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〜神天〜
18
:
ひらりん君
:2011/04/29(金) 23:49:04 HOST:222-151-086-003.jp.fiberbit.net
7page〜②
忍は少し身構えた感じで聴いた。
「お前は・・・?」
少年は身構えた様子の忍に対して何も動じず、少し笑みを浮かべて答えた。
「ボクはInnist(イニスト)幹部のシェルト。でさぁ、ボクの高台の時のバリアーどうやったら解けたの?あの新作のヤツは自信あったんだけどなぁ」
「イニスト?」
「あっれ?知ってるんだと思ってたけど、成り立てひよっこ能力者じゃ知らないのも無理ないか〜。反乱軍の軍隊名をInnist(イニスト)って言うんだよ〜」
「は、反乱者だと!?」
幹部のシェルトはあざ笑うように言葉を返した。
「そーんな驚かなくても言いじゃんっ、いつかは戦う敵同士なんだし早いか遅いかでしょ。君も能力者ならいつでも攻撃態勢を整えておくべきだと思うよ〜」
忍は強く拳を握りしめ、いかにも戦闘態勢というように構えた、それを落ち着かせるようにシェブは忍の肩をポンとたたき一歩踏み出し前へ出た。
「要するにシェルト君、君は何をしに来たんだい?」
シェルトは口を軽く手で抑え笑いを堪えた。
「せっかちだなぁ、そんなことをすると寿命縮まっちゃうよ」
その言葉に対してシェブはまた冷静に話す。
「周りにバリアーを張っておいて戦う気満々じゃない、とでも言うつもりかい?」
さすがにシェルトの方も馬鹿馬鹿しくなったのか、笑うのを止め今までに見せなかった真剣な表情を浮かべた。
「それじゃ、君から霊として神天に行ってくるかい?」
「その言葉、そっくりそのままお返しするよ」
何秒かシェブとシェルトは睨み合っていた。
「やーめたやめた!からかい甲斐が無いなぁ〜。本来は暁忍一人をからかってやるつもりだったのに、変にキャラ被りなヤツがいると調子でないや」
シェルトは最初の笑った表情を戻した。
「次合う時を楽しみにしているよ〜」
シェルトはそう言い残して強い光とともに去っていった。
「シェブ、お前随分口達者なんだな・・・」
「・・・・そうでもないさ。それより明日休みだろう?本部の地図を渡しておくから来てくれよ」
忍は白い2つ折りの小さな紙を渡された。
「それと忍君、君は・・・・・」
「ん?何だ?」
「・・・・いや、何でもない。気にしないでくれ、それじゃ」
シェブは何か言いたそうだったが、黙って背を向け去っていった。
翌日
「ん〜と、ここを左に曲がって、その次ここを・・・・・」
忍が地図の通りに街道を曲がっていった先には静かな街には合うと思えないほどの大きなビルが建っていた。
「ま、まさかここじゃないよな・・・・・てか、間違ってたら大恥じゃ済まないし・・・・」
忍がビルの入り口を行ったり来たりしていると、そこにシェブが通りかかった。
「あれ?忍君じゃないか、早いね、もう来てくれたのか」
「ああ、そうなんだけどどこか分かんなくなっちって・・・・」
「分かんないって、目の前にあるじゃないか。この大きなビルだよ」
「えええええぇぇぇっ!!!どんだけ良いとこ設けてるんだよ!」
「なんでもある天使の能力者が大手会社の経営者らしく、その一式を貸して貰える事になったそうだよ。立ち入りが許可されてる所なら問題ないから大丈夫」
「案外能力者って数多いんだな・・・・」
「まあ、言ってみれば神天の乱世だからね。数が多くないと」
「・・・・まあそうだな」
忍はまだ少し圧倒されながらも、恐る恐る本部に足を踏み入れた。
19
:
ひらりん君
:2011/04/30(土) 15:57:18 HOST:222-151-086-008.jp.fiberbit.net
7page〜③
「忍君、こっちが本部だから入り口間違えないようにね」
シェブが指さした場所には、学校の階段の近くにある非常口様な鉄扉が立っていた。
「随分ついで扱いされてるな・・・・」
「まあ、大きい部屋らしいし借りられただけ良しとしようよ」
忍はその扉をゆっくりと開いた。
扉を開くとついでで作られた場所とは思えない空間が広がっていた。
入り口は両手を横に真っ直ぐ伸ばすぐらいの幅で、そこまで広くは無かったが両側には機械っぽいものがびっしり取り付けられ、それをカモフラージュするようにログハウスのような雰囲気に仕立ててあった。
「うおっ!なんかすげー!」
忍が感動していると通路からレイゼンが現れた。
「お久しぶりですお二人とも、その場で少しじっとしていて下さい」
なにやら両側の機械で何かしているようで、上から赤いレーザーがスキャンするように下りてきた。
「お待たせしました。もう良いですよ。とりあえずセキュリティも万全で無ければいけないので、登録だけはさせていただきました」
レイゼンの歩く方向へ付いていくと大きな場所へ出た。そこもまた凄く、大きく広い空間にカフェテリアにあるようなテーブルがいくつか並び、端の方には依頼書が張ってある掲示板がある。
「では説明をします。ここは言わば能力者の集うギルトとでも言いましょうか、休憩や情報交換、能力者を雇ったりすることが主となります。それと一人一人の個室があるので道具などの保管に使って下さい」
「すんげぇ設備だな・・・・」
「あと、ショップもありますので必要不可欠な道具を揃えることも出来ます」
「忍君、早速仕事といこうか」
「おうっ!そうだな・・・・これとかどうかな?」
レイゼンが途端に話を切った。
「忍、君の能力の成長には圧倒しますがこのまま 敵と戦って成長 なんてシチュエーションは通用しません。いままで忙しくて出来ませんでしたが、身体的な能力の向上を目指してもらいます」
「え?じゃあ仕事の方は?」
「確かに君は、戦いから新たな価値観を見つけ出し本当の迷いを消す事が最終目標になりますが、それには段階ってものが必要となります。つまりその第一段階、修行をしてもらいます」
「忍君達、大変そうだね。じゃ頑張れ〜」
「何を言っているんですか?君にもまだ能力を授けたばかり、早速手放す・・・なんてことは出来ないんですからね」
「な、なるほど・・・・」
そうして、本部見学もつかの間、忍達の修行がスタートした。
20
:
ひらりん君
:2011/05/01(日) 18:55:40 HOST:222-151-086-008.jp.fiberbit.net
7page〜④
さて、修行を始めた忍達だが・・・・・
「で、何をどうしてどうやって修行すんの?」
「今までは能力を上手く使いこなしてどうにか行きましたが、能力は生命体です。自分の基礎体力が足りないと逆に自分の体を能力に占領されてしまいます」
「え・・・マジで?」
「能力を与えるとき耳が痛くなるほど言いましたが・・・・まあ、それならもう一度説明しましょう」
神天でも「魔法」と呼ばれているものがあるが、本来魔法は存在せず微生物が究極的な進化を遂げたものである。その微生物は神天の大部分を支え、生命力がとても強く生き物に能力与えることで存在する事が出来る。時には生き物を害したり、微生物の能力を使い過ぎると暴走したりすることがある。しかし人間の生命力を高める微生物もおりそれが住み着いていると体のバランスを保つことが出来る。しかしまたその微生物は人間の生命力とリンクするため、体を鍛えたり健康を保つことが重要となる。
「・・・・とまあ、能力者に最低必要源の知識を教えたはずですが」
「あー、そうだっけか?」
二人の1時間も続く会話にうんざりしたシェブは会話に突っ込んだ。
「って、この前から説明ばっかりじゃないか〜。忍君は何も知らなすぎだなぁ」
「まあ、これで一通り話しましたから、もうトレーニングに打ち込めるでしょう・・・」
「で、どこでどうやってトレーニングすんの?」
「そうですね、基礎体力向上ですから人里離れた山奥とか・・・ですかね」
「へぇ〜そんなベタな設定で良いんだ」
「見るだけなら簡単ですからね、トレーニング内容は二人とも別々ですが覚悟はしておいて下さい」
レイゼンは懐からモノクロの凹凸のある珠を取り出した。
「レイゼンそれは?」
「これは『ライドボール』といって飛行、水中などの移動手段に用いられます」
レイゼンはライドボールを投げるとライドボールは変形し、グライダーの様な形になった。
「これはシェブが使って下さい」
「えー、俺は〜?」
「私が変身魔法を使えばいい話です」
修行は次回にお預けなのであった・・・・・
21
:
ひらりん君
:2011/05/02(月) 20:55:43 HOST:222-151-086-003.jp.fiberbit.net
7page〜⑤
一層と街に離れた山奥で忍達は拠点を築いていた。
「にしても、レイゼンお前動物とかにも変身できるんだな〜」
「攻撃が出来ないよう制限はされていますけどね。鳥類、獣類は一通り心得ていますから」
レイゼンは一息ついて話し始めた。
「では、やっと特訓が始められそうですね。早速ですが、忍には今日からこのGW中このメニューをこなして貰います」
忍はレイゼンからメニューの書いてある紙を渡された、几帳面なレイゼンらしく手書きで達筆だった。
「まさか甲羅でも背負って何かしらするんじゃないよな、えっと、山の麓まで下りて薪を割るそれを担いでまたここに戻ってこれを5回・・・って軽く雑用入ってるけども〜」
「しょうがないですよ、暫くここで特訓するんですから、何かしら雑用も混ぜないといけません。後、そんなどっかの人気漫画のような特訓方はやりません。それではシェブの方もありますので」
忍は渋々と麓まで走っていった。
「ったく、レイゼンのヤツめ、基礎体力向上とか何とか言って結局雑用かよ・・・・ブツブツ」
〜一日目終了〜
翌日 朝
「忍、起きて下さい早朝も特訓あるんですから・・・・」
「もう10分だけ・・・・」
「いや、もうこれ4回目なんですけど・・・」
「こっちも筋肉痛が激しいんだって、今日ぐらい大人しくしてても良いでしょ。勉強してるからさ〜」
「『勉強』という言葉を都合の良いときだけ使わないで下さい。だったら、教科書でも読みながら薪割り行って下さい」
「俺は二宮金次郎かっ!」
「いいから行っていてください、こっちもこっちでやること沢山あるんですから」
「そういやシェブはどんな特訓してるんだ?」
「君と違って基礎的体力が備わっているので、本格的に能力を使って実践を行っています」
「あーもーくそー!邪魔しに行ってやる!」
「何でも良いですから早く二宮金次郎になってて下さい!」
レイゼンの言葉にお構いなしで忍はシェブの特訓場を見に行った。
するとなにやらシェブが両腕をしっかりと伸ばし、集中力を高めているようだった。
「そういやシェブのヤツの新しい能力はまだ見ていなかったな・・・」
シェブは伸ばした両腕に拳をギュッと握りしめた。途端に周りに衝撃波が走った。忍は衝撃波に暫く圧倒されていたが、気が付くとシェブの周りには水煙が立ちこめていた。
「あ、あれは!?」
驚いている忍にレイゼンがやれやれと言わんばかりに話した。
「シェブに授けた能力は水災魔法といって水を操る魔法です。本来は水災害を防ぐものに使われており・・・・」
「はいはい、分かったから。そう言う説明聞き飽きたから」
「・・・・」
シェブが2人に気付いて近づいてきた。
「やあ忍君!1日しか経ってないけどもう良いの?よければ新しい能力を試してみたいんだけど」
「よっしゃあ!あの時みたいに返り討ちにしてやるぜ!」
「特訓メンニューが台無しじゃないですか、全く・・・」
22
:
ひらりん君
:2011/05/03(火) 18:52:55 HOST:222-151-086-009.jp.fiberbit.net
7page〜⑥
「じゃあ、始めようか」
傾斜のきつい山では今まさに戦いが始まろうとしていた。
「おう!久々に俺の力が発揮できるぜ!」
「ハァ、じゃあ始めますよ。練習試合開始!」
レイゼンのかけ声とともに2人は一斉に動き出した。
先手を取ったのは忍だ、山の木の影を上手く使い素早くシェブに接近していった。忍は影で作り出す刀『影刀』でシェブに斬りかかった。
シェブは木から木へ上手く飛び移っていたがさすがに素早さは忍に劣り、すぐに追いつかれてしまった。
「さすがに素早さには俺に勝てないな!」
忍の『影刀』がシェブのもう目の前に来ている。
「勝負はまだまだこれからだよ」
シェブの周りにはスカイブルーの魔法陣が敷かれた。そしてその瞬間、忍の周りに無数の水滴が浮かび、水滴は一つの水の粒になった。忍はそれに捕まり身動きが取れなくなった。
「ゴボッゴボッ!」
「忍君、あまいね。水の性質は何にでも形が変わるというのがある。それを生かした技だよ」
忍は水の中で必死にもがいている。
「忍、気絶は負けに値しますから降参か、これを抜け出さないと行けませんよ」
忍はもがきながらも魔法陣を敷いて、周りの木陰を利用して水を破壊しようとしたが水には波が立っただけで壊れまではしなかった。
(くっ、このままじゃ・・・・)
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