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君と私が望む物―Yer she saria stig let xeoi peg pel―

5神音 桜紗 ◆ptZpvaYoVY:2011/05/28(土) 20:43:31 HOST:i118-17-46-116.s10.a021.ap.plala.or.jp
追加注意:すいません。ここから語り手はエレナになります


「は……!? 何を言っているの!!エリオットはまだ十四歳よ!?兵にするのは二十歳を超えてからなのよね!?」

私はエレラを睨み付け一心不乱に叫ぶ。しかしエレラはフン、と鼻で笑うと「一般人になど惚れるな。貴様には王族の奴がお似合いだ」と自己満足に笑った。



「エリオット………ッ!!」

 エレラの話は恐らく本当であろう。エレラは我が儘で傲慢であるけれど嘘は付かない人である。エレラの婚約者は海に囲まれたエルシャゴートの青髪を肩までのばしたカイト=エルシェスであり、その人が気に要らず、私の恋でさえも邪魔しようとしているのだ。私は暗くなった紫色の夜空を見上げ窓を開け、周りを見計らいヒュンッと言う音を立てて三階である自分の部屋から、一階の王宮の扉の前に落下する、が全く無傷で走り出した。


 夜道を走り始める。エレラを信用しなくなったのはいつからだろう、エレラは段々我が儘に、横暴になっていき国民の批判も凄い、しかしエレナの場合は可愛らしいとか良い王女とか言われ、そう言う声も得エレラの耳に届きエレラを歪ませてしまったのだ、と言う罪悪感を持ちながら私は走る。

エレナ自身からエリオットの家にはあまり行かないからエリオットはきっと驚く事だろう。

 ハァッ、ハァッと息を切らしながらエリオットの家のドアを叩く、するとガチャリ、とドアが開く音をしてエリオットの母親であろう女性が目を見開き「エレラ王女様……っ!?」と困ったように叫ぶが私の首を見て「しかし……継承者のペンダントが……。あ!!エレナ様!?」と叫ぶと女性の後ろのドアが開き「母さん?」と言う声が聞こえて、珍しいプラチナブロンドの髪が揺れている。私は「エリオット様のお母様ですね? 私は既にご存知かも知れませんが第二王位継承者のエレナ=ビアシーニです。エリオット様と二人で少し話をさせては頂けませんか?」と敬語で話をする。女性はぎこちなくコクコクと頷くと後ろに居たエリオットを見た。



 紫色の夜空を見上げエリオットは笑いかけた。あの女性がいる所では話ずらくエリオットの家の近くにある公園に移動した。
エリオットは相変わらず笑いかけながら「エレナが俺ん家くんの久し振りじゃね? 何か用事あったんだろ、何?」と問いかけてくる。何か分からないけれどエリオットの笑顔を見ると透明な粒がホロホロと流れ出し、頬を伝う。

「YeR be orator Lom nebbe (あなたの名前を讃えます)

 lor besti redi kele-I-lovier (紅く、鋭く、美しい)

 O sde saira qersonie Laspba Ezel (主の片翼 夜の歌)」

エリオットは無意識なのか微かに歌を口ずさむ、それは私の曲。私自身を讃えるために作られた曲。そのせいか余計に涙がこぼれる。エリオットはニッコリと笑って見せて私の頭を優しく撫でると「多分エレナが言いたい事は王女様に聞いた事だろ?」と言う。私は正直かなり驚いて目を見開くとエリオットは苦笑して「エレナに近付き過ぎたからかな……? "もう私の妹に近付かないで。二度と私達の王宮にも足を踏み入れるな"って言われた後に………、"あなたは再来週のクレイハ戦争の傭兵になったわ"って言ったんだ」そう言いながら涙を流す私の頭をまだ撫でている。エリオットの身長は165cm、私は150cmと違い過ぎるせいでなかなか抵抗出来ずにいるが正直恥ずかしい。

「エリオット……ッ! 嫌よ!普通は二十歳からしか傭兵はいけないの、だけどエレラがっ……!!」

「O la laspba,yupa Lom dremre neckt lostasia U meide (世界(誰も)があなたを忘れても、僕はあなたの事を忘れない)」

途中でエリオットの言葉に遮られ言葉を止めると、撫でていた手を離し私の耳元にそっと手を置くと青色の薔薇が刺さり、エリオットは同じ言葉を繰り返し言っていた。私はカァァッと真っ赤になった。だって………青い薔薇はプロポーズの証であるから。エリオットは赤面した様子であるが、私の身長に合わせしゃがんで口をパクパクさせていたがわざとらしく私から先に言ってやった

「私、エリオットのこと……好き!! この世界で一番大好きよ!!」

笑って見せた

6神音 桜紗 ◆ptZpvaYoVY:2011/05/29(日) 17:33:08 HOST:i118-17-46-116.s10.a021.ap.plala.or.jp
 エリオットの顔は赤くなっていた。私がわざとらしく笑うとエリオットも笑うが、その後苦々しい表情になり「助かる確率は……無いかもしれない。だけど……待っていてくれる?」と問いかける。私はクスリと小さく笑って「勿論よ。エレラに何と言われようと貴方が帰ってくるのを待っているわ」と微笑む。エリオットは微笑して「ありがとう……。エレナ」と呟いた。




 エレラに何と言われるだろうか。王宮に帰る道のりを私は静かに歩いて行く。青い薔薇は私の耳元で美しく輝いている。きっとエレラには反対されるだろう、しかし今のエレラの批判を聞いていると王女交代も時間の問題だと私は思う。

 パァッと明るく光る王宮の電気を見つめていると召使のアレン=レジスタンが外に出ていた。きらびやく琥珀色と薄水色の混ざった髪を後ろで一つにまとめながら透き通った白色の瞳をあちらこちらへと向けている。漆黒の黒い服。アレンは私を見つけタタタッと早足で近付いてきて安心したようにため息を付くと「ご無事でなによりで御座います。……ん?その薔薇、は……」私の耳元にある薔薇を見てキョトンとした後ニコニコと笑うと「おめでとう御座います。あの……エリオット様でしょう?」と相変わらずニッコリしつつ言うと私はカァァッと真っ赤になりながら小さくコクコクと頷くと「あのね、アレン。エレラには言わないでくれる?」と言うとアレンは相変わらずニコニコと笑い「分かりました。知られると、マズいですしね?」とからかうように笑った。








「エ……リ……オッ……ト……………?」

 エリオットの参加したクレイハ戦争は、無事サイハテの勝利で収め、無事にエリオットが帰ってきた数日後の事。エリオットのキズがいきなり容態が急変して……、エリオットは息を引き取った。

「エレラ……!! エレラがやったのでしょう!?」

「お主は何を言っておるのだ。我がそんな事する筈なかろう?」

 エレラはクスクスと小さく笑って私を冷たく見た。

 エリオットが死んだのは確実にエレラがやったのだ。そう信じるしか私は出来ずにいた

7神音 桜紗 ◆ptZpvaYoVY:2011/05/30(月) 07:12:24 HOST:i118-17-46-116.s10.a021.ap.plala.or.jp
††第一章・出逢いは始まり††

 エリオットが死んで二年たった。エリオットから貰った青い薔薇は花瓶の中に立っていたが、エリオットが死んだ翌日に枯れ果てた。

 私も今年で十六歳。エレラは今、この世には存在しない。あまりにも理不尽なエレラの行動を見て反感を買ってサイハテとエレラは静かに朽ち果てた。私の第二王位継承者の役割を無くし今はただたんの平凡な高校生活を始めている。

 サイハテの人口650人中600人は皆殺しだったようだ。ベリザリオとアレンがどうなったかは分からないが私はいま、サイハテの次に平和なシェルフィスに来ている。

「ねね、来たわよ! エリエット=アルフィーノ様!!」

 一人の女生徒がキャァキャァと叫ぶ。私はエリオットではなくエリエットという事に深くため息を付いた。
そのエリエットと言う奴は黒い車から降りて来る。薄緑色の髪を肩より2cm程度短くしている髪がサラサラと風で揺れ、右目透き通った赤色の瞳、左目暗い薄オレンジ色の瞳がキョロキョロと見回していて、高校の制服を着ていた。エリエットの瞳を見て「オッド……アイ……」とポツリと呟く。オッドアイでなければエリオットとそっくりだったのに………。

 エリエットはニコニコと笑いながら私に近付いてきて、あたりはシン、とする。
エリエットは私の腕を掴んで無理やり車に乗せると車は出発してしまった

「ちょっと……! あなた何!?」

「俺? 俺はアルヴィス学院、高等部一年A組、エリエット=アルフィーノ。このシェルフィスの次期国王。君は、高等部一年A組、エレナ=ベルシーニ………だね?」

 エリエットの自己紹介のやり方はエリオットと似ていた。エリオットも同じような自己紹介をしていた。

8神音 奏琉 ◆ptZpvaYoVY:2011/06/05(日) 12:13:01 HOST:i118-17-46-116.s10.a021.ap.plala.or.jp
うにゅう、シリアスだね……。

"名前変えました!"

1行目、スルーしてくれても問題無いです((

取り合えず名前は、神音 奏琉(カミネ ソウル)です♪


更新はなかなか難しいですが、宜しくお願いします

9神音 奏琉 ◆ptZpvaYoVY:2011/06/05(日) 14:55:59 HOST:i118-17-46-116.s10.a021.ap.plala.or.jp
「違うわ。私はエレナ=ジリアーニ。 ベルシーニは………旧姓、よ」

 私がサイハテからシェルフィスに逃げてきた途中声を掛けてくれた人の苗字であり、私は今ジリアーニ家にお世話になっている。
ニコニコしているエリエットは「そうか。でも君はあのエレラ=ベルシーニの双子の妹だよね。サイハテの時期王女だったのに……残念だね」と言う。私はフッと鼻で笑うと「別に。王女とか後継者とか興味無いもの」と小さくため息を付きエリエットから視線を外す。

「それで。貴方の用事は何。私は早く学園に戻りたいのだけど」

「僕は、君のエレナ=ビアシーニの従兄で―――婚約者だ」

エリエットがニッコリと微笑むと「僕は君の婚約者だよ。しかも一緒に遊んだりしたけど…覚えてないかな?」と首を傾げる。キュッと唇を噛みしめる私は一番聞きたくない言葉を耳にしたようだった。

 一番大好きだったエリオットととても似ている人が婚約者だなんて―――、性格も容姿も似ているこの人が私の婚約者なんて信じられなかった

「私は今、エレナ=ジリアーニ。ビアシーニ家とは、もう関わりも何に来ないわ」

 私はなるべく冷静に言った――つもりだった。
エリエットはニッコリと笑い「御免ねー、ジリアーニ家には許可を貰っちゃった」語尾に音符がつきそうな表情でテンポで言う。

 エリエットが一枚の紙切れを見せる。



 “我が義理の娘であるエレナ=ジリアーニ、改めエレナ=ビアシーニを、王族のアルフィーノ家に養子に差し出すことを許可する。
  しかし、エレナ=ビアシーニを王族家計アルフィーノ家に差し出すことによって多額の現金を貰うことで許可する。”

文字の一番最後には引き取ってくれた叔父さんの名前が書かれている。



「これで……分かってくれたかな――……?」

ニコリと笑い私の肩をエリエットが触れようとした瞬間、パンッと手を弾き「触らないで!!」と叫ぶとドアを乱暴に開けて走り始める。


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