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蝶が舞う時… ―絆―

348:2012/01/13(金) 16:05:31 HOST:zaqd37c5e53.zaq.ne.jp
「憐…。」

私は無意識に憐の名前を呼んだ。

憐はもう居ない。

私…何やってんのかな?

きっと誠が居なかったら今頃私も死んでたな…。

「夜那…!」

その声に私は掌を握り締めた。

振り向きたくなかった。

でも身体がふいに動いてしまって振り返ってしまったんだ…。

「…どうしたの?」

「どうしたの?じゃねーよ!…辛いからあの場から逃げたのか?」

誠の言葉に私は笑顔で返す。

「ううん。そんなんじゃない。声が聞こえた気がしたの。
 “玄関に来て”って声が…。空耳かもしれないけど…その声で目が覚めた気がした。
 何時までも泣いてちゃ憐に悪いし…。」

「そっか。憐ってさ…夜那にベタ惚れだったんじゃねーの?今思えばだけど…。」

誠はズボンのポケットに手を入れながら言った。

「ベタ惚れって?」

「辞書で調べろ。」

誠はそっぽを向く。

「ま、いいや。」

そう言った瞬間、誠の背後から声が聞こえた。


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