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しあんいろ

385ねここ ◆WuiwlRRul.:2012/04/16(月) 16:37:31 HOST:w0109-49-135-6-72.uqwimax.jp

 「しあんいろ」一周年記念 / 髪フェチ 男の子ver.



「好きだよ、ゆいのこと」


 夕暮れに染まった教室が、俺たちを包み込むような暖かさになった。
 ずっと心に秘めてきた思いを伝えるなら、今かなって思う。


「わたしも好きだよ、翔太!」


 そう言って無邪気に微笑む君は。
 そう言って楽しそうに俺を見つめる君は。

 俺の思いなんか全然受け取ってくれなくて。


「……嘘吐き」


 思わず呟いた一言に本当だよ、と冗談っぽく笑うゆいの笑顔が俺には眩しすぎた。
 俺は恋愛感情でゆいが大好きで、幼馴染とか友達なんかじゃなくずっと女の子としてゆいを見てきたのに。


「ゆいが鈍感なのはわかるけど、やっぱりちょっとむかつく」


 ゆいが冗談っぽく笑って俺の気持ちを冗談にして誤魔化そうとするなら。
 俺は冗談だって思えないくらい最低なことでもしてやろうかな。

 ぐいっと、二人っきりの教室の中でゆいを押し倒した。
 驚いている様子を見せたゆいだけど、まだへらりと笑ってる。


「……むかつくんだよ」


 ぐっと、ゆいの腕を押さえつける。
 流石のゆいも不思議そうに首をかしげてきた。


「わ、わたし……翔太になんかやった? 嫌なことしてたら謝るよ、ごめんね」


 そういう素直なところも。
 素直を通り過ぎて鈍感すぎるところも。

 全部全部、俺は愛してるのに。


「俺、恋愛感情でゆいが好きなんだよ」


 大好きなゆいに怖い思いさせたくない。
 嫌われたくないって気持ちが、俺の体を勝手に動かしたような気がした。


「わたしのどこがいいの?」
「ぜんぶ」
「ぐ、具体的に教えてよおっ!」


 顔を真っ赤にして戸惑うところ、とか。
 なんて冗談っぽく言ったところでゆいは怒るだけだから、真剣に答えた。


「可愛くて無邪気な笑顔も素直で優しいところも、ちょっと鈍感でドジなところも、嘘なんて吐けない真っ直ぐな目も」


 俺がゆいの好きなところを述べていくあいだ、ずっとゆいが硬直していたような気がした。
 動揺しているんだろうなって思いながら俺もいつものゆいに負けないくらいの笑顔を浮かべて言った。


「あと一番、茶色くてさらさらでふわふわした髪の毛が好き」
「…………ごちそうさまでした」


 ゆいの言葉にふっとまた笑みをこぼす。
 そして真っ赤な顔で俺に言ったゆいの言葉に思わず俺も顔を赤くさせた。


「わたしもずっと、翔太のこと好きだったよ! その、男の子として」


 抱きしめてやりたくなった。
 顔が真っ赤になるくらい思いっ切りぎゅってして、俺の大好きな髪の毛をくしゃりと撫でたりもしたかった。


 でもそれは、今度のお楽しみ、かな。



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 いっつも女の子verだったけど今回は男の子の視点で書いてみたよー 


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