前奏曲とフーガ 532」「前奏曲とフーガ 548」が
優れた曲という印象。

(ベスト)ヴァルヒャ(Org)

33korou:2021/02/02(火) 15:36:35
バッハ「インヴェンションとシンフォニア」をチェック。

これはグールドによって鑑賞曲としても扱われるようになったようだが
元々はピアノ学習者にとっての課題曲のようなものであり
ある意味、鑑賞用300選に含めるにはふさわしくないと思われる。
一応、流して聴き始めてはいるが、全部は聴かないし
今後も聴くことはないだろう。

(とりあえず)シフ(p)

34korou:2021/02/03(水) 16:26:35
バッハ「平均律クラヴィーア曲集第1巻」を比較試聴。

最初はリヒテル、次にグールドを聴き、どちらも今一つピンと来ず。
その他にも聴いたが、結局、シフの演奏が
まさに”グールド以来のバッハ解釈者”という名にふさわしい
納得の出来栄えであることを確認。
グールドがしっくりこない以上、この選択がベストだろう。
綺麗な音色に、しっかりとしたタッチで、
バッハらしい整然とした感触が得られるのが美点。

(ベスト)アンドラーシュ・シフ(p)

35korou:2021/02/04(木) 12:10:30
バッハ
〇平均律クラヴィーア曲集第2巻
やはりシフが一番しっくりくる。
バレンボイムを聴いてみたが、曲の構造を深くえぐるような独特の演奏で
これはこれで個性的な名演だと思った。
ただし、普通に聴くにはシフがベスト。
また、日によっては全くこの種の音楽を受け付けない感じでもあったので
やはりバッハは実際に音を聴くまでは、その日大丈夫かどうか不明な音楽だと思われた。
一応「もう聴かない音楽」には含めないことにしたが、しょっちゅうチェックするのは難しい。

(ベスト)シフ(p)

〇ゴルトベルク変奏曲
グールドも悪くないのだが(平均律ほど違和感は感じられない)
やはりシフの演奏のクリアな録音音質を聴くと
どうしてもシフのほうに心が動く。
バッハの音楽とは縁遠い自分なので、ピアノ曲は全部シフになりそう。
(これも第2集と同じく全部聴かず。第1集にしてもBGM風に流して聴き、最後の2曲ほどは聴かなかった)

(ベスト)シフ(p)

36korou:2021/02/04(木) 16:39:29
バッハ試聴

〇フーガの技法
長大な曲なのに、これといってピンとくる演奏がない。
多分、ヴァルヒャが優れているのだろう。
一番胸にずしっと響いてくる。
でも、(バッハ初心者の)自分には、
グールドがわずか最初のほうの3曲だけを録音で残したライブ盤に
最も惹かれた。
音も最新でないし、3曲しかないものをベストとするのもアレだが
仕方ない。
いつか、心に余裕のあるときにヴァルヒャで全部聴けたらと思っている。
グールドは実に自由に弾いている。まさにバッハ作、グールド補作&演奏といった感じだ。

(ベター)グールド(p)<1957年 ロシアでのライブ)

〇「カンタータ第147番『心と口と行いと命もて』」
教会カンタータなど今まで聴いたこともなかったので
判断のしようもないが
ナクソスにほとんどアップがなくて
ユンク君にリヒターの名盤がアップされていたので
ある意味選択の余地なく、この定番に落ち着くことになる。
思ったよりも聴き易く
鍵盤楽器の大曲ばかり聴き続けた耳には優しく響く。

(ベスト)リヒター指揮アンスバッハ・バッハ週間管他、ブッケル(S)、テッパー(A)

37korou:2021/02/05(金) 14:39:34
バッハ「ミサ曲 ロ短調 BWV232」を試聴。

大変な大曲だ。聴き通すと2時間ほどかかる。
前回の教会カンタータですら前半しか聴いていないのだが
今回も「キリエ」「グロリア」の前半だけ試聴。
リヒター盤がやはり定番なのだが
ユンク君サイトで聴くリヒターはピッチが高いのか、やや聴き辛い。
ナクソスで探すと、ヨッフム盤があったので
半信半疑で聴き始めてみると、意外と聴き易い。
もう、これで十分。

(ベスト)ヨッフム&バイエルン放送合唱団&交響楽団、ドナート(S)、ファスベンダー(mS)他

38korou:2021/02/06(土) 17:08:00
バッハ試聴

〇マタイ受難曲
これはリヒターで入門して、然るべきときにメンゲルベルクを堪能するというコース以外
あり得ないだろう。
対訳の付いたyoutubeの動画でリヒター他の演奏を鑑賞する。
冒頭のコーラスの響き、児童合唱との重なり合う言葉の重みに
さすがに圧倒される思いだった。
いつか全部聴くとして(これは「フィガロ」と並ぶ宿題になった)
今回はリヒターをベストとして推すことに迷いはない。

(ベスト)リヒター&ミュンヘン・バッハ管&合唱団、ヘフリガー(T)ほか

〇ヨハネ受難曲
マタイ受難曲が、ソロ部分が多く、個人の信仰について焦点を当て
キリスト受難の物語を体験することにより、
より生々しく聴く者の信仰を深めていく要素が高いのに対し
ヨハネ受難曲は、ソロ部分は少なく、合唱と福音史家の部分により
キリスト教の教義を概説する要素が高いという違いがあるとされる。
youtubeには
鈴木雅明氏他による古楽器演奏の映像が字幕付きで鑑賞可能で
これ以外に内容を確かめる方法は現時点では皆無である。

(唯一)鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパン他

39korou:2021/02/07(日) 14:36:01
名曲300選の最後はバッハ「クリスマス・オラトリオ」

youtubeには対訳動画がなく
こればかりはユンク君サイトでリヒターの演奏を聴きながら
曲目解説にある各曲の歌詞の要点をかみしめるしかない。
となれば、リヒター以外の選択肢はない。
慣れればガーディナーあたりもチェックしてみたい気もするが。
曲自体は、教会カンタータと受難曲とセットで集中して鑑賞したいところだ。
(1回聴いただけでは何が何やら・・・)
受難曲の劇的な作りと対照的なリラックスした曲調が印象的。

(唯一)リヒター&ミュンヘン・バッハ管弦楽団・合唱団、フリッツ・ヴンダーリヒ他

40korou:2021/02/07(日) 16:41:25
300選でベスト演奏を「?」のままにしていた4曲について最終結論を記述。

〇バルトーク「弦楽四重奏曲(全6曲)」
ベートーヴェン以降最も注目すべき弦楽四重奏曲集という位置づけのようだが
自分には合わなかった。
少なくともジュリアードQの冷徹で鋭利な演奏だと受け付けず
ハンガリーQのように民族色をできる限り出している演奏だと
辛うじて聴き続けることができるのだが
バルトーク自体を全否定しているわけではないので
これは今後とも聴かない音楽として分類しておく。

(ベター)ハンガリーQ

〇ブラームス「ハイドンの主題による変奏曲」
セル、フルトヴェングラーを聴いたが、いずれも今一つピンとこない。
モントゥーを聴いて納得、無技巧の技巧ともいうべきか、何もしていないように見えて実に聴き易い。
カラヤン&BPOもソリストの巧さは驚異的だが、ここはモントゥーをベストにしておこう。

(ベスト)モントゥー&ロンドン響

〇ブラームス「クラリネット五重奏曲」
これはウラッハで決まり。この音色に勝るものはないし、曲想から言って最近の奏者ではこのウラッハに対抗できない。

(ベスト)ウラッハ(Cl)、ウィーン・コンツエルトハウスQ

〇ドニゼッティ「ランメルモールのルチア」
youtubeに英訳動画があるが、よく分からない(演奏もイマイチ)。
日本語対訳はサザーランド盤がアップされているが、映像もないので、今後鑑賞する可能性ほぼナシ。

(とりあえず)ジョン・プリッチャード指揮ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団&合唱団、サザーランドほか

41korou:2021/02/07(日) 16:46:52
↑最後のドニゼッティは
ワーグナーの楽劇同様「映像なし」とするのが正解で
もし鑑賞するなら、まずこれで内容を知って、それから映像を見るということになる。

さらに、完成したExcelの表を詳しく見ていくと
ブルックナー「第5」「第8」「第9」を”保留”としていたことに気付いた。
明日から数日、この3曲のベストを暫定的に決めることにする。

42korou:2021/02/10(水) 16:51:44
ブルックナー「第5」再調査。

ティントナー、クレンペラーなど聴いても
あまりにも曲の大規模さに比べて馴染みが薄すぎて
どうしても退屈してしまう。
困った時のカラヤン、ということで
カラヤン&BPOの演奏で
やっと全体の構成が明確に見えて
味わって聴くことができた。
思ったよりも大曲なので
もう少し慣れが必要だろう。
それまではカラヤンで堪能するしかない。

(ベター)カラヤン&BPO

43korou:2021/02/11(木) 14:54:41
ブルックナー「第8」再調査。

クナの「第5」を昨夜聴いて、これは面白いと思ったが
よくよく聴いてみると、カラヤンの造形美に勝るとは思えなくなった。
同じくクナの「第8」も試聴したが、
これは「第5」以上に造型がしっかりしていないと聴き劣りするので
クナ&ミュンヘン・フィルは落選。
ジュリーニ&VPOは、造型は緩いが、何と言っても音色が魅力的だ。
シューリヒト&VPOも同じく音色が、特に弱音部の音色は最高だが
録音の鮮明さでジュリーニを採りたい。
ティントナーがアイルランドのオケを振った演奏も聴いたが
ここでも造形の彫りが薄く(オケ、録音の音質のせいもあるが)
やはり、ここはカラヤンに登場願うしかないかと思うようになった。
晩年のVPO盤は、VPOのアンサンブルが雑で
カラヤンもそれを放置しているふしがあり、いただけない。
その点、BPO盤は、オケの合奏力が完璧で
造型も申し分ない。
やはりブルックナーは、それを聴く気分になりきっていないときは
満足することが難しい。
その点、カラヤン&BPOは
オケの合奏力、造型の巧みさ、細部に宿る気迫の凄さにおいて
他の指揮者を圧倒するクオリティに満ちている。
こうして比較試聴する場合、ブルックナー後期の交響曲で
カラヤンに匹敵する演奏は皆無かもしれない。

(ベスト)カラヤン&BPO

44korou:2021/02/12(金) 14:11:10
ブルックナー「第9」再調査。

ティントナーから聴いてみる。
冒頭のホルンの音色に聴き惚れたものの
徐々に音楽が進行するにつれて
何か彫り切れていない中途半端な解釈が気になり
今一つ理由も不明なまま、ベストに推すことは躊躇せさるを得なくなった。
シューリヒトもVPOの音色を美しく響かせるのだが
よくよく聴いてみると、録音が鮮明でなく
楽器間のバランスが気になってしまった。
(もちろん演奏比較でなく素直に聴くだけの場合、両方ともにこれで十分なのだが)
困ったときのカラヤン・・・だが、今回は1970年代のBPOということで
やや中途半端な印象を受けた。
ナクソスで最上位のラトルにしても、十分に特徴が出ていない。
ヨッフムとドレスデンの演奏は期待したものの
今の自分の嗜好とは微妙に違うのである。
困り果ててジュリーニ&VPOの長い長い演奏時間のものを聴いてみると
これが良かった。
音色が美しい上に、細部に神経が行き渡った感じが好ましい。
この曲は、一般に思われているイメージ以上に
多彩な感情を含んでいるのかもしれない(再発見?!)。
豪快さ、直截さ、侘しさ、悲しみ、怒り、畏れ、祈り、そういったもろもろの感情を
すべて表現し尽くさなければならない、大変な難局だが
ここでのジュリーニは、非常にゆったりとしたテンポで、
そういった細やかな情緒を一つ一つ審らかにしている。

(ベスト)ジュリーニ&VPO

45korou:2021/02/13(土) 16:09:27
「レコ芸300選」の各曲目について
とりあえず自分だけの推薦盤がすべて割り当てできたので
本日からは
「馴染みのない曲」シートに分類した曲について
分類基準を変えた時点以前のものについて
再調査を行うことにした。

バッハは
宗教曲以外ピンとこなかったので
「保留」シートを設けてそちらに移動。
(宗教曲にしても「保留」には違いないが、もう少し時間をかけて分類したい)
バルトークも同様
2曲とも「保留」とした。
明日からはベートーヴェン。

46korou:2021/02/17(水) 14:35:47
日記に書いただけで、こっちに書いてなかったので再掲。

ベートーヴェンの「ラズモフスキー第1番」を
ブダペストQで再確認したところ
以前より理解が深まっていることを感じたので
”☆”印をつけた。

そして、今日(2/17)
ブラームスの第2番をジュリーニ&フィルハーモニア管で聴いた。
これは聴きたくなったので聴いただけだが
さすがにメロディの歌い方が素晴らしく
推薦盤にふさわしいクオリティだった(多分、推薦判断のときは全部聴いてなかったと思う)。
ただし、終楽章まで進むにつれて
もう少し造形美が欲しいというないものねだりをしてしまった。
ジュリーニとしては、これ以上ない名演だが
そういうのを聴きたい時は、やはりもう1つの推薦盤のカラヤンなのだろうか?

47korou:2021/02/18(木) 14:04:40
今日は「ラズモフスキー第2番」をブダペストQで聴いた。
第1番よりは情緒的で構成も小さく
こういう曲は、むしろロマンティックな表現を得意とする四重奏団のほうが
いいのかなと思った次第。
曲そのものは一定のクオリティはあるが
演奏としては☆までにはいかないと判断。

48korou:2021/03/10(水) 15:34:53
↑は300選の選外なので無意味な記述。

さて、久々のクラシック。
ナクソスが復活したので(県立図書館のサーバのバージョンアップ終了)
少しづつ再チェック開始。

「ラズモフスキー第3番(第9番)」をアルバン・ベルクQで聴く。
途中でうとうとしてしまったが
細部の表現について以前よりはよく分かるようになった。
後は耳を慣らすだけ。
「第10番”ハープ”」をブダペストQで聴く。
やはり、アルバン・ベルクよりは聴きやすい。
全部は聴かなかったが(第2楽章途中まで)
全く問題なし。

弦楽四重奏曲は”☆”をつけるかどうかだけで
曲そのものはすべて「今後聴かない」というジャッジにならない。
その意味では全部聴かなくても判断できるような気がする。

49korou:2021/03/13(土) 18:38:51
ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第11番”セリオーソ”」「同 第13番」を聴く。

「第11番」はこじんまりとしていて
特に”☆”をつけるほどでもなし。
「第13番」は結構理詰めで聴きやすいが
”☆”には今ひとつ魅力不足と感じた。
今回はここまで。

50korou:2021/03/16(火) 15:41:15
ベートーヴェン「弦楽四重奏曲 第14番」 「同 第15番」「同 第16番」を聴く。

14番までブダペストQで聴いて
たまたまの理由で15番、16番はブッシュQで聴いて
それぞれの推薦盤としていたが
今回、それらの曲を両方で聴いてみて
甲乙つけ難いことが判明。
あえて変更しないことにした。
ブダペストQのステレオ盤も
聴き直してみると悪くないことが判明。

ベートーヴェン「大公」を
ハイフエッツ他で再チェック。
やや重たい、単調な印象を受け
ナクソスで一番再生されている内田光子他の演奏で聴いてみたが
やはりこちらのほうが細部の繊細さが
録音の良さもあずかって鮮明に分かるので
今回、推薦盤を内田盤に変更。
この演奏なら、☆まではいかないものの
また聴いてみようかという気にさせられた。

51korou:2021/03/21(日) 15:06:41
ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ「春」「クロイツェル・ソナタ」を聴く。

どちらも、シュナイダーハン&ケンプの演奏で聴いたが
「春」は文句なし。曲自体にもっとふくらみがあれば最高なのだが
まだ若書きなので仕方ない。
「クロイツェル」のほうは、やや物足りなく思えたので
別の演奏もチョイス。
結局、フェラスとバルビゼの演奏が
より緊迫感があってベートーヴェンらしく感じられたので
今回はシュナイダーハン盤に替えて、こちらをベスト盤にした。
いずれも二度と聴かないということはあり得ない。
ただし、ヴァイオリン・ソナタは苦手な分野なので”☆”はつけない。

52korou:2021/04/12(月) 17:01:33
久々のチェック。
久々過ぎて、一体何の作業を、どのような手順で
やり続けていたのかが分からなくなっていた。
それでも、一応、ベートーヴェンまで
「保留」と「もう聴かない」の分類を済ませることができた。
前回の書き込みを参照しながら、その作業をすれば良かったのだが
何となく推測で全部済ませて
今、前回の書き込みを見てアララという感じだ。
まあ、内田光子他の演奏は
演奏そのものの良さよりも、曲自体の退屈さのほうが勝ったりするので
それはそれとして
「春」は無条件に良くて「クロイツェル」はイマイチという評価は
今回も変わらなかったので、これでよしとしよう。
なお、「フィデリオ」は今回初めてyoutubeで、
最初のほうだけしっかり聴くことができた。
思ったよりもベートーヴェンらしい誠実な良さが感じられ
それをベームが見事に再現しているのが素晴らしかったので
「保留」を超えて「OK」の曲目に加えた。
それに対し「ミサ・ソレムニス」は
聴き辛かったので「もう聴かない」に分類した。

53korou:2021/04/12(月) 17:09:58
Excelの表の整理の途中で
300選の番号と、一番基本の対照表シートのNo.が
食い違うことに気付いた。
逐一あたってみて、その相違の原因は判明したので
修正を施したが
その過程で
モーツァルト「クラリネット協奏曲」が
"もう聴かない”に分類されていることに気付いた。
そこに分類した過程は、自分のしたことなので覚えているが
今見ると、いくらなんでもこれは酷い。
とはいえ、そこに書いてある演奏では確かに面白くない。
何かいい演奏はないものかと探すと
ナクソスでベーム指揮VPOで、ウラッハの後任のプリンツの演奏が
さすがのベームの重厚さで聴かせる演奏であることを発見した。
プリンツは、絶妙というレベルではないが
全然気にならない自然な吹きっぷりで
情感も必要程度込められて好感が持てる演奏だった。
これで「聴いたことのある曲(かつ良い演奏)」に分類し直した。

さて、この続きは
「保留」シートにある残りの曲目を
「聴いたことはないが良い曲」と「もう聴かない曲」に振り分け
どうしても分類不能なものに限り「保留」のままにする作業をすることになる。
それが終わったら、「聴いたことのある曲」「聴いたことはないが良い曲」のなかで
☆印にしたい曲を選ぶことにする。

54korou:2021/04/22(木) 10:39:16
まず、ベルク「ヴァイオリン協奏曲」から。
これは無調音楽とはいえ、
独特の音階を基準に作られていて(Wiki参照)
その音階の部分部分を取り出すと、複数の調性が引き出せるので
そこにあてはまるフレーズには調性を聴きとることができるが
その一方で
そうでない接続詞部分には規則性のない無調が感じられる
という構成になっている。
そうした細部と全体の絶妙な関係が
この音楽を、単なる実験性の高い現代音楽以上のものに
しているように思えた。
これは、何度も聴く価値のある音楽だと直感した。

次にビゼー「カルメン」。
これは、最初のチェックの際にすでに
カルロス・クライバー指揮の映像を確認していたので
今回も同じものを再試聴した。
前回よりも目のコンディションはまあまあだったので
第一幕、およそ46分間を通して鑑賞。
クライバーの棒は素晴らしい。
音楽の急所を最小限の動きで最大限に表現していて
聴いていて爽やか、かつ内容も濃く、満足度は限りなく高い。
歌手も抜群で圧倒的とまではいかないまでも、何の不満もない。
これは、オペラでなければ100%”☆”レベルだが
残念ながら、今の自分にはオペラで”☆”はあり得ないので
とりあえず、何度も聴く価値アリとの判定にとどめるしかない。

55korou:2021/04/22(木) 16:18:52
今日2回目の確認作業(近所の家の改修工事の騒音がうるさいのでほかのことに集中できない)

ブラームス「ハイドンの主題・・・」は
何度聴いても面白さが湧いてこない。
多分全部聴き通すことができるのはカラヤン&BPO盤だけだろう。
ジュリーニ&VPOはもっと情緒がこもって名演なのだが
そうなると、曲そのものへの物足りなさが
逆に目立って聴けなくなってしまうのだ。

ブラームス「ピアノ協奏曲第1番」は
ナクソスの筆頭にあるラトル&BPOとツィメルマン盤を
第1楽章を通して聴いた。
これは、ツィメルマンとラトル、BPOそれぞれの良さが
前面に出た好演だ。
丁寧でかつ情熱の盛り上がりも十分。
これなら、かつてチェックしたルービンシュタイン盤(ライナー&CSO)を
上回るのではないかと思ったが
ユンク君サイトで聴いてみると
これは想像以上の名演だった。
やはり、最初のチェック時には
耳が疲れていたのだ。
これは文句なし”☆”。何度も聴きたい名演だ、
演奏、録音ともに文句なし。

56korou:2021/04/24(土) 15:32:08
本日はブラームス「ピアノ協奏曲第2番」

まず、ナクソスのトップにあるポリーニ、アバド&VPOで第1楽章を鑑賞。
アバドの素朴で暖かい音色が全体を覆うなかに
ポリーニのソリッドなタッチから匂うがごとく音楽の光と影がくっきりと露わになってくるさまが
重なり合って出来上がる音楽の美しさは
何ともたとえようもない。
ポリーニもアバドも、また録音におけるVPOも全然好きではないのだが
それでも、この名演奏まで否定する気には到底なれない。

引き続き、前回決定したアンダ、カラヤン&BPOも聴いてみる。
これは、冒頭から信じられないくらい上手い管楽器の名人芸で惹き込まれる。
アンダのピアノはソリッドだが、ポリーニのように光と影を露わにするのではなく
淀みなくリズムを刻んで音楽を止めないように前へ前へ進んでいく感じだ、
そして主役はカラヤンの巧みな構成力で
それをBPOのメンバーの名人芸が支えて、聴かせどころで聴く者の心をつかむのである。
これは、この音楽をシンフォニーに擬態させた名演だ。
あくまでもピアノ協奏曲として美しいポリーニ盤とは好対照で
シンフォニーとして愛すべき音楽を聴きたいときはアンダ盤を聴くことになるだろう。
個人的好みとしては、アンダ盤になるが、
ポリーニ盤も時々聴きたくなることもありそうだ。
”☆”まではいかないが、絶対にまた聴きたくなる音楽として認定。

57korou:2021/04/29(木) 16:19:00
ブラームス「ヴァイオリン協奏曲」の再チェック。

これは時間がかかった。
曲自体、ピアノ協奏曲よりさらに重量感があって
耳が冴えていないと、ついつい眠くなってしまう、退屈してしまうことになって
結果的に良い演奏に巡り合ったものの、なかなかこの再チェック作業は大変だった。

これも、結局、シンフォニーの応用編として聴くのがベターだと感じ
その意味で
最初に選択したフェラス(Vn)、カラヤン&BPOの演奏に
勝るものはないと思えた。
とにかく、ピアノ協奏曲のときと同様で
BPOがめちゃめちゃ上手いので、それだけで聴き惚れてしまう。
フェラスもその透明な響き、うっとりとする響きに溶け込んだ佳演で
全く問題ない。
しかし、コンチェルトとしてこの曲を聴くとなると
ヌヴー(Vn)、イッセルシュテット&北ドイツ放送響の演奏が断トツに優れている。
ヌヴー、天才とはこういう人のことを言うのだろう。
他のどのヴァイオリニストともレベルが違う超名演を聴かせてくれる。
彼女の演奏を聴いた後では、あのオイストラフですら凡演に聴こえてくる。
若き日のイッセルシュテットの指揮ぶりも素晴らしいし、オケも立派な響きだ、
1948年の録音にしては、驚くほど音が鮮明なのも良い。
一応、いつでも普通に聴けるカラヤンをトップにしておくが
ポリーニとアンダのときと同様、優劣など全くない、

58korou:2021/04/30(金) 16:02:19
ブラームスの室内楽2つ、弦楽六重奏曲第1番、クラリネット五重奏曲。

どうやってもシンフォニーには置き換え不可能な正真正銘の室内楽で
そうでなくても苦手なジャンルなのに、ましてブラームスのまじめさ、重厚さで前途多難。

まず、弦楽六重奏曲は、
選定済みのカザルス、レコ芸推薦のアマデウスQなどは
なんとか聴き通すことができそうだが
演奏そのものは水準を遥かに超えるクオリティと直感できるものの
肝心の曲自体があまりに心に訴えてくるものに乏しく
まあ、アマデウスの第2楽章あたりぐらいしか、
また聴いてみようという気にならない。
「保留」グループにジャッジ。

クラリネット五重奏曲は
それに輪をかけて曲との相性がよろしくなく
どう聴いても眠たくなる。
これは「もう聴かない」グループにジャッジ。

本日は以上。

59korou:2021/05/04(火) 17:38:51
ブラームス「ヴァイオリン・ソナタ」を再チェック。

まず第1番から
ナクソスの最上位のパールマン&アシュケナージで聴いてみたが
どうもピンとこない(=眠たい)。
続いて、2番候補のデュメイ&ピレシュを聴くと
なかなかよろしい。
相性がいいというのか、どちらも清純で美しいタッチの音を持っているので
武骨な感じのブラームスが極めて上品に響くように思えてくる。
ところが緩徐楽章になると、その清純さが逆に力弱く思えてきて
音楽が前で推進していかない(=眠たい)。
そこで、前回推薦盤にしたシェリング&ルービンシュタインを聴くと
これは実に力強く、音楽が颯爽と前進していくので心地よい。
緩徐楽章も問題なく前進していくのだが
今度は逆に音楽の全貌がやっと見えてきた途端
この音楽の間口の狭さが露わになってくる。
この狭さは今の自分に合わない。
最上の演奏でさえ合わないと直感させるのだから
これは仕方ない。
”もう聴かない曲”へ分類するほかない。
以上。

60korou:2021/05/04(火) 18:13:28
引き続き、ブラームス「ドイツ・レクイエム」を再チェック。

「もう聴かない曲」に分類すれば済み、と考えて
軽くチェックしたのだが
全然そうではなかった。
youtubeで「ドイツ・レクイエム」と検索すると
真っ先に出てくる動画が素晴らしい。
hr-Sinfonieorchesterと書いてあるのは、hr交響楽団のことで
2005年までフランクフルト放送響の名称で親しまれていたオーケストラのことらしい。
指揮をしているのはデイヴィッド・ジンマンという人らしい。
とにかく合唱の声が鮮明に聴こえるのが素晴らしい。
それだけでも聴く価値がある。

https://www.youtube.com/watch?v=ZXU9vqVdudM

時々聴くことにしよう。
心がよどんだ時とか。

61korou:2021/05/05(水) 17:01:05
ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲」を再チェック。

これは最初のチェックのときと同じ結果となった。
ハイフエッツとチョンの演奏、どちらも優れた演奏だが
曲自体にぜひ聞きたいというほどの魅力が感じられず残念、という次第。
”たまに聴く”という評価で、ただし”☆”は入れておきたい。
また、同等の評価なので
普通にユンク君でも聴けるハイフエッツのほうを推薦盤とする(チョンも決して遜色ないのだが)

ブルックナー「交響曲第3番」を再チェック。
これは普通によく聴く曲に混ぜても大丈夫だが
ティントナーの演奏だけが傑出して優れているというより
クナッパーツブッシュもヨッフムも優れていて
それぞれの個性に応じて聴き分けられるべき類のものかもしれない。
とりあえず、ティントナーからヨッフムに変更しておくことにする(迫力の面でやや好みがこっちに寄ったようdな・・・)

62korou:2021/05/07(金) 14:38:21
ブルックナー「交響曲第5番」の再チェック。
クレンペラー。クナパーツブッシュ、ヨッフム、カラヤンなどを聴きまくったが
どれを聴いても眠くなった。
明らかに曲調のせいである。
思い切って(ブルックナーではあるけれど)”もう聴かない曲”に分類することにした。

カントルーブ「オーヴェルニュの歌」の再チェック。
ナクソスで検索すると「テ・カナワ盤」ばかり出てくるのだが
そのテ・カナワの声はあまりに力強く、好みからは程遠い。
他の演奏がなかなか見当たらなくて、時として好ましい声質のものもあるのだが
1曲のみだったりして、なかなかうまくいかない。
曲そのものは決して”もう聴かない”とまではいかないのだが
肝心の演奏が検索できないのではしようがない。
これも”もう聴かない曲”に分類した。

63korou:2021/05/10(月) 16:22:27
ショパン「スケルツォ」の再チェック。

前回はポリーニで妥協したが
今回聴いてみて、やはり満足できず、他を聴いてみることに。
珍しくショパンなのにリヒテルが推薦盤に上がっていたので聴いてみると
適度な幻想味と響きのいいタッチ、録音が好ましく、これはポリーニより断然良い。
フランソワの名前もあったので、これも聴いてみると
これはもう断然天才の演奏で
聴いていて日常でないどこか未知の世界まで連れていかれるような演奏。
幻想味といっても、リヒテルとフランソワではそのテイストが異なり
リヒテルの幻想は日常とつながっている幻想、フランソワの幻想は天才だけが再現できる突出した幻想。
フランソワのほうの録音は、最初は響きがこもっていて慣れないが
演奏の素晴らしさがすべてを超越して、すぐに録音のことなどは気にならなくなる。
とはいえ、リヒテルの録音の精巧さは特筆モノで
こうなると甲乙つけがたい。
そしてどちらも文句なしに”☆”のレベル。
とりあえず今回は、フランソワで全4曲を聴いた(リヒテルも1番・2番を聴いた)。

ショパン「ノクターン」を再チェック。
こちらは曲の感銘度がスケルツォに比べてかなり落ちるので
極上の演奏であっても”☆”にはならないのが残念。
フランソワもさすがに素晴らしいが(なぜかユンク君にはなくナクソスで聴いた)
曲との相性、録音の鮮明さの点でピレシュのほうがさらに素晴らしいので
これは”普通に愉しんで鑑賞”の部類で、曲の出来栄えの点で”☆”はナシとする。
(最初に保留で選んだアシュケナージは、この両者と比較すると、かなり落ちる)

64korou:2021/05/11(火) 18:23:43
ショパン「ワルツ」を再チェック。

やはり、フランソワが幻想味たっぷりで
曲の中に秘められた深い部分を露わにして
狂気と天才の境目にある音楽を聴かせてくれる。
ブーニンも評価していたが
今回聴いてみて、普通のタイプの演奏としては最上のテクニックで素晴らしいのだが
あくまでも普通なのである。
さらに今回発見したことで
ホロヴィッツのワルツ第3番のライブがナクソスで聴けるのだが
これが胸を揺さぶられる、というか思わずハッとさせられる超名演で
何も特別なことはしていないのに、その音を聴いただけで涙があふれ出てくるような演奏だった。
ホロヴィッツのショパンは、なかなかまとまったものがないので
今回のように曲別に推薦盤を探す作業だと
うまくハマらないのだが
どうも1950年前後の演奏で録音状態がまずまずのものに関しては
ほぼハズレがないようなのだ。
ハズレがないというより、他のピアニストとは全く違う次元で素晴らしい。
これこそ本当のショパンなのだろう。
ホロヴィッツでしか再現できないショパンの魂、涙、情熱、愛、夢、それが伝わってきて
胸が熱くなる。
でもリストには書けない。だから自分自身でしっかりと覚えておこう。
とりあえず、ワルツはフランソワ、そしてやはり”☆”。

65korou:2021/05/12(水) 16:04:25
ドビュッシーの音楽の再チェック。

まず交響詩「海」から。
アンゲルブレシュトの演奏から聴いた。
確認すると、これでもう3回目の試聴となるが
たしかに推薦盤のレベルとはいえ、いろいろ聴いてみた今の感想を記せば
曲自体に魅力を感じられないので、その点どうしようもない。
ジュリーニ、バレンボイムも同様で、指揮者の個性はにじみ出ているが
それだけのように聴こえる。
マルティノンを最後に念のために聴いて終わりにしようかと思い聴き始めると・・・うーむ、困った。
これは、以前チェックしたときにはそこまで思わなかったのだが
こういう曲で古い録音のものを聴くごとに思ってしまう「最新の録音で鮮明な音の響きで堪能したい」という欲望を
ほぼ100%叶えてくれる音質の演奏であり、かつ演奏もシャープで聴き惚れるほどだ、
哲学的な渋みなどは一切ないので、自分の基本的な嗜好とは食い違うのだが
時にはこういうシャープで鮮明な音の洪水を聴きたいときもあるのも確かだ。
これはマルティノンの演奏に限り、「時々聴く音楽」のジャンルに入れておこう。
そして「たまにしか聴かない」ジャンルに分類しながらの”☆”というのもヘンだが、そうしておこう。

「牧神の午後への前奏曲」も、マルティノン、ブーレーズ、フルネ、モントゥーと聴き比べた感じでは
やはりマルティノンの音の鮮明さが一番だった。
ただし、曲そのものが一層静かに流れていく感じで、もはや嗜好とのズレはいかんともし難い。
これは「もう聴かない曲」リストに分類する。

66korou:2021/05/13(木) 13:47:57
ドビュッシーの再チェック。

「夜想曲」
デュトワ&モントリオール管で再チェック。全3曲のうち、2曲目の「祭」が比較的聴き易い。
1曲目の「雲」は耳がドビュッシーに慣れるまでやや退屈し戸惑う。
3曲目の「シレーヌ」は、歌詞なしの合唱が曲に馴染んでいないように聴こえ、まったく好みに合わない。
全体として、やはりムリして聴くほどの内容ではないように思えるので「ボツ」。

「弦楽四重奏曲」
ナクソスで最初に現れるエマーソンQで聴いてみると
この不可思議な和声に満ちた曲が
実は論理的にも解釈可能なのだという驚きを体験できる。
これはたまに聴いてみるのも良い、その価値がある。
かつて聴いたアルバン・ベルクには、そういう面白さはない。

「映像」
ギーゼキングで聴いてみたが、以前聴いたときほどの感銘はない。
フランソワは未チェックだったので、今回聴いてみて
やはり一番はこの人だろうと感じた。
幻想味はドビュッシーのそれというよりフランソワのそれなのである。
演奏家が作曲家を超えている。
エマーソンQとは別の意味で、論理的に解釈可能にしている。
ギーゼキングも悪くはないのだが、予想できる範囲内での名演であり
それではドビュッシー全体から受ける印象の範囲内で「ボツ」でしかない。
フランソワの想定を超えるファンタジーなら、たまに聴いてみても面白いはず。

67korou:2021/05/17(月) 17:20:28
ドビュッシーの再チェック。

「前奏曲集」を聴く。
ギーゼキングを聴くと、音質の古さを超えた素晴らしさがある。
ナクソス上位のポリーニを聴いてみたが、これが思ったよりこの曲に合っているので驚いた。
そして、多分これが一番かなと予想しつつフランソワを聴く。
悪くはないのだが、曲のイメージと微妙に合っていない感じがする。
フランソワの幻想味よりも、ポリーニの丁寧なきめ細かな解釈のほうが
曲想の新鮮さを際立たせて、曲の価値を高めているように思えるのだ。
・・・と思って第2集もポリーニで聴いてみたら、今度は幻想味ある演奏のほうが合っている曲想。
たしかにフランソワの演奏のほうが、この第2集には合っている。
そして、元に戻ってギーゼキングの第2集を聴いてみると
特に変わったことは何もしていないのに、普通に幻想味が出ているのには参った。
第1集のほうのギーゼキングはといえば、確かに曲想の新鮮さを出していたのだ。
というわけで、これは、それぞれにポリーニとフランソワの佳演があるのだが
全体を通してみればギーゼキングの演奏で十分本質的なものは聴き取れる、しかも素晴らしいという結論。
「たまに聴いてみたくなる」ジャンルへ。

「子供の領分」・・・これはフランソワで十分。他の人のを聴くまでもなく「たまに聴いてみたくなる」ジャンルへ。
「ベルガマスク組曲」・・・    同上

68korou:2021/05/19(水) 16:35:23
再チェック。

ディーリアス「管弦楽曲集」。
こういうタイトルでは検索は難しいが
とりあえず有名な指揮者としては、ビーチャム、バルビローリしか見当たらないので
それで検索して聴いてみる。
何曲かは聴き応えする曲もあるのだが
全体として、以前の試聴時にも感じた単調さが目立つ。
ドビュッシーをどこか匂わせる雰囲気のグリーグ風旋律が延々と続くのである。
特にこういう曲を聴く理由はないのでボツ。

ドヴォルザーク「スラヴ舞曲集」。
これも”ドボルザーク”とか”スラブ舞曲集”では検索でヒットしないので要注意。
クーベリック&バイエルンの演奏は素晴らしいが
曲自体がCD音源等で繰り返し聴いて愉しむ類のものではないだろう。
音楽鑑賞的にみてボツ。

ドヴォルザーク「チェロ協奏曲」。
これは、もともと”聴き馴染みのある曲”に入れるべき曲だ。
そして、ワイラースタインのチェロにビエロフラーヴェクがチェコ・フィルを指揮した演奏が
やはり素晴らしい。
いつまでも聴いていられる。

69korou:2021/05/20(木) 16:11:22
再チェック。

ドヴォルザーク「弦楽四重奏曲”アメリカ”」
ヤナーチェクQで聴く。素晴らしいの一言。かつて聴いていたアマデウスよりも
評価が高かった演奏らしい。そのアマデウスは、ナクソスで聴くと音質が貧弱で聴くに堪えない。
スメタナQがNo.1らしいが、ユンク君にもナクソスにも音源がないので、この結果に。
そして、ヤナーチェクQのような佳演があるのだから、当然”たまに聴く”ではなく”聴き馴染み”に分類替えだ。

エルガー「エニグマ変奏曲」
バルビローリで聴いてみたが、演奏自体は素晴らしいものの、曲が変奏曲という自分にとってはつまらない代物だけにどうしようもない。
ボツ。演奏についていえば、コーリン・デーヴィス&ロンドン響のほうがさらに優れているのだが、ナクソスではヘンなところで曲が細切れに
なっていて集中できないので、曲そのものを聴く場合はユンク君のバルビローリ&ハレ管が一番良い。演奏自体はこれに切り替え。

ファリャ「三角帽子」
アンセルメで聴いてみたが、やはり突然聴くには馴染みが無さすぎてキツい。フラメンコ風の強い拍手のリズムに独特のソプラノ声が続く展開は
とても馴染んで聴けそうにない。ボツ。なお、演奏は、ロメウ (ms)、カサド&マーラー室内管のほうがローカル色が濃く、曲が濃厚に味わえる。

70korou:2021/05/22(土) 14:44:47
再チェック。

フォーレ「レクイエム」をyoutubeで試聴(クリュイタンス&パリ音楽院管)。
訳詞もあるので、前回聴いたコルボの演奏と差し替え。
同じくフォーレ「歌曲集」は、曲調からして女声のほうが適当。
よってアメリンクで決定。
ただし、どちらもあえて聴かない曲として認定(声楽はどうも・・・)。よってボツ。

フランク「ヴァイオリン・ソナタ」
これは前回聴いたティボー&コルトーも良かったが、
パールマン&アルゲリッチの演奏はその上をいく。
けれど曲があまりに小振りなのでボツ。

71korou:2021/05/23(日) 21:05:25
再チェック。

グリーグ「ペール・ギュント組曲」
最初のチェックの際も困った楽曲。暫定的にカラヤンの演奏を選んだが
今回聴いてみて、カラヤンにしては表現意欲が乏しく魅力薄な感じがした。
ナクソスの上位にある無名のオケとか、レコ芸推薦のヤルヴィ、バルビローリなどを聴いたが
いずれもピンと来ない(ヤルヴィは全曲盤で推薦されていたので、それは未聴)。
ブロムシュテット&サンフランシスコ響の演奏で、やっと満足いく演奏に出会った。
表現し過ぎず、しかし温かい音色は忘れず、聴かせどころは抑制気味ながらきちんと歌っている。
ブロムシュテットの演奏を推薦するとは思いも寄らなかったが
もちろん優れた指揮者であることに異論はない。
しかも、これは聴き馴染みのある曲なので
そこへ分類替えとする。

72korou:2021/05/24(月) 10:15:40
再チェック。

グリーグ「ピアノ協奏曲」をチェック。
初回は、迷いに迷って。フライシャー&セルを候補にしたが
今回もっといろいろ聴いてみて
ギーゼキング(p)、カラヤン&フィルハーモニア管の演奏が
どんな時でも集中して聴ける演奏と確信できた。
何といっても、ギーゼキングのピアノが凄まじいのである。
カラヤンも1951年の指揮ぶりだから、かなりザッハリッヒな、かつ誠実なものだが
ギーゼキングのピアノが絡まない部分では、やはり物足りなさも感じたりするのだが
そこにピアノが入ると俄然音楽が引き締まって
他の演奏では聴かれない壮絶というか白熱というか
ザッハリッヒの極めのような感じになるのだ。
そして、単なる整然とした演奏などという代物ではなく
もう誰をも黙らせる厳粛な音楽、音と無音が交互に押し寄せ、重なり合い、響き合い、宇宙の神秘を黙示する
偉大な瞬間を現前させていくのである。
グリーグには似合わないのかもしれないけど
もはや似合う、似合わないとかいうレベルではない。
似合う似合わないのレベルで言えば、最もグリーグらしいのは
やはりセルの指揮ぶりなのだが
このギーゼキングはそれを上回る演奏だと言えよう。
曲そのものが「聴き馴染み」のあるものだけに、こうした演奏を知った以上
これも”分類替え”とする。

73korou:2021/05/25(火) 16:02:31
再チェック。

ヘンデル「水上の音楽」
初回は全く音楽に馴染めず、アーノンクール待望の願望だけで「未聴」で推薦するという”暴挙”で終わっていた。
今回、ハーティ版による原典無視の近代オケ用編曲版と、
原典に沿った古楽器演奏版の2種類の違いを意識してそれぞれ聴いてみた。
たしかに後者(古楽器)は聴いていて全然馴染めない、というか
これだけだったら「もう聴かない」ジャンルに即分類するところ。
しかし、前者(近代オケ)のセル&ロンドン響の演奏などを聴くと
たしかに古楽器演奏の出現前までの現代人の耳には
この音色でこの曲は意識されていたはず、と確信できる。
古楽器に良い演奏がない以上(というか原典版で聴く価値を見出せない以上)
このセルの演奏で「たまに聴く」ジャンルに分類するのが妥当と思えた。
確かに、機会音楽の類ではあるが、優れた部分も多い曲のようにも思えるので。

ヘンデル「合奏協奏曲 Op.6」
ヘンデルの合奏協奏曲は、本人が関与せずに勝手にまとめられたOp.3(全6曲)と、本人がまとめたOp.6(全12曲)とがあり
他に「アレクサンダーの饗宴」というのがあり、結局のところ、単に合奏協奏曲と言った場合はOp.6を指すようだ。
初回は、古楽器のアーノンクールの演奏で気に入って、時間をかけて全曲聴いたりしたが
今回は、近代オケのものも聴いてみた。
共通してアップされていないと比較しにくいので、Op.6の第4曲で比較試聴。
シューリヒトのものは録音が不明瞭で演奏が伝わってこず残念。
それに比べて、ボイド・ニールの指揮はまるで古楽器の演奏のようで
引き締まった表情が清々しい演奏になっている。
かなりオススメなのだが、ヘンデルで古楽器の演奏のものが1つもないのもどうかと思われるので
初回通りアーノンクールで変更なし(ジャンルは「聴き馴染みはないが良い曲」)

74korou:2021/05/25(火) 16:03:47
再チェック

ヘンデル「メサイア」
優れた曲だと思うが、youtubeでどうやっても対訳付き動画が出てこない。
残念ながら「もう聴かない」ジャンルに分類するほかない。
(対訳付きがアップされれば見直せるのだが・・・)

75korou:2021/05/27(木) 15:21:28
再チェック。ハイドン。

弦楽四重奏曲「皇帝」。
初回のときはイタリアQをアルバン・ベルクQとの比較で推薦。
今回は、ユンク君にあるブダペストQ、ナクソス上位のコダーイQ、アマデウスQ、ゲヴァントハウスQなども
聴いてみた。
やはりイタリアQの美しい旋律の歌わせ方が一番しっくり来る。
ゲヴァントハウスQの中庸で常識的な響きも悪くはないが。
にしても、積極的に聴きたいとは思えないので「たまに聴く」ジャンルに分類。

オラトリオ「天地創造」。
初回ではyoutubeの動画を参照していないようなので
カラヤンのを聴いてみたが、どうも訳がないようだ。
かなり音質が悪いが、サヴァリッシュがN響を振ったときの映像のものに
訳がついている。
演奏も良いのだが、やはりこの種の音楽を積極的に聴くことは
これからはなさそうに思えるので「たまに聴く」ジャンルになるが
さて、前回推薦のヨッフムの演奏はどうしたものか。
と思ってチェックしてみると、いやはや凄い気迫の演奏で
これはアジアの片隅で演奏された代物と比較すべきではないことを納得。
一応、対訳がyoutubeにはあるということを注記しておけば良いかな。
対訳があるということで「たまに聴く」ジャンルとなる(「メサイア」と雲泥の差があるわけではない)

76korou:2021/05/28(金) 17:13:13
再チェック。ホルスト「惑星」。

1時間半以上も聴き続けたので、耳がヘンになった。
結局、1945年のモノラル録音ながら
ボールト&BBC響の演奏が一番「こけおどしがなく」「音質も古い割には鮮明」なので
推薦とした、
初回推薦のレヴァインと比べると、遥かに音質は落ちるが
2曲目で突然飽きてしまうというようなことは起こらない。
(それでも全曲聴き通すと、途中で眠たくなってしまうのは否めない)。

ユニークなのは、1961年のカラヤン&VPOの演奏で
カラヤンはカラヤンで熱気むんむん、やる気満々であるのに対し
VPOはそんなカラヤンを適当にあしらい、各パートが名人芸を次々に披露するという
実に「古き良き時代」の演奏であったこと。
ただし、聴いていくうちに、
カラヤンの熱気がどうも曲の本質と違う方向を向いていることを直感でき
その点でボールトの演奏には及ばないのだが
VPOの美音に浸るとしたら、これほどの名演はない。
(後年のBPOとの演奏は、このVPOとの熱演と比べると気の抜けたビールのようでいただけない)

今聴いているハンドリー&ロイヤル・フィルの演奏は
ゆったりとしたテンポの時は最高に響き合って素晴らしいが
強奏の部分がどうも決めが甘く、そこだけが惜しい(他はかなり理想に近いのだが)。

結局、ボールト&BBC響の演奏で「聴き馴染んだ曲」に分類替え。

77korou:2021/06/01(火) 14:55:03
再チェック。

本日から再生ブラウザをIEからChromeに変更。
IEの賞味期限切れ間近ということもあるが、最近ユンク君サイトがIEだと異様に重たいので変更を決定。
なぜかChromeだとすぐに再生できるので便利。

ヤナーチェク「シンフォニエッタ」
作曲の経緯から言えば深みのある音楽とはいえないので
結構感銘を受けても(初回はマッケラスの演奏で”☆”)
やはり「たまに聴く」ジャンルのように思える。
今回は、マッケラス&VPOでもさほど感銘を受けなかった。
むしろ、純粋音楽として結晶度の高いセル&クリーヴランド管の演奏のほうに
惹かれるものがあった。
このセルの演奏で「たまに聴く」ジャンルに分類。

コダーイ「ハーリ・ヤーノシュ」
初回はドラティだけ聴いて推薦盤としていた。
今回は、たまたまフリッチャイをユンク君で聴いてぶっ飛んだ。
緊張度が並々ならぬ様子で、この娯楽風楽曲が全然違って聴こえた。
時期的にみてフリッチャイの”白鳥の歌”となる演奏であり、さもなんである。
ドラティも再聴してみて全然悪くないのだが(曲そのものを素朴に愉しむにはこっちのほうが良いかも)
曲そのものが「たまに聴く」レベルのものである以上、フリッチャイの演奏の深さには
そのジャンル分けそのものを悩ませるものがある。
「たまに聴く」で”☆”が妥当か(本当は「聴き馴染みはないが演奏は良い曲」というジャンルに入れたい。そういうのは少ないので
新たにジャンルを作るのも迷うところ)。

78korou:2021/06/01(火) 15:11:53
本日の再チェック、続き。

クライスラー「小品集」
初回推薦のシェリングは、今回聴いてみて、やはり表現が直線的すぎてイマイチな印象。
やはり、こういう曲は音色の美しさなどが重要視されるわけで
その点で、ミンツとシェリングは甲乙つけ難いのだが
ミンツには、さらに表現意欲の活発さが感じられ
こういう俗っぽい曲調の場合、ますます聴き易くなるのは否定できない。
よって、ミンツの演奏で、曲自体は「たまに聴く」程度でいいだろう。

ラロ「スペイン交響曲」
レコ芸推薦のパールマンと、前回推薦のグリュミオーを比較試聴。
パールマンはあくまでも普通で、欠点もないが特徴もない。
グリュミオーは内に情熱を秘めたような表現、音色で
フルネの指揮もぴったり寄り添っていて冴えている。
これは、演奏は初回推薦のままで、曲自体は「たまに聴く」ジャンルに分類。

79korou:2021/06/02(水) 16:27:37
再チェック。

レハール「メリー・ウィドウ」。
”1993年12月 メルビッシュ湖上ライヴ”という動画を
youtube上で日本語訳付きで鑑賞可能だ。
初回推薦のマタチッチのほうが、演奏として優れているかもしれないが
やはり翻訳付き動画に勝るものはない。
しかし、やたらメロディ抜きのセリフの場面が最初から多いのと
音楽も平和な感じで変化に乏しく、魅力薄な気がする。
少なくとも63才までこういう方面に興味がなかった人間を
あえて振り向かせるほどのものではない。
”もう聴かないだろうオペラ等”に分類。

レオンカヴァルロ「道化師」
これもカラヤン指揮の動画がyoutubeにあるが
日本語訳詞がないので、やはり内容はちんぷんかんぷん。
”もう聴かないだろうオペラ等”に分類。

リスト「ピアノ協奏曲第1番」
これは超名演揃いで圧倒された。
まずバレンボイム。堂々たる演奏でケチのつけようがない。
しかし、普通ならこれ決まりのレベルなのに、これを上回るファンタジーあふれる演奏が
3種も存在するのだから驚きだ。
まず、一番幻想味を客観視して距離を置いてなおかつファンタジックに聴かせるのがアルゲリッチの演奏。
それよりももっと直截的に音楽の中に入り込んで自由自在に楽想を操るかのような演奏がリヒテル。
さらに、リヒテルよりももっと曲想への切込みが鋭く鮮やかそのものなファンタジーが現前してくるのがフランソワ。
もう、以上4つのタイプの演奏に優劣なんてつけられるわけがない。
4人併記して、”聴き馴染みはないが良い曲”に分類して”☆”をつけておこう。

80korou:2021/06/03(木) 11:18:15
再チェック。

リスト「ピアノソナタ」
初回はポリーニで”☆”までつけて推薦としたが
今回聴いてみて、それほどのものとは思えなかった。
そもそもが曲調が暗く大袈裟で、ロ短調という調性のせいか
全体に見通しが悪く、やたら力感だけが目立つ曲で
あまり好きになれない。
本当はリヒテルのような幻想味のある演奏のほうがリストには好ましいのだが
「たまに聴く」程度であれば、もっと軽い聴き易い演奏のほうが良いだろう。
となれば、立派だけど重たいポリーニなどよりも
しなやかに弾くツィメルマンの演奏をとりあえず押さえておくという結論になった。
「たまに聴く」ジャンルで、ツィメルマンで。

81korou:2021/06/03(木) 14:23:49
再チェック。

マーラー「復活」
バーンスタインとワルターを併記して推薦としていたが
今回も結論は同じ。
曲想にうまくハマればバーンスタイン、イマイチ気持ちが乗らないときは悪ワルターという使い分け。
ただし、これも度々聴く音楽ではないので
「たまに聴く」にジャンル分けしたい。

82korou:2021/06/08(火) 15:47:35
再チェック。「復活」やり直し。

やはり時間を作ってマーラーは聴くべし、と再考(コロナ禍で時間もあるし)。
まず、ワルターの新旧盤について感想。
新盤(NYP)を支持したい。これは旧盤(VPO)が悪いわけではなく、恐らく旧盤のほうが優れていると思われるのだが・・・
単なる録音の問題で、しかも新盤の出来も旧盤に比して随分劣るわけでもなく
むしろ鮮明に聴こえる分だけ長所もあるので、ここは新盤の流れの良さに注目したい。
その耳でバーンスタインの旧盤(NYP)を聴くと、明らかに曲への立ち向かい方が異なり
冒頭の低弦の響かせ方が全く耳障りでなく、その後の各フレーズの処理も納得のいく、まさに腑に落ちる演奏だった。
ユンク君で確認できる演奏としては、後はショルティ(AC管)だけとなったが
これはこれで面白い演奏で、曲そのものがショルティのような外面を楽譜通りに磨き上げる手法に向いているのである。
ナクソスに移って、まずシャイー(AC管)を聴いてみた。
抜群の録音という記述も見たが、実際にナクソスで聴く分にはそれほどでもない。
ただし、演奏はまさに常識的に妥当なラインを辿り続けていて、AC管の上手さもあって、聴き映えは意外と悪くない。
曲そのものを聴くには最上かもしれない(ショルティも楽譜通りだが、音の強弱に彼独特の個性が出てしまう面がある)。
ショルティの新盤(シカゴ響)は、期待したほどの名演ではなかった。
旧盤に比べて弱音部分の緊張度が低く、強音部の充実した張りのある美しさとの落差がひどい。
こういうのはカラヤンにはないので、それがこの両指揮者の違いだろう(そのカラヤンの演奏はWebでは聴けない。
「復活」は振っていない?)
「復活」といえばキャプランだが、そのVPOとの演奏は、もはや素人の物好きでは済まされない優れた演奏だった。
しかし、ナクソスの仕様で、楽章の途中でぷちぷち音が途切れる(つまり違う箇所に分離している)ので、これは致命的な欠陥。
アバドの新盤(ルツェルン祝祭管)の演奏は、ワルター新盤でも感じられたあの”突然悪寒のようにやってくるこの世界への絶望感”
といったものが感じられない健康な模範生の演奏に聴こえる。マーラーでそれはまずいのではないか。他には欠点はないのだけれど。
もうくたびれたので、最後にバーンスタインの新盤(VPO)を聴いてみる。
旧盤の良さを失わず、さらに濃厚な表情が色付けされ、しかもVPOの音色の良さ、能力の高さを存分に引き出していて
この曲を深く聴くには最高の演奏であることは間違いない。
結局、深く聴く→バーンスタイン&VPO、軽く聴く→ショルティ&AC管という結論。
(まだまだ聴けていない名演の類は多いのだけど、この曲の比較試聴というのは大変だ)

83korou:2021/06/08(火) 15:55:47
↑の訂正
ショルティの旧盤は、AC管でなくロンドン響だった。

それと、マーラーの交響曲は
どんなに優れていても「巨人」以外は「たまに聴く」に分類するのが妥当だろう。
時間をそれだけ割く余裕がないので。

84korou:2021/06/08(火) 16:36:03
再考。
マーラーについては、「もう聴かない」に分類することはあり得ず
かといって「たまに聴く」以外のジャンルになることもあり得ないわけで
どうしたって「たまに聴く」ジャンルになってしまうのではないかと
今さらながら気づいた。
そのなかで名盤を探る試みをしても
結構、比較試聴するにしても膨大な時間がかかり
その割には最初の結論から変わらないことも多い。
今回の「復活」にしても、バーンスタイン&VPOは不変で
ワルターがショルティに変わったくらい。
それもムリに変更しなくても良かったのでは思うこともある。
やはり、ワルターに戻しておこう(深く聴く、などの注釈は不要で)。

ブルックナーも長時間なので、すべて「たまに聴く」にしたほうが妥当かと思ったが
これは部分的ながら実際には頻繁に聴いているので
現状のままとする。

よって、次回は
マーラー「さすらう若人の歌」から再チェックスタート。

85korou:2021/06/10(木) 15:42:51
再チェック。

マーラーの歌曲「さすらう若人の歌」「亡き子をしのぶ歌」
いずれも、今回ちょっとだけ聴いてみて
こういう純粋なクラシックの歌曲集はもう耳が受け付けないということがよく分かった。
ただし、「さすらう」のフルトベングラー、「亡き子」のカール・ベームは
マーラーの録音をほとんど残していない大指揮者だけに
そこを堪能するという愉しみは否定できない(だから初回は好意的に評した)。
とはいえ、歌曲なのでフィッシャー=ディスカウをどうとらえるかが一番であり
その大仰な表現は、他の歌手を圧倒する技量とはいえ、やはり耳が受け付けない、
というより、歌曲そのものが耳に入ってこない。
「多分もう聴かない曲」ジャンルに分類。

マスカーニの「歌劇”カヴァレリア・ルスティカーナ”」
これは日本語訳の動画見当たらないため、評価のしようがない。
よって「多分もう聴かない曲(オペラ)」に分類。

メンデルスゾーンの「夏の夜の夢」
レコ芸がプレヴィンを絶賛するのだが、今回聴いても全く心に響かない。
曲のお粗末さだけが伝わってくる(残念ながらデュトワ、マークなども同様)。
ところがクレンペラーだけは別格なのである。
ほぼ「たまにしか聴かない」ジャンルに分類しかけていたが
クレンペラーの演奏を聴いて、完全に思い直し、ジャンルを変更した。
なぜかクレンペラーだけは最後まで聴いてしまうのである。
そしてなかなかよく出来た曲だと思ってしまうのである(不思議!)

(再チェックとは別に)
最後に、時間があったので、ついでにマーク指揮の「イタリア」も聴いてみた。
このマークは素晴らしい。初回の推薦も間違っていなかった。

86korou:2021/06/13(日) 16:58:10
再チェック。

モンテヴェルディ「聖母マリアの夕べの祈り」。
独唱入りの曲で、古風かつ素朴な曲調で
今後聴くことはそうないと思われる。
「もう聴かない曲」ジャンルに分類。

モーツァルト「リンツ」。
まずナクソス第1位のカラヤンを聴いてみたが
案の定、序奏部分は荘厳で素晴らしいが、主部の速い部分になると
あまりにも感情のこもらないスタイリッシュな仕上げに違和感を覚える。
前回はクレンペラーを推薦したが、今回聴いてみて、それほどの充実感は感じられなかった。
あれっ?と思い、ベーム&BPOを聴いてみると、クレンペラーより響きに生命感が感じられ
これで決まりかなと思いながら
ワルターで検索するとコロンビア響との演奏があったので
念のため聴いてみる。
このコロンビア響は、その後組織されたコロンビア響とは違うような気もするが(NYPっぽい響き)
さすがにワルター、細かいニュアンスはベームをも上回る。
ユンク君には、その新しいほうのコロンビア響の演奏もあったので、それも聴いてみる。
これは、オケの音色が薄く明るい感じでモーツァルトの音楽との違和感も感じられるが
ワルターの含蓄はさらに深まっているようで、テンポの妙、リズムの愉しさなど、他では聴けない音楽になっている。
甲乙つけ難いワルター&コロンビア響の新旧の演奏だが
ユンク君でDL可能でもあるので、新盤のほうを推薦としたい。

前回は今と違う感性で聴いていたのか「リンツ」だけ名演選びに苦心していたが
今回は全然抵抗なかった。
ただし旋律などは聴き覚えがないので「聴き馴染みはないが良い曲」ジャンルに入れることにする。

87korou:2021/06/13(日) 17:10:13
再チェック、モーツァルト「リンツ」の続き。
クリップスの再聴を忘れていた。
聴いてみると、全然問題ない。他の交響曲と同様、オケの音色、リズム、テンポすべてに満足いく出来。
なぜ、初回に違和感を感じたのか?その感性こそ今思えば違和感そのものだ。
ワルターは撤回(オケの音色が微妙なので)、クリップス&AC管で決まり。

他の「ハフナー」なども「聴き馴染みがない」はず。
ちょっとチェックが必要だ。
「第29番」「第31番”パリ”」「第35番”ハフナー”」はいずれもクリップス&AC管で
「聴き馴染みがないが良い曲」に分類替え。
さすがに「第25番」は聴き馴染みがあるので、コープマンの演奏でそのまま。
「第38番”プラハ”」からは聴き馴染みありでそのまま。

以上で今日の作業は終わり。
残る再チェック作業は
モーツァルトのディベルティメント2曲のみになった。

88korou:2021/06/14(月) 11:01:52
再チェック。

モーツァルト「ディヴェルティメント K.136〜138」
弦楽合奏曲として作曲されたモーツァルト初期の楽曲(16才?)が
勝手に「ディヴェルティメント」と銘打って発表された作品。
弦楽四重奏なのかオケによる弦楽合奏なのか演奏スタイルも確定していないので
いろいろなパターンの演奏が聴かれるが
個人的には、コープマンの演奏でこの曲を「発見」しただけに
小編成オケによる弦楽合奏の形がしっくりくる。
いろいろと聴いてみたが
初回推薦のコープマンを上回るものはない。
小沢征爾&サイトウキネンの演奏のみ、速いテンポの楽章が個性的で面白かったが
緩徐楽章になると急激にダレてしまい、残念。
モーツァルトの若書きなので、しょっちゅう聴いて愉しめる類のものではない。
「たまに聴いて愉しむ」ジャンルに分類することにした。
コープマン以外に良い演奏がないこともあるし。

同「ディヴェルティメント第17番」
これはモーツァルト20代半ばの作品で、ボリューム感は増しているし、構成も深まっている。
しかし、もはやここまで深くなってくると、省略の妙というのも必要であり
それはディヴェルティメントという形式にはそぐわないということもあり
現代人が聴く音楽としては、どうしても冗長の感は拭えないのも事実。
初回推薦のウイーン八重奏団の演奏は、耳がやはり慣れないので
今回はいろいろ聴いて、ユンク君所収のザンデルリンク&レニングラード・フィルが
最も音楽性豊かな演奏と判断した。
そしてこれも(音楽性豊かだが冗長でもあるので)「たまに聴いて愉しむ」ジャンルに分類。

これで再チェックは一通り終了。

89korou:2021/06/14(月) 11:40:25
今、エクセル互換で作ったファイルをみたら
今回の再チェック終了時点以降の曲について
「たまに聴く」と「もう聴かない」の仕分けができていないように思える。
全部聴くのもうっとうしいので
これはさすがに「たまに聴く」だろうという演奏を
初回推薦の演奏で聴いてみて
さすがにもう聴かないだろうというのだけを振り落とした上で
残りの作品を「たまに聴く」に分類替えすることにしたい。

☆「たまに聴く」に分類替え作業
モーツァルトは、さすがに300選にまで絞られた中で「もう聴かない」ジャンルはあり得ないと思うので、全部「たまに聴く」に分類替え。
ラベル「ボレロ」も「もう聴かない」は事実上あり得ない。

パガニーニ「カプリース」(ファイルにはパールマンとあったが、判断過程を読むとユリア・フィッシャーが良いとあるので、その確認)
ラベル「弦楽四重奏曲」(否定的記述がない。アルバン・ベルクQの演奏を再度聴いて判断)
シューマン「交響曲第1番」(クレンペラーだけは何とか聴けたようなので、再確認)
R・シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」「死と変容」「ツアラトゥストラ」「ティル」&「アルプス交響曲」(時間があれば再確認)

※ほぼ曲自体が300選というチョイスに残るほどの内容がない、という意味での「もう聴かない」なので、案外、以上の4点だけの確認で
 済むようだ。

90korou:2021/06/15(火) 15:04:57
チャック再確認。

パガニーニ「カプリース」
たしかにパールマンよりはナクソス1位のユリア・フィッシャーのほうが音色が綺麗。
しかし曲そのものが300選に値しない(ただの練習曲のよう)。

ラベル「弦楽四重奏曲」
アルバン・ベルクQの演奏で聴くと、たしかに思ったより面白く聴ける。
しかし、馴染の無い曲でもあるし、頻繁に聴かれる曲でもないので
あえてジャンル替えする必要性は感じない。

シューマン「交響曲第1番」
まず若手代表のヤンソンスで聴いてみて、それからクレンペラーで聴いてみた。
両者の差は歴然としている。
というか、クレンペラー以外でこの曲を面白く聴かせられる指揮者などいそうにもない。
曲はシューマンの欠点が全面的に出てしまっているので、しばしば聴くまでにはいかないが
全く聴かないのは勿体ない。
「たまに聴く」に分類替え。

以上で確認作業終わり。
今度は、「聴き馴染みのある曲」について、ユ・ナの区別をつけるだけの作業。
気が向けば、推薦演奏以外も聴いてみたい。

91korou:2021/06/18(金) 16:28:20
チャイコフスキーの「P協」「Vn協」を連続して聴く。

「P協」でアリゲリッチを推奨していたのには我ながら驚いた。
聴いてみて、かなり彼女にしては不調だったのではないかと思われる出来だった。
特に終楽章でのミスタッチは痛々しいほどで
これはいかに正統派であろうと、リヒテル&カラヤンの牙城を崩すほどのものではないだろう。
日を改めてリヒテルの演奏を聴いて再確認してみよう。

「Vn協」のフェラス推奨も考えものだ。
これは初回選考の際に、もっと広く聴くべきだったと反省しているとおり
もっといろいろと聴く必要がある。
ただし、第2楽章でカラヤンが引き出したBPOの重厚な響きは聴きものだ。
これだけは他の演奏を凌駕しているだろう。

92korou:2021/07/26(月) 11:47:59
ブラームス「第3」を比較試聴。

ジュリーニ&フィルハーモニア管が断然良い。
かつての試聴では、ジュリーニ&VPOについて
聴き通せばVPOの音色の魅力がフィルハーモニア管それよりも勝ると判断して
VPOのほうを推薦盤にしていたが
改めて聴くと、最初からVPOの音色がほとんど録音できていない演奏で
しかもテンポがかなり遅くなってきていて、その分魅力薄になっている。

併記して推薦していたヨッフム&ロンドン・フィルの演奏も
さほど滋味を感じず、ムダな繰り返しもあったりしたので
ここはジュリーニの旧盤のみを推薦盤に書き替えすることにした。

93korou:2021/08/09(月) 13:38:20
久々に音源チェック。

ベートーヴェン「第1」「第2」について。
「第1」のシューリヒトは悪くはないのだが
ワルターの演奏を聴いてしまうと
ベートーヴェンらしい響きの点でワルターに軍配をあげざるを得ないので
併記で推薦は取り消すことにした。
最近の指揮者だとなかなかこの響きは出せないわけで
その意味では、シューリヒトは未来っぽい演奏をしていることになる。

「第2」は、いまだ他の演奏を聴いていないのだが
おそらく凄い演奏を聴いたとしても
それだけでワルターの演奏を外すようなことはあり得ないので
ワルターを推薦のまま残すことにした。

よって「第1」「第2」ともにワルター&コロンビア響で決まり。

94korou:2021/08/13(金) 21:42:12
「エロイカ」の再チェック。

こんな大曲を、しかもいつもと違って夜に比較試聴したので
再チェックできたかどうか・・・

やはり、この曲にはドイツの魂が匂ってこないと個人的には満足できない。
だから、セル&クリ―ヴランド管の演奏は、どんなに立派でも、その点で魅力薄なのである。
たしかに、いろいろ残った録音の中では、ユンク君の説明通り、1957年のものが最高だとは思うのだけれど。

その点で、最初のチェックで推薦盤にしたシューリヒトの演奏は
その基準でいうならば物足りない。
オケがフランスの二流オケというのも物足りない。

だから、今回いろいろ聴いてみて
結局のところ、ワルターとフルトヴェングラーに落ち着いたのである。
(ということで、あとはドイツ系の指揮者でいろいろ聴く作業が残った。
 イッセルシュテット、ベーム、カイルベルト、カラヤン、E・クライバー、クラウス、クレンペラー、ケンペ等々)

それと、前回のチェックでマルケヴィッチの演奏に感銘を受けていたので、それも聴いてみた。
確かに凄い。個人的にはセルなんかよりよっぽど凄い。曲の個性を思えば、シューリヒトよりも良いかもしれない。
それは、シンフォニー・オブ・ジ・エアーの凄さでもある。このオケだからこそ、マルケヴィッチの芸術が生きている。
本当にこのオケの底力は凄い。1955年の時点で合奏力という観点で言えば世界最高だったのではないか。
ただし、ドイツの匂いがない(当たり前だが)。だから推薦盤にはしない。
今、ブラームス「第1」の最初のほうを聴いている。これはそこまでドイツ臭を要求しないので満足して聴ける。凄い。

95korou:2021/08/14(土) 15:11:04
「エロイカ」再チェックの続き。

クナパーツブッシュのブレーメン響との演奏には驚いた。
まだ完成前のリハーサル中の演奏のごとく、未熟な演奏だ。
それに比べて、同じクナのミュンヘン・フィルのほうの演奏は堂々としている完成形で
即興の美しさにおいてフルトヴェングラーと双璧だが、あれほどの真剣さは感じられない。
クナの即興は、何か真剣さとは別の土台の上で組み立てられているように思われ
そこがベートーヴェンの音楽の核心とは遊離しているのが、この演奏の弱点だろう。
その点、フルトヴェングラーの真剣さは、ベートーヴェンの音楽の個性と一心同体のように思える。

メンゲルベルク&AC管の演奏も、それに似て、この大指揮者の個性は十分に発揮されているものの
その音楽の行き着く先はベートーヴェンの音楽の真実とはかけ離れているようだ(それに録音も悪すぎる)。

エーリッヒ・クライバー&AC管は不思議な演奏で、主題提示部の音楽の流れは申し分なく、あらゆる演奏の出来を凌駕するくらいだが
展開部に入った途端に音楽が渋滞し始める。これは、この日のクライバーのコンディションによるのではないか?

カラヤン&フィルハーモニア管は、予想以上に優れた演奏で、音楽の流れをクライバー並みに巧く把握できていて
それが展開部になっても破綻していない。これは逆にこの日のカラヤンのコンディションがベストだったのだろう。
このカラヤンの解釈をステレオで聴きたくなり、約10年後のBPOの演奏に切り替えてみたが
これは失望する結果に終わった。
今度は展開部で緊張度がバラバラになり、優れた部分は凄いのだが、そうでない部分も相当混じっていて
その未整理な部分はBPOのソロ奏者が目立ちすぎる結果を生んでいる。
かなりテキトーに聴けば、提示部は立派で、展開部も部分的に立派なので、もともとの曲の素晴らしさと相俟って
非常に印象的な、近代オケの合奏力のレベルの高さを示した演奏という風に聴けてしまうのだが(これが今までの印象)
今回、フィルハーモニア管と比較試聴してみて、その雑なまとめ方に気づいてしまった。
この時期(60年代前半)のカラヤンは忙し過ぎたに違いない。
だから、50年代の名演と比較すると、レベルは落ちているのだろう。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板