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しあんいろ

401ねここ ◆WuiwlRRul.:2012/06/06(水) 23:11:50 HOST:w0109-49-135-24-13.uqwimax.jp


   enjoy!


「か、か、か……」


 爆発しそう。
 つか萌え死にしそうだ。


「かわいいいいぃぃいいいいいぃいいっ!」
「そ、そんな可愛くないってばっ」


 隣で赤面するメイド姿の百合。
 超可愛い!


 ――わたしたちは今勉強そっちのけで街へ来ていて、コスプリ(コスプレプリ)撮ろうよってなって今こうして萌え死にしてるわけだ。
 照れながら微笑む百合の姿を見た瞬間わたしは爆発しそうでした。てかしていい?


「ねえゆーまっ! 百合超可愛くない?!」


 思わずゆーまに振ってしまった。
 ゆーまが執事服(わたしと海と迅が無理矢理着せた)を着心地悪そうに着崩しながら振り向く。
 その瞬間、ゆーまが驚いたのがわかった。あの悪戯好きで意地悪なゆーまが。


「……超可愛い」
「ほ、ほんと?」
「俺嘘つかないし」


 百合がゆーまには否定することなく本当かどうか確認していた。
 意地悪だけどゆーまは嘘つかないんだから、本当に決まってんじゃんっていう若干皮肉めいた気持ちになったわたしはバカップルをよそに花乃の元にいく。


「花乃様わたしを殺してください」
「ああ、わたしもちょうど殺そうと思ってたとこ――どうせなら百合に撲殺されたい?」
「えちょ、殴り殺すんですかていうかマジかよ!」


 焦らしプレイの撲殺は嫌だ!
 自分で言い出したことだけどマジかよとか言ってみた、フフン。


「アンタが遊真のこと好きなことくらいわたしも海も迅も知ってるわよ」
「ええええ? マジ?」
「ああうん、マジ」
「だって遥未わかりやすすぎだし」


 思わず海と迅に確認してみたら二人とも迷いなく頷きやがった。こんちくしょうめ。
 でも、と付け足すように海と迅が話し出す。


「百合の邪魔すんなよ、アイツ傷つきやすいんだから」
「遥未のことだから百合の優しさにつけこんでみたいな行動するんだろうけど奪おうとしてたら俺らは遥未の邪魔するからなー」


 にっこにこのスマイルが憎たらしいねこんちくしょう☆
 ていうかどんだけ信用ないのよわたし☆


「……ああ、うん……はい」
「まあ、落ち込むなよ」


 大人しく頷くと花乃に適当臭く慰められた。
 でもわたしはゆーまが好きって気持ちは引っ込めるって決めたんだし、ねえ?


「あの、えと……」


 え、なんだろう可愛い声が聞こえてきたどうしよう。


「ゆゆゆ百合ちゃん? 聞いてたかな今までのはなし?」
「……ご、ごめんなさいっ」
「別にいいよぉ、わたしあの人のこと好きじゃないから!」
「で、でも……」


 百合の優しさ、好きだよ。
 でも、そんなに優しくして甘く見たりしないでよ。


「そんなに迷うなら、わたしゆーまもらっちゃうよ?! いいの?」


 ああもう前言撤回だ!
 わたし、ゆーまを諦めない!


「百合だって人間なんだから、嫌いなものは嫌いでいいんだよ! 苦手なものは苦手でいいし、譲りたくないものはあげなくていいの!」
「……遥ちゃん、百合ね」


 百合が微笑みながら話し出した。


「遊くんのこと、遥ちゃんに譲れないくらい大好きなの――でもね」


 百合の顔から、笑顔が消えた。
 ていうか、必死に笑おうとしてるけど涙があふれだしちゃってる。


「遥、ちゃんがっ……もっともっとだいすきで……」


 百合は可愛すぎる。
 そういうところがずるいんだ。


「……あーもう、百合には敵わないなぁ」
「え……?」
「しゃーないから今日はここまでにしといてあげる! それまでに心の準備しておきなよー」


 潔く撤退するわたしってかっこいいかも、優しいかも強いかも頼もしいかもー!
 やーばいっ、ヒロインみたーい!


「……わたしが」


 うん、もともとはね。


「わたしがゆーまを好きにならなければこんなに悩まなかったのに、ゆーまの馬鹿」


 ゆーまが悪いんだよ。

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