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真実の瞳とサーカス団

29ゆみぃ☆:2010/12/15(水) 17:29:28 HOST:softbank221076192097.bbtec.net
かわいいなんてとんでもない・・・
ありがとね☆小説楽しみです☆☆☆☆

30りほ:2010/12/15(水) 21:15:38 HOST:cm017.ucat7.catvnet.ne.jp


「た――す――け」
「無駄だよ…」
 緋色が必死に叫ぶ声は一人の男の子の声でかき消された。
その男の子は革のバック(よく見るとトランク)の上に座っていた。
 いつの間に!?
「だっ!?」
 緋色が「誰?」と言い終わる前に、その男の子が手で口を思いっきり塞ぐ。
「声、出さないでくれないかな?
 あいつに見つかるとめんどくさいからさ……。ねっ? ラプンツェル。」
 ラプンツェル? 緋色は首をかしげる。あっ!
「もしかして……群青(ぐんじょう)? 」
 緋色は声を潜めて聞く。男の子はにこっと笑いコクンと頷いた。

 群青は、緋色が5歳のころルシファーに連れて来られた。
髪の毛が青くてなのに瞳は茶色で、一目見るだけで綺麗な人だなと思うような容姿だった。
 群青は、最初から自分を群青と名乗っていた。何歳かも分からない。どこから来たのかも知らない。
緋色は、群青のことは何も知らなかった。けれど、群青の隣にいるととても落ち着いて
一瞬だけでもルシファーや、自分が変わってることも忘れることが出来た。
 そして、私のことを髪が長いからといって、ラプンツェルと呼んでたっけ。
だけど、私が10歳になる前に、君はいなくなった。
 あれから、もう2年が経つのか―――

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「クレア、準備できた?」
 リンは片手にサバイバルナイフを持っていてクルクルペン回しをするよう
にして遊びながらクレアに聞いた。
「あったりまえよ。あんたこそ準備できたんでしょーね!?
 ってか、なんでサバイバルナイフなんか持ってんのよ!」
「これは、サーカスの舞台で3日後にやる技に使うのよ。
 ナイフをお手玉にの代わりにして投げるの。
 例えば5本とかで。フツーでしょ?」
 いやいや、フツーじゃねーだろ。
クロイはそう思いながらも口に出さなかった。
「さあさあ、やりますよ。」
 動物に囲まれている細い体の少年が声をかける。
 その人は、セーブル。明らかに体のサイズにあっていない
だぼだぼのサイズの服に、またまた明らかにサイズの合ってない靴。
初めて黒凛を見た人はさぞかし驚くことだろう。


「「わかってるわよ!!」」
 リンとクレアがセーブルに怒鳴る。邪魔するんじゃない! と言わんばかりの
気迫にセーブルは立ち退きながらぼそっと「ならいいけど……」と言った。
 セーブル、首を突っ込まなければいいのに……
 クロイはセーブルが可哀相になった。
向こうで筋トレしている体のゴツイ男の人。サルゴも呆れた顔をする。
そして、黒い葉まだ言い合ってる2人に声をかけた。
「おい、速くしねーと緋色に何かあったらどうするんだよ。」
 クレアに言うと、クレアはビクッとするといきなり地面に座り込んだ。
 そしてブツブツブツブツ。
 何かを言い出す。
「なにか見える?」
 リンがナイフの手入れをしながら聞いた。
 クレアは顔が真っ赤。そして汗がたくさん。
数分して呟いた。
「クリアナって書いてある看板が見える。もう少しで海に出るみたい。」
 クレアがそう言うと目を開く。
そのころにはもう、4人は目の前にはいなかった。

31りほ:2010/12/18(土) 10:04:47 HOST:cm017.ucat7.catvnet.ne.jp
えーーっと、また書き間違い……いや、打ち間違いしちゃいました(汗)

30>
『初めて黒凛を見た人はさぞかし驚くことだろう。』
誰だよ、黒凛って! えっと、セーブルですね。
いや、セーブルの名前を考えるまでは黒凛って名前に予定してたもので…アハ

『そして、黒い葉まだ言い合ってる2人に声をかけた。』
やってしまった……変換間違い。
お分かりの方もいると思いますが、『クロイは』ですね…

気をつけていくつもりですが、あれ? と思うところがあったら
遠慮なく教えていただけるとありがたいです☆
では×2
                 
                    FROM☆りほ

32りほ:2010/12/22(水) 17:01:55 HOST:cm017.ucat7.catvnet.ne.jp
お久しぶりですっ!
スレ主のりほというものです^^

今回は、キャラ設定を書いていきたいと思います。
キャラが恐ろしく多い小説なのでね(ァハハ)
じゃあ、今回は主人公の緋色ちゃんです*

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

  名前:緋色
 読み方:ひいろ
  年齢:12歳
 誕生日:不明
 血液型:不明  
  趣味:掃除・料理(ラタトゥイユが得意です)
家族構成:不明
  性格:きれい好き。人ごみが嫌いで、一人が好き。
     あまり、自分を主張するのが得意じゃない。
 見た目:銀髪(天然)の髪が足元まで伸びている。
     小柄で、身長は150センチ程度。マッドアイ。
     右目が赤。左目が茶色。
     
 裏設定:……これを言ったら、あまり小説として面白くないかもしれません…(苦笑)
     なので、秘密ということで(笑)
     この子にはいろいろと設定を考えているので、速く書きたいなぁ〜と思っています。


いま、思ったら不明ってのばっかりですね^^(汗)
スミマセン

33りほ:2010/12/22(水) 17:11:52 HOST:cm017.ucat7.catvnet.ne.jp
♯8 『サーカス団の秘密』

『クリアナ』
 そう書いた標識の横を車が滑るように通り過ぎていく。
 海へ行くのか。緋色はぼんやりと考えた。なんだか、もうどうでも良くなったのだ。
何時間経ったのかわからないし、群青は何も言わない。もう疲れた……
 キキ―――!!!
 車がいきなり止まる。急ブレーキを踏んだのだ。
そして、バタンという音がしたと思ったらルシファーが窓に顔を寄せた。
そして、口をパクパクさせて何か言う。
「出て来い。」
 緋色は何とか読み取ると、群青のほうを見た。群青はぼそりと言った。
「絶対に、ルシファーの機嫌を損ねないほうが良い。気をつけるんだよ。」
 緋色はこくりと頷く。緋色は一瞬まばたきをした。その瞬間には群青はどこにもいなくなっていた。

34りほ:2010/12/23(木) 21:17:49 HOST:cm017.ucat7.catvnet.ne.jp
「ぐんじょ……?」
 まるで、ここ砂漠の国に溢れかえっている砂のように、一瞬で消えた。
 目をごしごし擦ってみた。頬を抓ってもみたけれど、夢じゃない。
 ゴンゴンゴン!
 ルシファーが窓をゴンゴン叩いた。待たされたのがご立腹のようだ。
「……どうやって出ればいいの?」
 『絶対に、ルシファーの機嫌を損ねないほうが良い。気をつけるんだよ。』
頭の中で群青の言葉が響く。よし、群青をだましてやる。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 まさかのまさかだった。ルシファーが叩いていた窓の下、縦1mくらいがまさか隠し扉だったなんて。
そこを四つん這いになって荷台だった車を降りると、
「あの船に乗って国外に逃げるぞ。そのために人数確認は大切だ。
 お前、パスポート持ってるよな? 言っとくけど逃げるんじゃねーぞ。」
 ルシファーは遠くの海に止まっている豪華客船を指差して言った。そして、
速く車に乗れとだけ言うと、運転席に乗った。もう酔いはさめてしまったようだ。
 ブルルルル。
 エンジンが鳴り響く。これって絶対に省エネなんかじゃないはず。
「お前は俺の妹って役だ。分かったか? 絶対にばれるんじゃねーぞ。」
 毎回、外国に逃亡するときはこういうふうな打ち合わせ的なものをする。
前は従姉だったし、その前は娘役。そのさらに前は、ルシファーが変装して
緋色が孫役をしたときもあった。
「ねえ。群青も一緒なの?」
「はあ? なんだそれ、ぐっ、ぐんじょ……?」
 えっ!?どういうこと……
「サーカス団どうだったか?」
「……うーーん。1日だけだったし。知らない。」
 びっくりした。いきなり質問とか、今までではありえなかったし。
 そう言うとルシファーはにっこりと笑う。
「だよな。俺、実はお前のこと結構気に入ってたんだぜ。」
「大体さ、あんな奴らサーカス団らしいけど絶対嘘だね。
 あの、団長だっけ? あいつもいきなり1000出すとか空気読めてないにもほどがある(笑)
 あんなふざけた団長のサーカスなんてクソ以下だよ
 あんな奴らはさ、ぬくぬくと遊んでりゃいいじゃねーか。な?」

 ごめんなさい。群青。群青の言ったことを守るつもりだったけれど、
無理っぽいや。団長は私に名前をくれた。クロイとクレアは優しかった。
リンはちょっと苦手だけど、、私を心配して言ってくれたことに違いはない。
「………んの…」
「えっ?」
 海まで、のこり1キロの看板が見えた。
「あんたに何がわかんの……。」
 緋色は運転席の前にあるサバイバルナイフを引ったくった。
そして、刃先をルシファーに向ける。
 本当に思う。あの時が恋しくてたまらない。
この声が皆に届かないなら、もう自分だけで行動するしかないのかもしれない。
 緋色は声をかけた。
「ねえ。私、あんたに前からイライラしてたんだよね。」
「……はあ? 落ちつこーぜ。」
 あきらかにルシファーは顔が青ざめている。冷や汗が流れ落ちる。
 緋色は後ろのドアのロックを解除すると、ドアから落ちようとした。
  逃げなきゃ―― 

「!!!」
 体がガクンとなって、体が後ろに引っ張られた。
サバイバルナイフが車内の床に落ちて、音を立てた。
「逃がさねーぞ。」
 ルシファーは緋色の髪の毛をしっかりと握り締めていた。
「お前がいなくなるのはちと寂しいけどよ、でも充分だ。
 髪だけでも、充分生活できるしな。」
 そう言うと、床に落ちたナイフをサッと拾い上げ刃先を、緋色の頬に当てた。

 助けて―――

35りほ:2010/12/24(金) 13:57:50 HOST:cm017.ucat7.catvnet.ne.jp
 頬に冷たいナイフがあたる。
その冷たいナイフに生暖かい真っ赤な血が流れ落ちた。
 緋色は痛いと声も出さずルシファーを見つめた。
いや、見つめるしかなかった。
 その反抗的な瞳が逆にルシファーを逆なでたようだった。
「なんだその眼は……。」
 何も言わずに、じっとルシファーを見つめ続ける。
「こっ……この!!!」
 ルシファーはナイフを持ってない、左手を掲げて緋色を平手打ちしようとした。
「!!」
 緋色はギュッと目をつぶる。
 助けて―――

「何やってんだよ、おっさん。」
 明らかにルシファーじゃない、幼い男の子の声が聞こえた。
 ふと、顔を上げてルシファーの方を見る。
「クッ……クロイ!!!」
 ルシファーの左手、平手打ちをしようと空に掲げた手に、クロイが片足で乗っていたのだ。
その手にはレイピアを持ち、レイピアの刃先はルシファーの喉元に伸びていた。
「ほんっと、こんなおっさんに団長の名前汚されるとか最悪だ。」
 リンはいつのまにか荷台の上に座っていて声を張り上げる。
「なっ……なにしやがった!! かっ……体が動かねぇ!」
「ちょっと、あなたの自由を奪わせてもらっただけ。」
 リンがにっこりと笑う。緋色にはリンの背後に大蛇が見えた。
「あと、一言でも喋ってみろ。お前を虫地獄へと招待してやるよ。」
 クロイが低い声で悪態をついた。

「緋色、大丈夫?」
 リンとクロイが聞く。
 緋色の目の前で、ルシファーが助けてと泣いている。
リンとクロイは思いっきりルシファーを無視した。
「大丈夫だけど……何が起こったの?」
 そういうと、緋色は目にかかった前髪を掻き分けた。
 ドクン!
「…………」
 また緋色の目の焦点が合わなくなった。
 ぶつぶつ呟くばかり。
 クロイはまたあの時と同じだと思い、緋色の声をかけた。
「ひっ…緋色?」
 前の時とは違い、緋色の目の焦点はすぐに戻った。
「あははは。だっ……大丈夫。」
 リンとクロイは目配せした。絶対に緋色には何かある。クロイは確信した。
そして、リンは団長に渡したあの資料を思い出した。
そして、あれは本当なのだと一人頷いた。

『能力:特になし。だが―――』

「リーーーーン!」
「今行くーーー。」
 リンは返事をして駆け出した。

『だが―――真実の瞳の持ち主である可能性が高い。』

続く…

36りほ:2010/12/24(金) 18:47:08 HOST:cm017.ucat7.catvnet.ne.jp
 えっと、また訂正。(ほんっとにすみません(汗))
『緋色の声をかけた。』
 ですが、『緋色に声をかけた』です><
すみません。

そのお詫びに(なのかな?)、軽いネタばらしです!!

えっとですね〜、リン・クレア・ルシファー・サルゴ以外の人はじつは
色の名前だったりします。

  緋色:赤
  群青:青
セーブル:黒(西洋の紋章学では、黒はそう呼ばれてたらしいです。
       古フランス語らしい?)
 クロイ:黒(ダジャレなっちゃいましたけど…)

↑の通りです。まだまだ、ですけどこんな色の名前かっこいいよ!
ってのがあったら教えてください(笑)


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